2006/12/11

 毎年1回社内で、環境意識を高めるための研修会を開いています。今年度は東京大学生産技術研究所の山本良一教授を招いての講演でした。山本先生は「1秒の世界」「気候変動+2℃」といった著書があり、地球の温暖化などの環境の変化を分り易く説くと共に、環境に負荷をかけない製品やサービスの提供を研究なさっています。
 「産業革命以降、人間の活動が原因の地球温暖化が進んでおり、CO2の濃度が増え平均気温も上昇。しかもCO2は長く大気中に留まるので厄介な存在である。
 理想を言えば、現在のCO2の排出量を80%減少できればいいのだが・・・。
 気温が、工業化以前より1.5℃上昇すれば、インド洋の珊瑚は全滅し、グリーンランドの氷が融け海面が75cm上昇。2℃上昇すれば、グローバルな穀物生産が低下、最大で2億人が飢餓にさらされる恐れがある。
 気温上昇を2℃以下に!が、EUの長期政策目標。もし、達成できなければ、水リスク、マラリア、洪水、飢餓といったリスクに人間が直面することになる。」と、様々なデータや写真を見せながらお話してくださいました。
 二酸化炭素は100年後にも30%、5000年後にも10%、大気中に留まるとのお話もあり、簡単には減らないものです。かといって、何もしなければ、気温は上昇する一方になり、我々の子供たち、子孫の時代にはとんでもない気候変動が起こってしまいます。国や自治体もすべきことがありますが、私たちも自分でできることから、何かを始めましょう。師走ですが、新年を待たず行動していくことですね。
 少し早いですが、良いお年をお迎えください。