風 力 発 電 ホ テ ル
今日は、風力発電ですべての電力をまかなうというという、 全国でも珍しい取り組みを進めているホテルをご紹介します。

鹿児島市にある「錦江(きんこう)高原ホテル」。
ここは、鹿児島市内を見下ろす標高400メートルの高台にあるということですが、すべての電力をまかなうなんて、普段からそんなに強い風が吹いているのでしょうか。
そこで、「錦江高原ホテル」の相談役 永田譲二さんに電話で詳しいお話を伺ってみました。

◎錦江高原ホテルの場所は、どんなロケーションですか?
眺めは、抜群! 夜景も最高です。
目の前には、錦江湾や市街地を一望でき、霧島連山から開聞岳、そして正面にそびえる桜島が見えます。
横には、ゴルフ場もあります。

◎吹いている風は強いのですか?
海抜400メートルであり、海に近いということで、内陸にいるよりは強い風が吹いています。

◎ホテルに設置している発電装置はどんなものですか?
柱の長さ46m、羽根の部分は直径60mです。
大きな風車といった感じです。

◎この装置だけで本当にまかなうことができるのですか?
ゴルフ場とホテル、練習場も含めて、年間で275万KWの電力を消費していますが、この発電装置1機だけで、280万KWの電力を発電できるのです。
だから、この1機のみでまかなっています。

◎余った電力はどうするのですか。
年間5万KWういてきます。その電力は、九州電力に買い取ってもらいます。
最近は、各電力会社が、余っている電力を買うようになってきました。
経営上も役に立ちます。

◎採算は取れるのですか。
設備としては、大変お金がかかります。
でも、5、6年ぐらいでもとはとれます。
それ以降は、うまくいく予定です。

◎なぜこのような取り組みを始めることになったのですか。
オーナーが外国に行き、アメリカ西海岸やヨーロッパの方にたくさん風力発電があるのを見て、地球にやさしい、クリーンなエネルギーをということで始めました。

◎これからこのプロジェクトをどのように発展させていきたいとお考えですか。
日本では一番ですが、欧米ではもっと大きなものもありますし、まだ海外には追いついていません。さらに大きなものをどこか少し離れたところに設置したいと思っております。

この風力発電は、経営のためにもいいし、いい宣伝にもなるし、名所にもなるし、地球にもやさしいアイデアですね。
日本にももっとクリーンなエネルギーを作るところが増えればいいですね。

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