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石原興監督インタビュー 「新仕事人誕生!」石原興監督が語る知念侑李(Hey! Say! JUMP)

シリーズ第1作『必殺仕掛人』にカメラマンとして参加して以来、斬新なカメラワークで『必殺』の世界観を築き上げてきた石原興監督が、新仕事人・隆生を演じる知念侑李さん(Hey! Say! JUMP)の魅力を語ります。

第一印象は…
初めて会ったのは、東京で衣装合わせをやったときです。知念さんはどちらかというと小柄でかわいらしい顔をしてるし、年齢とくらべても若く見えますよね。 『必殺』というドラマは、しかめ面して人の命を殺めるわけやないですか。今までキャメラマンとしてたくさん『必殺』を撮ってきましたけれども、知念さんみたいな仕事人はいなかったし、芝居がきちんと画(え)になるかどうか、心ンなかでは少し心配だったんですよ。
でも、こういうのは実際にやってみないとわからんもんやから、彼の個性を活かせるようにしたいと思ったんです。
坊主姿を披露
知念さんが演じる隆生はお寺で修行中の坊主という役なので、普通の髪型ではおもしろくないなという気がしまして、スタッフに「特殊メイクでつるつるの坊主頭にせえ」と言ったんです。
ごらんになっていただければわかりますけど、最初は子どもみたいに見えますよ。言うたら、一休さんです(笑)「ちねん」じゃなくて、「ちんねん」くん(笑) スタッフもみんな「かわいいやん」言うてね。
このかわいい丸坊主が、最後には人を殺すというギャップはおもしろいですよ。
印象に残ったシーン
やっぱり殺しのシーンですね。
隆生が障子を開けて敵の部屋に入っていくカットなんですが、普通に入っていけばいいところを、「障子開けたら、バッと回転してやれ」と言ったんです。『必殺』では、そういう演出をするんですよ。クルっと回ったほうが警戒してる雰囲気が出る。
そうすると、羽織った薄い衣がパッと舞うわけですよね。そのカットがすごくきれいで、いちばん印象に残りました。
その立ち居振る舞いは、やっぱり彼にしかできないもんやと思います。
衣装へのこだわり
仕事人には、それぞれの生き方に合った衣装があります。
たとえば、松岡昌宏さん演じる涼次は、自分の命を危険にさらしている以上、いつ死んでもいいように着飾って、自分なりのけじめをつけるために衣装を変えている。だから、隆生の衣装も、知念さんの個性が出せるように考えたつもりです。
履き物なんかも、牛若丸が履いていたような高ゲタを履いてもらっています。さっきお話しした殺しのシーンでも、ゲタを履いたまま、回転しているんですよ。
「知念侑李の世界」
このドラマには、小五郎と涼次、そして、隆生という3人の仕事人がいるわけですけれども、殺しのシーンでは、それぞれが主役なんですよ。そこが『必殺』の面白いところで、隆生の仕事のシーンでは知念さんが主役になるんです。
そうなると、やっぱり彼もしっかりがんばるわけで、知念さんの世界がちゃんとできあがってくるんですよ。見ごたえのあるシーンになってますよ。
先輩たちに囲まれて
仕事人の3人は、同じ事務所の先輩後輩ですから、知念さんも意識してるでしょうね。同じ作品の同じ舞台に立っているといっても、精神的に五分五分になるのはなかなかむずかしい。
それでも知念さんは彼なりに、諸先輩方に囲まれて、いろいろ気をつかいながら、がんばってましたよ。
今後、彼がこのドラマで成長していけるかどうかは、先輩たちと五分に渡り合う根性を持てるかにかかってるんやないですかね。