旬の奥薗健康レシピ 栄養学×奥薗流

栄養学に学ぶ! 3月のきゃべつはココがスゴい!

3月の食材はきゃべつ

炒めても煮込んでも、生で食べても美味しい万能きゃべつ。きゃべつは大きく分けて、冬の間出回る玉が固くしまった冬きゃべつと、3月から旬を迎える巻きがやわらかくみずみずしさが魅力の春きゃべつがあるのをご存知ですか?
今回取り上げるのはその“春きゃべつ”。春きゃべつの栄養価は冬のきゃべつよりも高く、胃腸の調子を整えるビタミンUや世界でも認められる強い抗がん効果を発揮する成分を含んでいるなど、まさに食べる薬なのです。春きゃべつならではの栄養素を無駄なくたっぷり摂れる食べ方もたくさんご紹介します。

 

きゃべつは外葉や芯などに風邪やストレス対策に有効なビタミンCを多く含みます。また3月のきゃべつの外葉にはガン予防効果のあるβ―カロテンが最も多く含まれています。
特徴的な栄養素はビタミンU(キャバジン)で胃腸の粘膜の修復を助け胃潰瘍の治療や予防に有効です。止血作用のあるビタミンKやカリウム、カルシウムなどのミネラルや食物繊維も多く含むので整腸作用もあります。

監修の先生
前東京農業大学教授
現客員教授
徳江 千代子 先生

3月のきゃべつはココがすごい

  •  春きゃべつのβカロテンをたっぷり摂って脳梗塞・心筋梗塞を予防しよう! キャベツのカロテン含有量 資料:女子栄養大学出版部「野菜のビタミンとミネラル」

    βカロテンは血液をサラサラにして動脈硬化を防ぎ、ひいては狭心症や心筋梗塞、脳卒中を予防する働きがあります。
    淡色野菜のきゃべつですが、実はβカロテンをはじめとするビタミン類をたくさん含んでいます。しかも3月のきゃべつはβカロテンが100ngと一番低い時期に比べて3倍以上の量になるのです。
    春の日差しを浴びた外側の緑色の濃い葉に多く含まれているので、捨てずに食べ、血液をサラサラにして脳梗塞や心筋梗塞を予防しましょう。

  • きゃべつから発見されたキャバジンこと“ビタミンU”で胃もたれ知らずになろう!

    ビタミンUはきゃべつから発見され、別名キャバジンとも呼ばれています。胃腸薬の名前で知っている人も多いのではないでしょうか?それもそのはず。ビタミンUは胃腸の粘膜の新陳代謝を活発にし、傷ついた組織を修復する為、胃や十二指腸潰瘍の発生を抑制する働きがあるのです。
    古くから「台所の医者」と呼ばれ、はるか昔、古代ローマの人々もその効能を知って好んで食べていたといいます。とんかつと一緒に食べるのも理にかなっているのです。胃腸が少し疲れてきたなと思ったら、また油っこい食事のお供として、積極的にきゃべつを食べ胃腸の調子を整えていきましょう。

  • アメリカで認められたきゃべつの強力な抗がん作用に注目!

    がんを予防する為に「日々の食事を設計する」という考えのもと、膨大な疫学調査データをもとにアメリカ国立がん研究所が発表した「デザイナーズフードリスト」。その中で緑黄色野菜を抑え、にんにくに次いで2位にランキングされた野菜が、実はきゃべつなのです。
    植物自身が紫外線や害虫などから身を守るために作り出した、植物由来の化学物質の一種で、香りや辛味成分である“イソチオシアネート”が、強力な抗がん作用で免疫細胞を活性酸素から守り、ガンの発生・増殖を防ぐ働きを持っていることがわかってきたのです。
    まだまだ研究途中のため、未知な部分も多い成分ですが、人間の体では生成できず植物からしか摂取できないので、毎日積極的に食べ、体の中から健康になりましょう。

    デザイナーズフーズプログラム

  • 他にも様々な栄養素がたくさん!
「詳しい説明を見る」ボタンを押すと、栄養素についての説明エリアが開きます。
    βカロテン 体力の向上、乳がん・卵巣がんの予防、視力回復&白内障の予防
    βカロテンは色の濃い野菜の中に含まれており、摂取された後に体内でビタミンAに変換されます。疲れ目や視力低下を防ぎます。

    皮膚や粘膜を保護し、病気に対する抵抗力を高めます。皮膚がん、乳がんなどの発がん抑制作用があり、心筋梗塞や脳卒中などを防ぐ効果もあります。
    ビタミンU 胃、十二指腸潰瘍の治療、予防、胃酸分泌抑制
    ビタミンUは新鮮なきゃべつの中から抗消化管潰瘍食餌性因子として発見されビタミンUと命名されました。

    消化管粘膜の修復に有効であることから、臨床的に胃、十二指腸潰瘍の治療や予防に用いられています。また胃酸分泌抑制、胃運動抑制などの効果があるほか、慢性肝炎に対しての改善効果が認められ、臨床応用も行われています。
    イソチオシアネート がんの予防、殺菌作用
    だいこんやわさびなどの辛味成分であるイソチオシアナネートには、発がんのリスクを低減することが知られています。これらの辛味成分は、肝臓の解毒酵素を誘導して発がん性物質の毒性を低下させたり、アポトーシス誘導作用によりがん細胞を自然死させます。

    また、腐敗菌や食中毒菌の生育・増殖を抑制するほか、ピロリ菌への抗菌作用も示し、胃潰瘍や胃がん予防への有効性も期待されています。
    ビタミンC 美肌効果、抗酸化作用で生活習慣病の予防
    ビタミンCは体の免疫力を高めて、風邪やインフルエンザから体を守ってくれる効果があります。

    強力な抗酸化作用があるため、活性酸素を消去し発がん性物質が生まれるのを防ぎます。

    また、肌のみずみずしさを保つコラーゲンの生成を助ける作用があり、日焼けによるシミやソバカスの予防など美容にも効果的です。
    食物繊維 便秘改善、生活習慣病予防
    食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と溶けない不溶性食物繊維に分けることができます。
    水溶性食物繊維は腸内で糖質や脂肪、コレステロールの吸収を抑える働きがあるため、生活習慣病予防や血圧低下に役立ちます。
    不溶性食物繊維は腸壁の蠕動を促進し、便秘の改善に有効です。
    カリウム 高血圧の進行を抑える、脳卒中の予防
    カリウムは体内の塩分量を調節し、余分な塩分を水分と一緒に尿として体外へ排出してくれるので高血圧の進行を抑え、脳卒中を予防します。

    また、神経や筋肉の機能を健康に保ち、エネルギー代謝を活発にすることで、ダイエットに役立つとも考えられています。
    ビタミンK 歯や骨の強化、脳血栓・心筋梗塞の予防
    ビタミンKは血液の凝固を助けます。

    また、最近は抗血栓作用を持つことが明らかになりました。さらに、骨の石灰化を調節する因子の産生に関与していることも明らかになりました。
  • 栄養たっぷりなきゃべつの選び方
    1. 芯の部分が小さく巻きがソフトで弾力のあるもの
    2. 芯の切り口が新しく、変色・褐変していない
    3. 外葉の緑色が濃く、葉につやのあるもの。古くなると光沢は消えてしまいます。

旬食材の栄養素を最大限にとるためのポイント!

  • βカロテンの吸収を高めるため、油や脂質の多い食品と組み合わせて調理する
  • きゃべつのビタミンCは外葉と芯に多いのでその部分を使用する
  • ビタミンUは火に弱いので生で食べられる料理にする
  • イソチオシアネートがよりたくさん摂取できる生食かつ断面が多い調理法を取り入れる

3月の旬の美味レシピ

旬の食材ラインナップ

  • 4月 セロリ
  • 5月 アスパラガス
  • 6月 にんじん
  • 7月 きゅうり
  • 8月 トマト
  • 9月 じゃがいも
  • 10月 かぼちゃ
  • 11月 はくさい
  • 12月 ブロッコリー
  • 1月 だいこん
  • 2月 ほうれん草
  • 3月 きゃべつ

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