診察室
診察日:2009年12月15日
年末全身総チェック!日本の名医が無料診断!家庭でできる人間ドックスペシャル2009

診療科(1)『整形外科』 (2)『呼吸器内科』 (3)『物忘れ外来』 (4)『眼科』 (5)『女性外来』

<診療科(1)> 整形外科
〜20年で患者数が3倍に!骨折から寝たきりを招く病を検査〜
 近年、高齢者がちょっとした転倒がきっかけで恐ろしい事態に陥るケースが増えています。病名、大腿骨骨折(だいたいこつこっせつ)。
 「大腿骨骨折」とは、大腿骨の主に太ももの付け根付近が折れてしまう病で、ここが折れてしまうと、長期のリハビリを余儀なくされるばかりか、そのまま寝たきりになってしまうことも多いのです。推定患者数はおよそ15万人。わずか20年で3倍にも増え、今後もさらなる増加が予測されています。
 こうした転倒の大きな原因は下半身の筋肉の衰え。実は下半身の筋肉の衰えは、30代、人によっては20代後半から始まると言われています。では、どうしたらいいのか?
 高齢者の筋肉トレーニングを提唱し、全国約1万人の筋肉を若返らせてきた筋肉研究のスペシャリスト、久野譜也先生(筑波大学大学院 人間総合科学研究科 准教授)は、下半身の筋肉が衰えるポイントとなる筋肉は、大腰筋だと言います。
 「大腰筋」とは、上半身と下半身を繋ぎ、歩行の時に足を引き上げる筋肉。大腰筋が衰えると、足が上がらなくなり、歩幅が小さくなるというのです。その結果、つま先が上がらず、すり足に。こうなると、些細な段差にもつまずきやすくなり、転倒へとつながってしまうのです。
 転倒による骨折予防のためには、まずは自分の大腰筋が衰えているのかどうかを知ることが大切。そこで久野先生に、簡単に「自分の大腰筋年齢が分かる検査法」を教えて頂きました。それが「立ち上がり検査」。やり方はとっても簡単!「立ち上がり検査」のやり方は、携帯サイトで紹介しております。

「「立ち上がり検査」のやり方」は携帯サイトで!
<診療科(2)> 呼吸器内科
〜新型インフルエンザが重症化!COPDを検査〜
 今年最大の話題は、何と言っても新型インフルエンザの大流行。すでに累計患者数は、1千万人を突破。重症化による入院患者数、死亡者数ともに現在も増え続けています。では、どのような人が重症化してしまうのでしょうか?
 最も多いのは、呼吸器に何らかの基礎疾患がある方で、データのおよそ半数を占めています。ところが、このデータには大きな落とし穴が。厚生労働省がまとめた新型インフルエンザの症例集の中には、呼吸器疾患がないとされていたにも関わらず、重症化したケースが報告されているのです。
 例えば、38度の発熱と下痢に襲われ、4日後に新型インフルエンザに感染していることが判明したAさん。たった4日で重い肺炎まで引き起こしていた彼女に潜んでいたのが、慢性肺気腫という病でした。
 「慢性肺気腫」とは、COPDとも呼ばれ、気管支や肺に炎症が続く病のこと。進行すると、最悪の場合、自力で呼吸することも出来なくなってしまいます。COPDの主な原因は、「喫煙」。実はAさんも、1日15本のタバコを25年間吸い続けていました。
 しかし本人には全く呼吸器疾患の自覚がなく、新型インフルエンザの発病から重症化を招き、初めてその疾患に気付いたのです。まさにこれこそ、「隠れ呼吸器疾患」。実際に隠れ呼吸器疾患になっている方は、どれくらいいるのでしょうか?
 自分の呼吸器は健康だと思っている40代から70代の方々、30人を対象に隠れ呼吸器疾患かどうかがわかる「マッチ吹きテスト」を行なったところ、マッチの火を消せなかったのは30人中3人。ちょうど1割の人に、「隠れ呼吸器疾患」の疑いが認められました。実際、40歳以上の日本人約2千人に行なった調査でも、ほぼ10分の1の人がCOPDと判明。しかもそのうち9割の人が、自分の病に気付いていない、隠れ呼吸器疾患だったと報告されています。
  「マッチ吹きテスト」のやり方は、携帯サイトで紹介しております。

「「マッチ吹きテスト」のやり方」は携帯サイトで!
<診療科(3)> 物忘れ外来
〜75歳以上の運転免許更新時に義務づけられた『認知機能検査』を実施〜
 昨年、75歳以上の運転免許保有者が過去最高の300万人を突破。それに伴って警察庁は、今年6月から高齢者が運転免許を更新する際に、「認知機能検査」を義務づけました。この義務化には、深刻な事情があったのです。
 2005年8月、高速道路で軽トラックが逆走。避けようとした対向車がガードレールに激突し、炎上する事故が発生。運転していた75歳の男性は取調べで、「全く覚えていない」と答え、詳しい検査の結果、認知症の疑いありと診断されました。
 「認知症」とは、何らかの理由で、脳の知的機能が支障をきたし、日常生活が困難になってしまう病のこと。記憶の低下から始まり、脳が萎縮するアルツハイマー型認知症、脳梗塞や脳出血によっておきる血管性認知症、手足の震えや幻視が見られるレビー小体型認知症があり、これらは3大認知症と呼ばれています。
 全てに共通するのは、進行すると、深刻な知的機能の低下に自分自身が気付けなくなってしまうこと。その結果、自覚のないまま事故を引き起こしたり、事故には至らないまでも、信号無視や一時不停止などの違反行為を起こしたりするケースが増加しつつあるというのです。こうして警察庁は、ついに高齢ドライバーの「認知機能検査」に踏み切ったのです。
 これまでは70歳以上の方の免許更新時に、高齢者講習が行われていただけでしたが、今年から75歳以上なら、認知機能検査を受けなければなりません。認知機能検査と高齢者講習は、民間の自動車教習所などで受けることができます。認知機能検査には、記憶力・判断力を見る3つの検査があり、時間は全部で30分。判定結果は、「心配ありません」、「少し低くなっています」、「低くなっています」の3段階で評価されます。
 この判定結果によって、免許の更新が出来なくなるということはありません。ただし、「低くなっています」と判定された場合、過去1年以内か免許更新後に、信号無視や一時不停止などの特定の違反を犯すと、専門医の受診が義務づけられ、そこで「認知症」と診断された場合、免許が取り消されてしまいます。

<診療科(4)> 眼科
〜日本人の失明原因第1位!緑内障〜
 数ある眼の病気のなかでも、放置すると失明にいたる危険がある病、「緑内障」。「緑内障」は、眼に入った情報を脳に伝える視神経が、少しずつ破壊されていく原因不明の疾患です。そして、これによって起きるのが、視野の欠損。通常、見えるはずの視野が一部欠けた状態になってしまうのです。欠ける部分は人によって異なりますが、いずれも病の進行に従って範囲が徐々に拡大。最終的には、全ての視野が失われてしまうことも少なくありません。
 事実、緑内障は日本人の失明原因の第1位で、推定患者数は実に300万人。40歳以上の日本人およそ20人に1人は緑内障であると考えられているのです。そして、緑内障の最も恐るべき特徴は、病が進行してもなかなか気付けないこと。左右それぞれの視野が欠けていても、両眼で見ると、見える部分が見えない部分を補ってしまい、視野の欠損に気付くことは非常に難しいのです。
 事実、今年、緑内障患者会が824人の患者に対して行った調査によると、緑内障と診断される前から視野の欠損を自覚していた人は、わずかに1割。知らないうちに症状が進み、ある日突然、重症と宣告されてしまう人が後を絶たないのです。
 視野研究の第一人者、松本長太先生(近畿大学医学部眼科学教室教授)は「クロックチャート」と呼ばれる、普段眼科に行かない人でも簡単にしかも早期に視野の欠損を発見できるという画期的な検査法を開発しました。

<診療科(5)> 女性外来
〜女性の命を奪う『乳がん』の自己触診を実施〜
 今年も30代以上の女性を中心に増え続け、多くの命を奪った恐ろしい病、「乳がん」。神奈川県に住むある女性は、今年、直径わずか7ミリという乳ガンが発覚。おかげでリンパ節など他の臓器への転移もなく、手術後も無事乳房を温存することができました。
 そんな彼女が、乳ガンを発見したきっかけこそ、お風呂や就寝前に行っていた「自己触診」。彼女のように、月に1回、自分の乳房を触ることで健康な状態を脳に覚えさせ、小さな異変を感知することが、乳がん対策には何より大切なのです。とはいえ、見たことも触ったこともないガン細胞のしこりに気付くのは、なかなか大変なもの。
 そこで今回、26万人の乳房に触れ、その手で乳ガンのしこりを探り当ててきた乳ガンのスペシャリスト、湘南記念病院の土井卓子先生と家庭でデキる乳ガン発見法を開発。現場スタッフの皆様の協力のもと、家庭にあるもので直径1センチのガンのしこりが体験できるリアルな「触診モデル」を作成しました。
 家庭でデキる「触診モデル」の作り方&自己触診方法は、携帯サイトで紹介しております。
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