新・企業史博物館

9月27日(木)放送

『六甲バター』創業者
塚本信男 前社長

塚本信男 前社長が社員ひとりひとりに出した手紙

六甲バター株式会社
塚本哲夫 代表取締役社長

六甲バター株式会社
【 第4夜 】 苦境を救った「和」の精神

「六甲バター」は社是である「和」の精神で、多くの危機を乗り越えてきた。

昭和31年、近所で発生した火事が燃え移り工場が全焼。しかし、同業の会社が再建の間、工場を貸してくれた、というエピソードがある。それは創業者・塚本信男氏の「和して栄え、争うて亡ぶ」、会社の社是である「和」の精神に共感したからだった。

昭和57年にも危機が訪れる。輸入原料チーズの高騰で、会社創設以来初めて大幅赤字を計上したのだ。まさに会社存亡の危機。当時、社長だった創業者・塚本信男氏は苦渋の決断で「ベースアップはしない」「ボーナスは減らす」「労働時間の延長」そういう労働条件を従業員に提示した。そして、社長は全従業員500人ひとりひとりに、手紙を出したのだった。
社長の想い「和して栄える」は、社員の心をひとつにした。そして、わずか1年で大幅赤字を一掃、現在も躍進を続けている。

日本の食文化に大きな貢献を果たしてきた「六甲バター」。
これからも、苦境を乗り切ってきた「和」の精神を大切にしながら、プロセスチーズの技術で世界一を目指していく。

Q・B・B