流氷の上で羽を休めるオオワシ

オオワシの自然を考える
天然記念物・オオワシは元来、川を溯ってくる鮭をエサとしていました。
でも川が汚れたり、ダムが出来たことなどで遡上する鮭が減少し、オオワシも減っていきました。
80年代になって知床半島南側の羅臼でスケトウダラ漁がピークを迎えると、漁師たちが港に捨てる、商品価値のない小さなタラや身の傷んだタラを目当てにオオワシが増加しました。
現在ではスケトウダラ漁が縮小して、再び減る恐れのあるオオワシを餌付けすることによって観光資源にしようという動きも見られます。
「餌付けされたオオワシ」、釈然としないものもあります。
でも知床在住の日本画家・松本宜親さんは「オオワシが、里のゴミ箱を漁ってる姿を見たことがあるんだ。ガッカリするよねえ。それから比べると餌付けであろうとなかろうとワシが魚を食べてるのならいいんじゃないか。空の王者のプライドを感じるでしょう。人間のそばにいる以上、ある程度は仕方がないよね」と話します。

 
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