京都にある深泥池。池そのものが国の天然記念物に指定されていて、有名なジュンサイを始め、生き物の宝庫。貴重な湿地帯です。豊かな生態系を持っていたこの池に最近変化が現れてきたといいます。
「外来動物が入った結果、完全に消滅してしまったものがたくさんあるんです。」と大阪府立大学総合科学部の竹門康弘助教授。



誰かがブルーギルやブラックバスなどの外来魚をこの池に放ったところ、あっというまに増えて古くから池にいた生き物を食い荒らしてしまったんです。調査の結果、もともといたおよそ20種類の魚のうち、カワバタモロコなど6種類が姿を消しているのがわかりました。



中にはペットとして飼われていたものが、手に余るようになって捨てられたと思われる生き物もいました。
「外来動物は除去しきれない。在来の生き物はそれとつきあっていくしかない。したがって全く同じ池に戻す事は初めから想定できない。」 


人間の都合で連れてこられた外来魚たち。彼らを責める事はできません。人間が犯した過ちで消えていく生き物たち。「貴重な自然の財産を失っていくよ」深泥池は、私たちに語りかけているのです。