山あいに広がるのどかな風景。ここは城下町、岡山県勝山町です。美作の山々から採れる材木のおかげで昔から製材の町として発達してきました。この町で製材業を続ける銘建工業は、ちょっとユニークなんですよ。


よく見てください。かんなくずがまったく出ていません。製材の時に出るかんなくずや木くずは、パイプを通って一ヵ所に集められるんです。


「かんなくずとか木の皮というのはですね、見方を変えれば非常に貴重なエネルギー源ということがいえますので、生かしきった形でボイラー発電装置を作ったということでございます。」と銘建工業代表取締役専務の中島浩一郎さん。

集められたかんなくずは、この燃焼室で燃やされます。ここでは、1年間に6500トンものかんなくずが燃やされるんです。そしてその熱を蒸気に変えて電気を起こし、この工場内のすべての電気をまかなっているんです。
「それこそ夢のような話なんですけれども、地域があって人とやってるわけですから、地域にですね熱なり電力という形で、返していくことができればなぁと思っています。」

廃棄物の有効利用が、美しい自然を守ることにもつながりそうですね。