毎日私たちが使う水は、下水処理場できれいになっています。その下水処理場では、たくさんの泥(大阪市で年間約26万トン)が発生しています。泥は、焼却をして灰にして埋め立てられていますが、捨てていたこの灰からレンガを作っているところがあるんです。


それがここ、大野下水処理場の中にあるレンガ工房。レンガの主な材料は、再利用される廃棄物。下水の泥を焼却炉で燃やしてできた灰(焼却灰)。



工事の時に取り替えた古い下水管のくず(陶管くず)。下水管にたまった砂。この他に粘土などを加え、レンガの型に固めます。1050度という高い温度で焼かれます。この時の燃料には、下水を処理する時に発生するメタンガスが使われているんですよ。これも資源の有効利用ですね。

このレンガは、細かい穴があるために、中に水がしみ込み、浸水の防止や夏のヒートアイランド現象の緩和に役立つそうです。大阪市下水道局の草下直樹さんにお話を聞きました。
「下水から出る廃棄物。これを出来るだけ多く、資源として有効に利用すること。まちの環境保全のためにこのレンガの普及に力を入れていきたいと思っています。」