毛利千代子のおはようパートナー
 「21世紀に残したいもの」についてお便りを募集しています。

◆今月は、『リサイクル』がテーマです。

 『家庭から出るゴミの分別は、地域でそれぞれ分ける種類や出し方が違っているものの、なんらかの方法での分別が決められていますね。大阪市ですと、普通ごみ、資源ごみ、粗大ゴミの3種類。日頃粗大ごみはあまり出ませんから、私の場合は2つのごみ袋に分けてごみを出すぐらいなんですが、この分別の種類、名古屋市にある地区では14種類もの分別回収が行われています。空き瓶、空缶、ペットボトル、スプレー缶、新聞、雑誌、衣類、プラスチック容器包装、紙製容器包装などなど、本当に細かい分別が求められているんです。
 これは、1995年に制定され、今年の4月に完全施行された「容器包装リサイクル法」に沿ったごみの分別回収を名古屋市が始めているからなんです。「容器包装リサイクル法」は容量で一般廃棄物のおよそ6割を占めている紙製、プラスチック製の容器や包装を「資源」として再利用することをねらって、その容器や包装を製造したり利用した企業に「資源」をリサイクルする義務を負わせたんですね。ところが、そのほとんどが自分の会社ではリサイクルできないために、委託料を払って第三者機関に代わりにしてもらっているのが現状です。
 名古屋市のごみの分別は2年前までは可燃、不燃、粗大の3種類だったんですが、この法律の施行で多い地区ではイッキに4種類物分別となって、全国の政令指定都市で初めてという市民の負担は大きく、複雑すぎて混乱している、と大きく新聞記事にも取り上げられていました。
 「ごみ減量の決め手」と言って施行されたこの法律、いつからどんな形で分別回収を始めるかは、市町村に任されているそうです。まだまだ導入は検討中という都市が多いようですが、人の暮らしと制度がうまく噛み合って、こういった法律は活かされるといいですね。

2000年11月6日 毛利千代子