キャスト -CAST-

キャスト美術セットができるまで

1打合せ

現状の番組セット・CGの課題を洗い出し、新しく作るデザインのコンセプトをまとめます。

2リサーチ・デザイン案作成

素材や大きさ、形、レイアウト等リサーチし、デザイン案を作成します。

3デザイン案のプレゼン

デザイン案をプレゼンします。番組ディレクターやカメラマンや照明等、多角的に意見を交わします。

4実験・検証

テーブルやモニターの配置、演者の立ち位置、距離、カメラに映った時の素材の見え方等を実験・検証します。

5セット図面・模型・CG素材作成
6発注打合せ

セット図面や模型を元に製作の発注をします。予算に合わせて、デザインの変更・調整も行います。

7セット建て込み・完成
デザイン案プレゼン・打合せの様子
モニターサイズの検証の様子
セット図面
素材のサンプル
発注打合せの様子

キャストリニューアル、美術のこだわり

Q新しいスタジオセットはどのようにして今の形に決まっていったのですか?

A番組ディレクターからは「落ち着いて親しみのあり、かつ報道番組として信頼性のあるシンプルなセット」というオーダーがありました。他局の報道番組を研究したり、素材や色を模索する中で、木目やナチュラルカラーをベースにピンクでアクセントを入れたこの形に辿り着きました。真面目さの中にも軽快さや可愛らしさを取り入れ、かたくなり過ぎないよう意識しました。

Qキャストのセットとして意識したことはありますか?

A英語でキャスト(CAST)は「投げかける」という意味があります。ニュースを分かりやすく視聴者に投げかける、視聴者目線の疑問をコメンテーターに投げかける・・・。そうして伝播していくようすを波紋の形で表現しました。セットには波紋をモチーフとしたリング状の造形を幾重にも配置しています。

Q木目とピンクが印象的なセットですが、色味のこだわりを聞かせてください。

A放送時間の午後4時~7時にマッチするよう、夕焼けのような、オレンジ寄りの淡いピンクにしています。木目と合わさってやさしく温かみを感られるように工夫しました。

Qセットをデザインする上で最も苦労した所は?

A番組MCとコメンテーターが話しやすい位置、角度、机や椅子の高さを決めることに最も時間をかけました。何のトピックスについて話をしているのか一目で分かるよう、スタジオ後方にVTR専用のモニターを配置していて、その画面とコメンテーターがバランスよく映るように何度もシミュレーションをしました。

Qロゴやテロップのカラーが変わりましたが、こだわったポイントはありますか?

Aセットと単に馴染みすぎない塩梅の色を探りました。セットのピンクに寄り添ったうえで美しく感じる色合わせとして黄色からオレンジへのデュオトーンを基本に据え、そこにセットのキーカラーとなるピンク、木目のモチーフを取り入れました。

Qテロップ・CGのリニューアルで最も苦労した所は?

Aこれまでのテロップより装飾性や画面を占める総面積を引く方向で調整し、ニュース素材そのものを引き立てることを強く意識してデザインしたことです。罫線や装飾線はできるだけ排し、色面の対比やそれぞれの距離感で情報を見せることを意識する、小さい面積しかない場所ではドロップシャドウ(影)はノイズになりやすいため使わない、などデザインにルールを設け、一つ一つ積み重ねていきました。

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