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第10話「鬼の末路」 おさらい

無差別殺人鬼・黒頭巾が江戸に出没する!
一方、源太は、仕事人として
人を殺めることに耐え切れなくなっていた……

脚本:寺田敏雄  監督:石原興

江戸の街に黒頭巾をかぶった無差別殺人鬼が出没する。人が集まる場所を狙って無差別に斬りつける手口は、辻斬りとも違う新しい犯行だ。

黒頭巾の正体は、小山内儀助(荒川良々)であった。今日も人を斬った儀助が何食わぬ顔で帰宅した先は、母・セツ(池上季実子)と、乙部松右衛門(平泉成)喜平(内山信二)留吉(大富士)ら3人の使用人たちが待つ武家屋敷だった。儀助は、三十半ばになった今も、この家で不自由なく暮らしている。しかし、儀助に満ち足りた様子はない……

一方、源太(大倉忠義)は、仕事人として人を殺めてきたことへの罪悪感に苦しんでいた。そんな心情をこぼした源太に向かって、小五郎(東山紀之)は、今さら善人面するなと冷たく突き放す。そして、もしヘマをしたらオレがお前を斬るとまで言い放った!

そんな中、黒頭巾・儀助は、暗い衝動に突き動かされるように、さらなる犯行を重ねていく! 今度は、偶然その場に居合わせた涼次(松岡昌宏)如月(谷村美月)も事件に巻き込まれてしまう。如月が腕を斬られたが、涼次に守られたおかげで、命は助かった。しかし、涼次は、大衆の面前で仕事道具を使ったことを、中村主水(藤田まこと)から激しく叱責されることに。

儀助がなおも犯行を続ける中、小山内家の使用人の乙部と留吉は、儀助が黒頭巾をかぶる現場を目撃してしまう。2人からその事実を知らされた儀助の母・セツは、お人好しの使用人・喜平を身代わりにして息子をかばおうと思いつく。乙部と留吉によって喜平は殺され、その死体は黒頭巾に仕立て上げられた。

だが、乙部と留吉はセツに対し、殺しの口止め料として小山内家の財産すべてを要求してきた。他方、自分の気持ちの治まらない儀助も「黒頭巾はまだ生きている」と言い残すと、小山内家を出て行った。絶望したセツは、三番筋を訪れ、息子を殺してくれと仕事を依頼する。

仕事の的は、乙部と留吉と儀助の3人。涼次と源太と主水が引き受けたが、小五郎は降りた。「どうせもう、人には戻れねえんだ」と源太。まず、主水が乙部を仕留めた。次に、源太が留吉をからくり蛇で絞め上げる。さらに、涼次が儀助の首筋に錐を突き立てた。そのとき、儀助をかばおうとしたセツの前に、仕事を降りたはずの小五郎が現れる。そして、頼み人であるにもかかわらず、セツを一刀両断に斬り捨てると、地獄の道案内をしてやれと言ったのだった。

一方、留吉を仕留めたと思っていた源太だが、まだ息のあった留吉によって首を絞められてしまう! 必死に抵抗し、なんとか留吉の息の根を止めたものの、運悪く、その場を見廻り中の伝七(福士誠治)に目撃されてしまう! 絶体絶命のその場に現われた小五郎は、すっと刀を抜き……(第11話に続く)