必殺!用語辞典

現代日本に暮らす私たちにとって、江戸時代の生活はなかなかイメージするのが難しいもの。劇中に登場する用語の数々をわかりやすく解説します。

奉行所(ぶぎょうしょ)
旗本から選ばれた奉行を筆頭に、与力や同心らが勤め、江戸の行政・司法・警察を管轄した。今で言う東京都庁・警視庁・裁判所などの機能を兼ね備えた強力な役所だった。
同心(どうしん)
町奉行所に勤める下級役人で、今で言う警察官にあたる。極秘に事件を捜査する“隠密廻り同心”や市中をパトロールする“定町廻り同心”などがいた。
遊郭(ゆうかく)
江戸時代の風俗街のこと。遊女屋と呼ばれる風俗店が集められ、塀や堀で周囲から隔てられていた。幕府公認の遊郭である吉原がもっとも有名だが、私的に運営される遊郭も存在した。
女郎(じょろう)
遊女屋(江戸時代の風俗店)で働く風俗嬢のこと。遊女。店先にならんで客を待つ者から、しきたりにのっとって座敷に呼ばれるまで、格の高さによってさまざま働き方があった。
普請改役(ふしんあらためやく)
普請とは、建設・土木のこと。普請改役は、幕府の土木工事に関する職務を監視・監督する役職のひとつだった。今で言う国土交通省の職員にあたる。
常磐津(ときわず)
三味線の弾き語り音楽である歌浄瑠璃の一派・常磐津節の略。常磐津文字太夫が創設し、18世紀頃に流行した。清元、新内などとならぶ代表的な流派で、歌舞伎音楽の一つ。
経師屋(きょうじや)
「書」や「絵」を、紙や布と糊(のり)を用いて、屏風(びょうぶ)・襖(ふすま)・掛軸・巻物などに仕立てる職人。修理や張り替えも行なった。表具師とも呼ばれる。