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2010年1月~2012年12月の放送内容です。2013年1月以降の番組情報はこちらから

たけしの健康エンターテイメント! みんなの家庭の医学 毎週火曜よる8時

長引く治らない症状 本当の原因をもう1度探ります!
~ 名医のセカンドオピニオンスペシャル 第3弾 ~

番組放送日:2011年09月06日

倦怠感の悩み

治療しても取れないだるさ…そのカギは検査結果に隠されたある矛盾にあった!? 

長引く咳の悩み

決まって深夜1時に襲う謎の咳…果たしてその正体とは? 

腰痛の悩み

前かがみになると出る腰の痛み…そのカギは「背中の糸」にあった!? 

難病の治療法

100万人に1人と言われる難病患者…命を救うセカンドオピニオンの治療に密着! 

皮膚の悩み

患部の状態から病を見分ける! 

女性特有の悩み

薬を飲まないとこない月経…その原因は意外なところにあった! 

過去2回に渡って放送した「セカンドオピニオンスペシャル」では、12の診療科の名医たちが悩める患者さんたちの症状の正体を突き止めました。そこで今回はセカンドオピニオンスペシャル第3弾!
治らない長引く身体の悩みを募集したところ、全国から1200通を超える相談が寄せられました。整形外科や女性外来をはじめ、延べ十数万人もの患者さんを救ってきた日本を代表する名医たちが集結!皆さんの悩みにズバリ回答します!

 

倦怠感の悩み

治療しても取れないだるさ…そのカギは検査結果に隠されたある矛盾にあった!?

 
「疲れやすい」「寝ても疲れが取れない」など、全身を襲うだるさ、「倦怠感」。年をとれば、誰だって…。しかし、その油断が取り返しのつかない事態を招くことも。そんな「倦怠感の悩み」に答えてくれる名医は…

 

  内分泌内科の名医
東京医科大学病院 副院長
糖尿病・代謝・内分泌内科 教授 小田原雅人先生
これまでのキャリア30年間で3万人近い患者を診察。検査データに潜むわずかな手掛かりから的確に病を見抜き、絶大な信頼を得ている名医。


●小田原先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています

 

M・Mさん(65歳・女性)

専業主婦。
子供が独立した今は、
友人とおいしいものを食べ歩くのが
何よりの楽しみ。
 

 

  症状① 疲れやすい
最初の異変はウォーキングの時。いつもは1時間ほどかけてゆっくり歩きますが、なぜかこのところ10分も歩くとすぐ疲れてしまいます。

 

  症状② 家事に身が入らない
数日後、今度は料理中に倦怠感を感じ、家事に身が入りません。そこで、いつもより早く休むことに。すると翌朝、だるさは消えているようでした。そこでウォーキングへ出かけますが、やはり身体の重さを感じたため、近所の病院を訪れます。

 

【ファーストオピニオン】 糖尿病

 

糖尿病は血糖を調整するインスリンの分泌が減少し、血液中のブドウ糖がうまく体内に吸収されず、血液中に血糖が溢れてしまう病。 主な原因は、高カロリー・高脂質の食事と運動不足によるものと言われている。


M・Mさんは血糖値を下げる薬を飲みながら食事療法と運動で様子を見る事に。改善を信じて1ヶ月間やり抜きますが、再検査では数値が下がるどころか1ヶ月経っても2ヶ月経っても高いまま。だるさは少し階段を上っただけでも座り込んでしまうほどでした。そんな矢先、かかりつけの医師からセカンドオピニオンを勧められます。そして出会ったのが小田原雅人先生でした。


この時、先生がまず最初に行ったのは、全身の検査で最悪のケースである“がんの可能性”を消すこと。検査の結果、重篤な病は見つかりませんでした。そこで、問診で「疲れ」と「だるさ」について細かく聞き、脈拍を取りました。脈拍は正常範囲60~90回/分のところ、80回/分と正常範囲。さらに、 総コレステロールの値を見直すと、正常値が150~219mg/dℓのところ184mg/dℓと範囲内でした。

 

 

小田原先生が注目したポイント

 

①動いた後に疲れを感じる
②65歳の高齢者
③脈拍とコレステロール値

 

【セカンドオピニオン】 バセドウ病

    首には甲状腺という臓器があり、身体を動かす源となる甲状腺ホルモンを分泌している。
バセドウ病とは甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、様々な障害を起こす病。動悸・発汗・だるさなど様々な症状を引き起こすとともに、血糖値を上げることがある。

 

M・Mさんは、バセドウ病が原因で糖尿病と同じ高血糖状態に陥っていました。これは「二次性糖尿病」と呼ばれる珍しいケース。だからこそいくら糖尿病の治療を行っても血糖値が下がらなかったのです。

 

名医の視点① 動いた後に疲れを感じる

 

一般的な糖尿病の疲れやだるさは24時間いつでも続いているのに対し、バセドウ病の場合は動いた後に疲れやすくなります。しかし彼女のような高齢者の場合、動悸や発汗などバセドウ病の他の代表的な症状が出にくいことも。

 

名医の視点② 65歳の高齢者
 
名医の視点③ 脈拍とコレステロール値

 

M・Mさんの脈拍、コレステロール値は共に正常範囲。しかし、問題なのは彼女の年齢。検査項目の正常範囲は20歳以上の成人全てに当てはまる数値ですが、実は60代以上になると、通常、脈拍は正常範囲の中でもやや遅めに、コレステロールはやや多めになるのが一般的。しかしM・Mさんの場合は全く逆で、脈拍は<速め>コレステロールは<少なめ>でした。元気の源である甲状腺ホルモンが多く分泌される事によって、常に身体は臨戦態勢。そのため脈拍は普通より速め、代謝されるコレステロールは少なめに出ていたのです。平均的数値が全ての患者さんに当てはまるわけではありません。それこそが3万人という患者さんを診て来た名医だからこそ分かる視点なのです。


【名医が解説!】下がらない高血圧の正体とは?

 

二次性高血圧が疑われる34歳・女性のお悩み


高校生の時から血圧が高く、20代の時に大きな病院で調べてもらいましたが原因はわからないと言われました。色々な処方薬を服用しましたが一向に低くなりません。血圧が高い時は「頭がふわふわ」したり、他に「生理不順」や「疲れやすい」また「青あざ」が良くできたりします。
これは関係あるのでしょうか?原因が分からず、これからどうなるのかとても不安です。

 

 

【ファーストオピニオン】 原因不明の高血圧


名医が導き出した、セカンドオピニオンとは?
高血圧には、大きく分けて2つあります。


●動脈硬化・遺伝など

90%以上の方は、生活習慣病としての高血圧。肥満、塩分の摂りすぎ、加齢、動脈硬化、遺伝など様々な事が関係しており、原因が1つに特定できないことが多い。


●二次性高血圧
別の病気が原因となって起こる高血圧。


相談者の方の場合、生活習慣から高血圧を起こすには年齢が若すぎます。また、年齢が若くても肥満によって血圧が高くなる傾向がありますが、体重をお聞きしたところ156cm 50kgとほぼ標準体重でしたので、肥満が原因とも考えにくいと思われます。


原因となる病を特定するのに先生が重視するのは、検査データの矛盾点
そこで、相談者の方に過去の人間ドックの検査結果を送っていただきました


 

名医の視点① 血が濃い

 

白血球・赤血球の数値が気になります。3年間続けて白血球数が正常値よりやや多く、赤血球やヘモグロビンなどの数値もやや多め。また生理不順がある場合には貧血気味の方が多いのですが、相談者の方の場合、貧血の反対で血が濃い「多血症」と呼ばれる状態。生理不順であれば貧血を招くことはあっても血が濃くなるのはおかしいです。

 

 

名医の視点② 骨粗しょう症気味

 

もう1つ気になるのが、骨密度の検査結果。年齢にしては大幅に骨密度が低下しており、70代程度の骨密度でした。考えられるのはダイエットのしすぎや栄養状態が悪い状態ですが、相談者の方の場合、体重が1年に1kg程増えており、栄養状態は悪くなっていません。体重が増えると骨は強化されるため、体重が増えているのに骨が薄くなっているというのは少しおかしいです。


 

名医の視点③青あざができやすい

 

ぶつけて青あざができることがありますが、ぶつけていなくても青あざができる場合があります。



こういった点から、1つの病気に絞り込みました。

 

【セカンドオピニオン】 クッシング症候群の疑いあり


クッシング症候群とは、副腎から分泌されているコルチゾールというホルモンが過剰に出る病。コルチゾールというホルモンによって高血圧の原因となる塩分(ナトリウム)がたくさん吸収されるようになり、塩分をたくさん摂っていなくても塩分の摂り過ぎのような状態になるため、血圧が上がります。また、骨の中のカルシウムが減って骨粗しょう症になったり、皮膚が薄く血管が弱くなるため皮下出血が起こり、青あざができるのもこの病気の特徴。他に、脂肪を溜め込む働きがあるため顔が丸くむくむムーンフェイスという症状も知られています。高血圧は一般的な病ですし、骨粗しょう症も女性であれば珍しくないため見逃されやすいのですが、早期発見のためには「若いのに骨粗しょう症や高血圧などの症状がある」という矛盾点に疑問を持つことが大切です。


<相談者へのアドバイス>

クッシング症候群は、主に腫瘍が原因でホルモンの異常が起こる病。そのため、血液検査でホルモン値をチェックし、CTやMRIで腫瘍の有無を調べ、もし腫瘍があれば摘出手術などの治療を早めに受けることをお勧めします。

長引く咳の悩み

決まって深夜1時に襲う謎の咳…果たしてその正体とは?

 
「空咳がとまらない」「夜間ベッドに横になると急に咳き込む」など、「長引く咳」の悩み。普段よくある症状ですが、時には命にかかわる病が隠れていることも。その悩みに答えてくれる「長引く咳」の名医とは… 

 

  長引く咳の名医
独立行政法人 国立病院機構 相模原病院
臨床研究センター病態総合研究部 部長 
谷口正実先生

毎年、全国から2千人もの患者が訪れ、治療を請う長引く咳のエキスパート。喘息予防のガイドライン作成に関わるなど、咳やアレルギー診療の権威。細かな問診と聴診器を駆使して、これまで3万人以上の患者さんを救ってきた。


谷口先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています

 

Y・Kさん(62歳・女性)

東京郊外の百貨店、
贈答品売り場で働いている。
家でじっとしているのは苦手で、
60歳を越えても日中はパートに
精を出している。

 

 

  症状① 咳が止まらない
最初の異変は3年前の夏の始め。お中元シーズンで忙しく、疲れていたため夜11時に寝床につきますが、2時間ほどすると突然の咳で目覚めます。咳はなかなか止まらず、市販の風邪薬を飲んで寝ることに。

 

  症状② 深夜1時頃になると咳が出る
昼間、仕事をしている時には全く咳が出なかったのに、翌日も深夜1時に咳が。再び風邪薬を飲みますが、連日、決まって深夜1時に咳が出ました。そこで近所の内科で診察を受けることに。

 

【ファーストオピニオン】 咳喘息

 

  ハウスダストなどのアレルギーが原因で気管支に炎症がおこる喘息の一種。特に咳が出やすいのは、気管支が狭まる時間帯。睡眠時などリラックスして交感神経が低下すると、気管支は狭まる性質があり、咳などの症状が現れやすくなる。


この病の特徴は、夜間に咳が出るということ。Y・Kさんの場合も夜にだけ現れる咳だったため、咳喘息が疑われたのです。病院で咳喘息の薬を処方され、一安心。深夜1時の咳はしばらく続きましたが、辛抱強く薬を使い続けたおかげか、ひと月後には咳が治まりました。

 

  症状③咳が激しくなる
それから1年。また忙しい夏を迎えた頃、眠りにつくと、やはり決まって2時間後。そう、深夜1時の咳です。しかも、去年より激しさを増しているような…。

 

  症状④息苦しく呼吸ができない
医師に相談して薬を変えてもらったものの、やはり咳は治まらず、日を追う毎に酷くなる一方。ついには息が苦しく呼吸もままならなくなったのです。


Y・Kさんは夫とともに病院を探し、ある医師の名が浮かび上がったのです。その医師こそ谷口正実先生でした。

Y・Kさんは、これまでの症状や前の病院で処方された薬などを事細かに説明。先生は咳が出る時の状況を細かく聞きました。先生が注目したのは「咳の出るタイミング」。彼女の咳が出るのは決まって深夜1時頃、床について約2時間後の事でした。すると先生は「咳が出た日の行動」について質問。Y・Kさんの咳が出始めたのは、お中元シーズンの最も忙しい時期でした。そこで先生はY・Kさんの背中の下側に聴診器を当て、循環器内科でレントゲンをとるよう指示しました。

 

谷口先生が注目したポイント


①就寝約2時間後に咳が出る
②疲れている時に咳が出る
③聴診器の音
合的に判断し、谷口先生が見つけた病の真犯人は、肺ではなく意外な場所に隠れていました。

 

【セカンドオピニオン】 高血圧性心不全
高血圧で心臓の血管に負荷がかかり、動脈硬化が進行。徐々に心臓の働きが低下し、全身に十分な血液を送り込むことが出来なくなる病。症状は動悸や息切れ、咳など様々。

 

名医の視点① 就寝約2時間後に咳が出る 


咳喘息も心不全も夜間に咳が出るのが特徴ですが、同じ夜の咳でもその時間が微妙に違うのです。咳喘息の場合、交感神経が低くなる午前4時以降の明け方に症状が現れますが、Y・Kさんの場合、決まって就寝約2時間後の深夜1時前後に咳が出ていました。これこそ心不全の特徴。心不全になると、血液を送り出すポンプ機能が弱まり肺から心臓へ戻る血流が滞りやすくなります。さらに就寝時は横になるため血流が悪化。滞った血液が肺の毛細血管から徐々に水分として沁み出し、肺の組織を刺激。咳の発作が現れるのです。その咳が出るまでの時間が約2時間程度。これこそが就寝2時間後=深夜1時の咳の真相でした。

 

 

名医の視点② 疲れている時に咳が出る


疲れた時に咳が出るのも心不全の特徴。忙しく仕事などをすることで心臓が疲弊。血液を送り出す機能がより低下し、肺に水分がしみ出ていたのです。

 

 

名医の視点③ 聴診器の音


先生が心不全を確信した聴診器の音。咳喘息の場合、肺の音はほぼ正常ですが、心不全の場合、肺や気管支が水分でむくむと肺組織の柔軟性がなくなり、肺胞が膨らむ時に引っ張られてパリパリという髪の毛を指でねじるような音【捻髪音(ねんぱつおん)】がします。初期の心不全でも聞こえる音ですが、実際はごく微妙な音で背中の限定的な位置でないと聞こえないため、心不全を疑って聴診器をあてないと分かりません。



【名医が解説!】毎年出る原因不明の咳の正体とは?

 

43歳・女性から寄せられた「毎年5月~10月頃まで咳が出る」というお悩み


10年以上前から、花粉症の症状が治まった5月から咳が出始めます。タンが絡まない空咳で10月頃まで続きます。内科やアレルギー科で診てもらいましたが、レントゲンや一般的なアレルギー検査ではスギやヒノキの花粉症がある以外、特に異常は見つかりませんでした。咳止めの薬をもらい、今も飲んでいますが、あまり効果がなくとても苦しいです。このまま一生、この辛さを味わわなければならないのでしょうか?

 

 

【ファーストオピニオン】 原因不明の咳


名医が導き出した、セカンドオピニオンとは?
注目すべきポイントは、「咳の出るタイミング」です。
咳の出るタイミングには、「1日のうちいつ出るか」と「1年の内でいつ出るか」という2つがあります。


  喘息は明け方に多く、心不全は横になってから1~3時間後(夜の前半)に出ることが多いです。また慢性気管支炎はタンが絡む度に咳が出るため朝起きた時に多く、ストレスが原因の心因性のものは日中に咳があり、寝ている時は出ないのが特徴です。

 

相談者の方の場合、咳の出やすい時間帯はなく、1年の中で出る時期が決まっていました。1年で出る時期が決まっている咳の場合、花粉症などの環境アレルゲンが原因になっていることが多いです。


  春はスギ・ヒノキ、秋はブタクサ・ヨモギが原因になることが多く、初夏がイネ科、見落としやすいのはスギ・ヒノキの時期と重なるカバノキです。
この中で咳の出やすい花粉はカバノキ・イネ科の花粉です。

 

相談者の方は5月~10月まで咳が出続けるとのこと。普通、花粉が原因であれば真夏は咳が治まりますし、ダニなどハウスダストの場合も5月~6月に出て夏には治まり、9月~11月頃に再び出るので、これらのアレルギーは当てはまりません。真夏にも咳が出続ける事から、別の原因が考えられます。

 

【セカンドオピニオン】 カビアレルギーによる咳の可能性あり


カビ以外のアレルギーによる咳であれば、真夏は治まる傾向がありますが、カビは高温多湿の時期に室内で胞子が増えるため、カビアレルギーによる症状が出やすいのです。また、相談者の方の空咳というタンの絡まない咳がアレルギーの特徴であることや、環境アレルゲンによる咳の場合には、通常の咳止め薬が効きにくいことも合っています。


<相談者へのアドバイス>

呼吸器内科やアレルギー科などで治療を受けながら、部屋の換気やエアコンの掃除でカビの除去に努めることをお勧めします。

腰痛の悩み

前かがみになると出る腰の痛み…そのカギは「背中の糸」にあった!?

 
「背中から腰にかけてビリビリと痛む」「出産してから股間節や腰や首が痛くなった」など、なかなか治らない骨や関節の悩み。中でも多かったのが「腰痛」。事実、腰痛は様々な調査でも男女共に上位を占める悩みで、多くが原因がわからず苦しんでいると言われます。そんな「腰痛」の悩みに答える名医とは…

 

  腰痛治療の名医
厚生中央病院
脊椎脊髄外科部長 駒形正志先生
自ら開発したユニークな診断法で、原因不明の腰痛を解明。これまで2万人以上の患者を救ってきた。


駒形先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています

 

M・Yさん(39歳・女性)

おしゃれ好きが昂じてOLからブティックの
店員へ念願の転職。
慣れない立ち仕事で大変さが身にしみる
毎日でも、大好きなお酒でストレス解消!
あこがれの仕事で充実していました。
 

 

  症状① 腰から両足にしびれるような激痛
転職して1ヵ月後。身をかがめた瞬間、突然腰から両足にかけて電気が走ったような激痛を感じ、まともに歩くことすらできなかったため、病院で診察を受けることに。MRIによる検査の結果、椎間板に2ヶ所出っ張っている部分が認められました。

 

【ファーストオピニオン】 腰椎椎間板ヘルニアによる痛み

 

  椎間板ヘルニアとは、背骨のクッションの役割を果たしている椎間板が飛び出し神経と接触、その結果、痛みやシビレが生じる病。立ち仕事や重いものを持つなど、椎間板に負担をかける事で発症すると考えられている。

 

  症状② 腰をかがめると痛む
病院で治療を受け、痛み止めの薬を処方されたおかげか翌日には痛みをほとんど感じませんでしたが、それは一日だけ。翌日またしても腰の痛みがあり、前かがみになるだけで痛みが襲います。座ろうとしても痛みがあり、じっとしていられません。

 

ある日、心配した母親から良いお医者さんがいると教えられます。その医師こそ駒形正志先生でした。


先生はまず、前の病院で撮った患部のMRI画像を入念にチェックし、発症のきっかけや痛みの出具合など詳しい問診を開始。そこで注目したのが腰ではなく「足の痛み」でした。両足が痛むと聞くと、先生は突然「トイレの回数」を質問。M・Yさんは「1日に13~14回位」と頻尿だったのです。先生の脳裏をある病名がよぎりました。すると…

 

  先生「立ち上がってお辞儀し、床に手を伸ばしてください。」
それは、駒形先生ならではのユニークな診断法。
M・Yさんは、指先が全く床に届きませんでした。
すると…
先生「首だけおへその方へ曲げてください。痛みはありますか?」
M・Yさん「はい、痛みます。」


彼女がこの状態で痛みを感じることを確認すると…
先生「頭を上に戻してください。痛みはどうですか?」
M・Yさん「軽くなりました。」


先生の疑いは、ついに確信へと変わりました。 

駒形先生が注目したポイント


①両足の痛み
②頻尿
③前屈時の痛みの出方

 

【セカンドオピニオン】 脊髄終糸(せきずいしゅうし)症候群 

脊髄は長い円柱状の神経組織で、途中で枝分かれし、腕や足、内臓などとつながり、脳の情報を伝えている。その一番下にあるのが終糸という部分。


  終糸は弾力があり、腰を曲げる際に伸びることで脊髄に影響を与えないよう調節しているが、元々この終糸が硬い人や何らかの原因で硬くなってしまうと腰を曲げた時に終糸が伸びず、M・Yさんのように指先が床に付かない状態に。脊髄を無理に引っ張る為、脊髄の血行が悪くなり痛みが生じてしまう。主な発症原因は中腰の姿勢や長距離歩行、長時間の座りっぱなしなど。

 

まさにM・Yさんの場合も慣れない立ち仕事や重いものを持つなど仕事を変えてからの発症でした。

 

名医の視点① 両足の痛み


椎間板ヘルニアの場合、多くは片方の足の神経だけを圧迫しているため、その痛みも片足だけのことがほとんど。しかし、脊髄終糸症候群は脊髄の血行不良からくる痛みのため、左右に程度の差はあるが、両足が痛むのです。

 

 

名医の視点② 頻尿


脊髄が引っ張られて血行不良を起こすと、その近くにある膀胱とつながる神経に影響を与え、頻尿や便秘、下痢などの症状を引き起こすことがあるのです。



 

名医の視点③ 前屈時の痛みの出方


これこそ先生が自ら開発した「終糸症状誘発テスト」と呼ばれる診断法。M・Yさんの場合、前屈みで腕を床に伸ばした時、顔をへその方に向けると痛み、顔を上げると痛みが和らぎました。これは、顔を上げると脊髄を引っ張る力も弱まるため、痛みが和らいだのです。一方、椎間板ヘルニアの場合は顔を上げても神経を圧迫する力は変わらないため、痛みがとれません。この痛みの出方の違いこそ、2つの病を見極める分かれ目だったのです。


【名医が解説!】原因を特定するユニークな診断法で、腰痛の悩みにお答えします!

 

「腰から左足にかけて痛みがある」という、52歳・女性からのお悩み


20年以上前から腰痛持ちで、腰から左足にかけての痛みに悩まされています。座っていると腰からお尻、左足へと痛みが走り、辛くてたまりません。整形外科などで診てもらったところ腰の骨の間が一部少し狭くなっていると言われ、薬での治療やリハビリを受けたものの、一時的には良くなってもまたすぐ悪くなります。そのせいか毎年のようにぎっくり腰になります。この3月にもぎっくり腰になって、以来ずっと痛みが続いています。何とかならないでしょうか?

 

 

【ファーストオピニオン】 腰椎の間が狭くなっている事が原因の腰痛


名医が導き出した、セカンドオピニオンとは?
まず、2つのテストを行います。


※腰痛がある方は、無理して行わないで下さい。痛みが出たらすぐにやめて下さい。
<テスト【1】のやり方>

 

①足を肩幅程度に開く
②痛みのある方へ身体をひねる
③痛みのある方へ身体を倒し、足に痛みが出るかどうかを見る

⇒テスト【1】の結果…左足に痛みが出た



<テスト【2】のやり方>
前屈し、手をゆっくり床に近づけていく。
⇒テスト【2】の結果…床に手が付き、足の痛みは出ていない

 

【セカンドオピニオン】 外側型腰部脊柱管狭窄症の疑いあり

 

 

神経の出口部分が骨やじん帯が膨らむことによって狭くなり、神経が圧迫される病気。



名医の視点① 痛みの出方

 

 

腰の痛みは「腰のみが痛む」場合と「足にかけて痛みやしびれがある」場合があります。背骨の中の脊柱管という部分には、太い神経組織が通っています。そしてそこから足などへ細い神経が枝分かれしていきます。このどこかで圧迫があると、腰だけでなく足にまで痛みが起こります。相談者の方の場合、足にも痛みが出ているので、足につながっている神経のどこかに異常が出ていると思われます。



名医の視点② 痛みが片足か、両足か

 

  脊柱管が全体的に狭くなって太い神経組織が圧迫されたり、血行が悪くなる病気であれば両足に痛みが出ます。一方、枝分かれした細い神経が圧迫されている場合、痛みは片足だけに出ます。相談者の方の場合、片側に痛みを感じるため、左側の枝分かれした神経が何らかの原因で圧迫されていると考えられます

 

名医の視点③ 圧迫されているのが脊柱管の中か、出口付近か

 

  痛みの誘発テストで探りました。身体を痛みのある方向にひねって傾けることで神経の出口をあえて圧迫します。もしこれで痛みが出るようであれば、神経の出口が狭くなって圧迫されていることがわかります。


また、ヘルニアがある場合、前屈をすると椎間板に負荷がかかってヘルニアの出っ張った部分が押しだされて痛みが出るため前屈ができなくなりますが、相談者の方の場合、お辞儀をしても痛みはありませんでした。狭窄症の場合、骨やじん帯が圧迫しているので前屈をしても影響はないのです。


<相談者へのアドバイス>

痛みが軽い場合には、投薬やブロック注射とコルセットなどで痛みが軽くなることがありますが、長期に渡って痛みがある場合には、神経を圧迫している部分を取り除き、脊椎を固定する手術もあります。まずは整形外科を受診し、詳しい検査を受けることをお勧めします。

 

『頚椎症(けいついしょう)の解決法』


首の痛みや肩こり、手のしびれなどを引き起こす“頚椎症”。
主な3種類の症状や治療法について、
駒形先生に詳しく教えて頂きます! 

難病の治療法

100万人に1人と言われる難病患者…命を救うセカンドオピニオンの治療に密着!

 
※患者さんご本人への取材と担当医からの指導を元に構成しています

 

O・Kさん(51歳・男性)
結婚して今年で26年。
2人の娘にも恵まれた幸せな日々。
 

 

  症状① ぽっこりお腹
最初の異変が現れたのは今年1月のこと。昔からやせ形で、中年太りとは無縁だと思っていたのに、この頃なぜだかお腹がぽっこり出てきたような気が。しかし、50歳も過ぎればこれぐらいしかたないと、あきらめていました。

 

  症状② お腹に激痛
事態が急変するのはわずか4ヵ月後の5月5日の夜。いつものように大好きな焼酎を飲み、10時には就寝。ところが床について30分ほど過ぎた頃、突如お腹に激痛が。

 

  症状③ 吐き気
さらに、激しい吐き気に襲われたのです。この日は腹痛と吐き気が治まらず、朝までトイレの前から離れられませんでした。


翌朝、奥さんと共に近所の内科を受診すると、何らかの原因で腸が詰まり、便が排泄できずに溜まってしまっているのではないかというのです。

 

 

腹部の状態を確認するためCT検査を受けると、臓器を圧迫するように隙間を埋めつくしている巨大な物体が。これは一体何なのか?ただちにO・Kさんは精密検査を受けるため、大学病院へ。そのまま入院し、様々な検査が行われることに。

※実際のCT画像
※画像提供:浜田クリニック 

 

そして20日間にもわたる検査の末、ようやく今年6月6日、病の正体が明らかになりました。

病名:腹膜偽粘液腫

 

虫垂や卵巣などに発生するがんの一種。普通のがんと違い、臓器の内部に入り込んだり、全身転移することはないものの、やっかいなのは、ゼリー状の粘液組織を際限なく吐き出し続けること。そのため、虫垂や卵巣が破裂し、腫瘍が内臓を包む腹膜全体に転移。そこで吐き出した粘液がお腹いっぱいに溜まっていく。放っておくと粘液が大量に溜まることで内臓が圧迫され、死に至ることも。

 

 

【ファーストオピニオン】 病名:腹膜偽粘液腫 治療法:手術不可能


内臓を覆うように腫瘍がこびりつくこの病。腫瘍を摘出しようとすれば内臓を傷つける危険が絶えず伴います。ましてO・Kさんの場合、腫瘍がかなりの広範囲に広がっていました。それらをすべて取り除くには、臓器ごと摘出するしかなく、生命の維持が難しい。それがこの時点での結論でした。

医師達はO・Kさんを救うため、あらゆる治療の手立てを探り、一つの可能性が浮かび上がってきたのです。その人物こそ・・・

 

  腹膜偽粘液腫治療の第一人者
草津総合病院
NPO法人 腹膜播種治療支援機構
米村豊先生
世界中の病院を駆け回り、腹膜偽粘液腫の治療を行っている消化器外科のエキスパート。独自の手術法を開発し、これまで410例もの手術を行った世界で最も経験豊富な医師。


O・Kさんは藁にもすがる思いで米村先生のもとを訪れました。

【セカンドオピニオン】 病名:腹膜偽粘液腫 治療法:手術可能 


手術は今年7月26日に決定。腫瘍が広範囲にわたる今回のケースはかなり難易度が高いため、前日に手術チームが集合し、いくつもの課題を検討しました。

 

2011年7月26日(手術当日)
●午前11時12分 手術開始


 

開腹し、腫瘍を確認。
臓器を圧迫していたゼリー状の粘液を手で取り出していく。


腹膜を切除し、肝臓にこびりついた大量の腫瘍を取り除いていく。臓器を覆うように癒着している腫瘍の切除には、臓器に致命的な傷を付けてしまう危険性が伴う。

そこで先生が使用したのが「ボールチップメス」。


ボールチップメス 





特殊な電気メス。普通のメスと違い、先端がボール状になっているのが特徴。通常の電気メスは、電圧が先端に集中するため臓器まで傷つける恐れがあるが、ボールチップメスの場合、電圧が分散するため、より細かい作業が可能に。臓器を傷つけず、腫瘍だけをはがすように取り除くことができる。

●午前11時30分 出血量が増加。止血しないと命の危険が。
そこで先生が使用したのが「アルゴンビーム」。 


アルゴンビーム 





アルゴンビームとは、電気の熱を使って血を止める医療器具。およそ90度の低温の電気を照射する事で、傷口の表面だけを焼き固め、出血を一瞬にして止める事ができる。


ボールチップメス
アルゴンビームを使いながら、腫瘍を摘出していく。


●午後0時41分
 肝臓周辺の腫瘍 全摘出に成功
続いて、。胃の裏側に、しっかり癒着した腫瘍が見つかる。これだけ張り付いていると、腫瘍だけを切り離すのは困難。しかし、残せば再発の恐れが。そこで、胃ごと腫瘍を摘出し、食道と小腸をつなげることに。そして大腸の腫瘍を摘出し、開始から3時間半、腫瘍を全摘出した。その重さは合計5kgにも及んでいた。


最後に、開いたお腹の中に大量の生理食塩水を流し込む。これで内臓を丁寧に洗うことで、目には見えない小さな腫瘍まで残さず綺麗に取り除くことができる。こうして5時間にも及ぶ手術は無事終了した。


●手術開始から7時間後
 家族と対面。
●一週間後 術後の経過も良好。立って歩けるまでに回復した。

皮膚の悩み

患部の状態から病を見分ける!


「じんましんが出て、かゆみで寝られない」「かさぶたのような皮が治らない」などの皮膚の悩み。軽い症状から命に関わる重篤な病まで、皮膚の病は軽く1000を越えるとも言われています。そんな「皮膚の悩み」に答える名医とは…

 

  皮膚科の名医
日本臨床皮膚科医会 常任理事
川端皮膚科クリニック院長 川端康浩先生
皮膚病治療のスペシャリスト。今年、アレルギーを誘発する新たな製品の存在を世に知らしめ注意喚起するなど、皮膚病研究の最前線で活躍。毎月約1300人、年間約1万5000人もの患者さんの診察・治療に携わっている。


皮膚の病の中には、一見ただの発疹のようなものでも、恐ろしい病が潜んでいる事があります。

 

 

これは一見ほくろのようですが、基底細胞がんという皮膚がんの一種。特徴としては、いくつかの塊で構成されており、独特の色つやをしていること。この2つが見分けるポイントです。

 


【名医が解説!】長引く皮膚のお悩み

 

50歳・女性から寄せられた
「突然、かゆみのある肩の湿疹が足にまで広がった」というお悩み


1年前、気づいたら肩周辺に湿疹ができていました。かゆみがあり、時々我慢できずにかきむしってしまうと出血してしまいます。皮膚科では「乾燥性の湿疹」と診断され、ステロイドのぬり薬を処方されましたが、よくなりません。最近では足にまで湿疹が広がってきました。スカートも履けず、人に見せられないので温泉にも行けない状態です。どうしたらいいでしょうか?

 

 

【ファーストオピニオン】 病名:湿疹 治療法:ぬり薬


名医が導き出した、セカンドオピニオンとは?

かゆみの強い皮膚病の場合、大きく分けて「湿疹」と「じんましん」という2つのタイプがあります。

 

 

「湿疹」は比較的小さいボツボツができ、「じんましん」はみみず腫れのように腫れた状態のことをいいます。なぜこのような見た目になるかといえば、異常が起きている皮膚の場所が違うからです。

※(左)画像提供:昭和大学医学部皮膚科学教室  

 

 

  皮膚の構造は、表皮、真皮、皮下組織と分かれています。


●湿疹
表皮に炎症が起きる病。皮膚表面で炎症が起きているため、治療は主にステロイド剤などの「塗り薬」で行われます。

●じんましん
真皮で起こる病。真皮の中の細胞から、なんらかの刺激でヒスタミンという物質が分泌され、血管に触れることで皮膚が腫れ、神経を刺激すると痒くなります。特徴としては、時間の経過ですぐに消えたり、現れる場所が変わります。皮膚の中で問題が起きているので、主に、「飲み薬」で治療されます。

相談者の方の写真を見ると、「湿疹」で間違いないようです。この方の場合、「塗り薬」の治療で問題ないように思われます。ですが、「塗り薬を塗るがよくならない」「足に広がってきた」というお悩みがあります。ここに注目しました。 

 

【セカンドオピニオン】 病名:湿疹/治療法:飲み薬


<相談者へのアドバイス>
湿疹をかきすぎるとじくじくすることがあります。じくじくさせると、湿疹の原因物質となる成分が血液を通って全身に広がることがあります。これを自家感作性皮膚炎といいます。相談者の方の場合、自家感作性皮膚炎を起こしていると考えられるので、短期間、少量のステロイドの飲み薬を使うことをお勧めします。飲み薬のステロイドの場合、長期間服用し続けると副作用が出ることがありますが、「短期間の服用」であれば副作用の出る可能性は少なく、1週間ほどで効果があると考えられます。
 

 

 

54歳・男性から寄せられた「足にあざのようなものが広がっている」というお悩み

3年くらい前に両足の甲にあざのようなものがうっすらとできました。痛みやかゆみなどの症状がなかったので放置していました。しかし、ゆっくりとあざが広がり始め、今では膝下まで広がり色も濃くなってきました。また、寒さを感じると手足が動かなくなることがあります。毎年の健康診断では特に異常はありません。あちこちの皮膚科を回ったのですが、どこも「原因不明」と診断されました。今のところ生活に支障はありませんが、とても不安です。どうしたらいいでしょうか?

 

【ファーストオピニオン】 原因不明


名医が導き出した、セカンドオピニオンとは?
皮膚に網目状にあざのようなものが出ているのが大きなポイントです。これは専門用語でリベドーと呼ばれるもので、皮膚表面の血行障害が疑われます。また冬場になると手足が動かなくなるとありますが、これもやはり血行障害があるのではないかと思われます。


【セカンドオピニオン】 結節性多発動脈炎 もしくは クリオグロブリン血症の疑いあり


●結節性多発動脈炎
10万人に1人が患う病。原因はわかっていませんが、血管に炎症が起きることで皮膚に栄養が届かず皮膚に潰瘍ができる病気です。10年以上放置し続けると皮膚潰瘍が広がるだけでなく、血行が悪くなってしまう可能性も。血管は全身にあるため、足だけでなく内臓にも同じような疾患が起きている可能性がありますので、内臓に影響がないかどうかを調べることが大切です。

●クリオグロブリン血症
血液が滞ってしまう病。血液中にはクリオグロブリンという、ある一定の温度になると固まる成分を誰しも持っていますが、何らかの原因でこの成分が血液中に増えてしまい、血行が滞っている可能性があります。10年以上放置し続けると内蔵の血管が詰まる可能性も考えられます。クリオグロブリン血症の場合、特殊な血液検査で診断します。様々な原因があるため、原因に応じた治療を受けることが大切です。

<相談者へのアドバイス>
これ以上の進行を防ぐためにも、まずは精密検査を受けることをお勧めします。

 

『じんましんの解決法』


じんましんの原因や治療法、じんましんが起こるきっかけについて、
川端先生に詳しく教えて頂きます!

女性特有の悩み

薬を飲まないとこない月経…その原因は意外なところにあった!


「生理不順が続いている」「更年期かと悩んでいる」など、多くの女性が経験している女性特有の悩み。こうした悩みの背後には、恐ろしい病が隠れていることも。そんな女性の悩みに応える名医とは…

 

  女性専門外来・内分泌内科の名医
東京女子医科大学 東医療センター
性差医療部 准教授 片井みゆき先生
4年前、内分泌内科や耳鼻科など女性医師13人が結集し、あらゆる角度から総合的に診療する体制が作られた。その女性医師たちを率いるリーダー。女性の不定愁訴の影に潜む病を発見するエキスパート。


片井先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています

 

Y・Mさん(31歳・女性)

都内のデザイン会社勤務。
将来の伴侶を探すべく、
“婚活”にいそしむ毎日。
 

 

  症状① 生理不順
最近気になるのは「生理不順」。数日前後することはよくありましたが、2カ月も生理が来ないのは初めて。仕事が忙しく病院へ行く事も出来ずにいましたが、3ヶ月も来なかったため、さすがに心配になり、仕事の合間に婦人科を受診。医師は問診で原因を探りながら、尿検査や血液検査も行いました。

 

【ファーストオピニオン】 ストレスによる月経不順(性腺機能低下症)


 ストレスによって女性ホルモンのバランスが崩れ、生理不順が起こったという診断でした。女性ホルモンの薬が処方され、毎日飲み続けることに。すると1ヵ月後、ようやく生理が戻ってきました。しかしあまりの忙しさに病院にも行けず、薬をきらす事が多くなってしまうと、また生理が2ヶ月も来なくなりました。すると、次なる病の警告が・・・

 

  症状② 発汗
急にカーと暑くなり、がふきだしてきたのです。

 

  症状③ 頭が重い
そして、更なる症状が。ここ数日、頭が重く痛むのです。
しかもその頻度は日に日に増えていました。


一体 自分の身体に何が起こっているのか?すがる思いで病院の検索を始め、様々な情報の中からある病院を探し出したのです。そこは、女性ならではの病に専門分野を越えて総合的に診療を行う「女性専門外来」。この時Y・Mさんが見つけた病院こそ、片井先生が指揮をとる東京女子医科大学東医療センターでした。


先生は、問診の間に患者の様子を観察。顔の表情や色つや、身体の動きなどに病の兆候がないかチェックしていきます。先生の視線はY・Mさんの指へ。身に着けている指輪が指に食い込んでいたのです。そこで「その指輪をいつからしているか」と質問。「指が太くなった」と言うY・Mさんの話から、先生の脳裏にある病の可能性がよぎります。さらに先生の視線はY・Mさんの足へ。靴が悲鳴を上げるように広がっていました。そこで先生は「声の変化」について質問。思い返すと、カラオケで声がかすれることが増えていたY・Mさん。すると先生は脳のMRIをとるようを指示したのです。

 

片井先生が注目したポイント


①謎の生理不順
②指や足のサイズが変化した
③高い声が出なくなっていた

 

後日、脳のMRI検査を行ったY・Mさん。ついに、病の正体が明らかになったのです。

【セカンドオピニオン】 脳下垂体腫瘍 

  そもそも脳下垂体とは、脳にある全身のホルモンを
調節する役割を果たしている器官。原因は定かでは
ないが、この脳下垂体に腫瘍が出来てしまうのが
脳下垂体腫瘍。ここに腫瘍ができると、様々な
ホルモンに影響が現れ、女性ホルモンも例外でない。
時に、女性ホルモンの分泌を促す指令が滞り、
生理不順が起きる事がある。


生理不順の原因はストレスではなく、にあったのです。とはいえ、生理不順だけでこの病を疑うのは至難の業。そこで先生が注目したのは「指輪の食い込み」「窮屈そうな靴」「高い声が出ない」という3つの症状。実はY・Mさんの場合、脳下垂体に腫瘍ができたことで、逆にあるホルモンが増えていました。それが「成長ホルモン」。先生が注目した3つの症状は、全て成長ホルモンによって指や足のサイズ、声帯が肥大してしまったことが原因だと考えられます。女性に多くみられる不定愁訴の影には様々な病が潜んでいるケースがあるため、患者さんの自己申告だけでなく、見た目、話し方、状態などを総合的にチェックすることで病の診断をしていきます 


【名医が解説!】不定愁訴の影に潜む、年代別に多い病を大公開!
あなたは長引く不定愁訴に悩まされていませんか?だるさ、肩こり、頭痛、ほてりなど、女性に多く見られる原因がはっきりしない症状、不定愁訴。実は、その影に様々な病が潜んでいるケースがあると片井先生はいいます。事実、片井先生のセカンドオピニオンで本当の病が見つかるケースが多いのです。そこで、不定愁訴の影に潜む、年代別に多い病を紹介して頂きました。
 

【20~30代】

長引く不定愁訴の影に潜む病・・・バセドウ病

※40代以降でも発症することがあります

 

バセドウ病は、首の正面、のどぼとけのすぐ下にある甲状腺で甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまう病。自己免疫疾患で甲状腺を刺激する抗体が作られるのが原因である。甲状腺ホルモンは全身の様々な臓器の働きを活性化させる働きがあり、ホルモンが出すぎるため様々な臓器が活性化しすぎてしまう。


バセドウ病の主な症状は、「倦怠感」「発汗」「イライラ」「動悸」「体重減少」など。
しかし、それらの症状が「自律神経失調症」と診断されることも。一体、どう見分ければよいのか?


そのポイントは…「見た目」と「脈拍」!


ポイント① 見た目


個人差はありますが、少し首元が腫れたり、手先が震えることがあります。
※高齢者の場合、症状がはっきり出ないことがあります



ポイント② 脈拍


一般的には1分間に60~90回が正常な脈拍の範囲だと言われていますが、この病になると安静時で1分間に100回以上になることがあります。


バセドウ病の治療法は、主に薬による治療が中心です。

 

【40代以降】

長引く不定愁訴の影に潜む病…橋本病
※20~30代でも発症することがあります


橋本病は、バセドウ病と同じく甲状腺の病だが、バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に作られるのに対し、甲状腺ホルモンが少なくなる病気。そのため逆の症状が出るようになる。

橋本病の主な症状は、「倦怠感」「冷え」「皮膚の乾燥」「便秘」など。
しかし、それらの症状が「更年期障害」と診断されることも。一体、どう見分ければよいのか?

片井先生はこれも見た目」と「脈拍」で見抜くことができるといいます。

 

ポイント① 見た目


橋本病の特徴は、顔や足がむくむということ。太ったことでふくらむのと、病気が原因で起きるむくみは明らかに違います。通常のむくみは指で押すと痕がつきますが、橋本病のむくみは指で押すとゴムのように元に戻ります。



ポイント② 脈拍


脈拍はバセドウ病とは逆に遅くなります。1分間に60~90回の脈が一般的ですが、橋本病は40~50回位になります。


橋本病の体質は、10人に1人が持っていると考えられています。甲状腺ホルモンが足りていない病気ですので、基本的にはそれを薬で補う治療をします。

お悩みQ&A

   

番組で活躍された名医のもとに、ふだん多く寄せられる悩みや、その解決法をご紹介しています。

 

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