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みんなの家庭の医学 <番外編> 今週の名医!ここだけのハナシ

番組に登場した名医・専門家が、放送では伝えきれなかった病の治療法や解消法をコミコミクリニック限定で詳しくお話しします。

大阪市立大学医学研究科 疲労医学教室 教授 梶本修身先生

夏バテと疲労対策

間違った疲労対策

これまで、夏バテや疲労対策とされてきた常識。実は、最新の疲労研究でその常識がかなり間違っていたことが証明されています。
例えば・・・

①夏バテにウナギを食べる
②熱い風呂に入る
③疲れてイライラしたらカルシウムを摂る
④疲れたらコーヒーや栄養ドリンクを飲む
⑤毎日、運動して汗を流す

なんとなく正しそうに思えるこれらの夏バテ対策、実はすべてウソ!
ウナギは、確かにビタミンや脂肪を豊富に含む高カロリー食品ですが、新鮮な食料が不足していた江戸時代ならともかく、今はカロリー不足で疲労することなんてほとんどありません。むしろ胃への負担が高くなって逆効果です。また、熱い風呂は体温を一定に保とうとする自律神経への負担が高くNG・・・。コーヒーや栄養ドリンクは、カフェインの覚醒作用で疲労感を一時的にマスクさせるものの、疲労は逆に蓄積することが分かっています。疲れたときにイライラするのは自然の生理現象であり、カルシウムを摂取しても効果がないだけでなく、カルシウムの過剰摂取は、動脈硬化や心筋梗塞、結石の原因にもなってしまいます。まして、疲れているのに運動することなんてもってのほかです。

疲れからの回復は、コレ!

私がお薦めする“疲れを回復させる方法”はやはりコレです!
「よく休み、イミダペプチドを豊富に含む食品を毎日摂取すること!」
イミダペプチドとはタンパク質の一種で、疲労を回復させることが医学的に証明された物質です。大阪府内科医会の協力を得て実施した臨床試験では、鶏胸肉から抽出したイミダペプチド200mgを含有させた飲料(日本予防医薬株式会社製)の2週間の摂取で、75%以上の方に明かな抗疲労効果が確認されました。これから鶏肉を食べるときは、モモ肉ではなくぜひイミダペプチドを多く含む胸肉を食べてください。
その他、カツオやマグロなどの回遊魚にもイミダペプチドが多く含まれています。さらに、ビタミンCと一緒に取ると疲労を2倍早く解消できることがわかっているので、一緒に取るとよいでしょう。いずれも、一回限りではなく毎日続けること。そして、できれば朝など疲れる作業をする前にイミダペプチドを摂取することがコツです。ぜひ、一週間、試してみてください。きっと、夏バテ克服を実感できると思います!

(2012年8月)

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