この記事は2011年9月時点の医療情報に基づいて書かれています。

名医による 症状別解消法 腰痛

腰部脊柱間狭窄症 ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう 監修:腰痛のスペシャリスト 福島県立医科大学 整形外科 准教授 大谷晃司先生

歩いていると足が痛くなり歩けなくなる症状が代表的です。
しゃがんだり、座ったりして少し休むとまた歩けるようになります。

腰部脊柱間狭窄症とは?

「腰部脊柱管狭窄症」とは病名というより、神経の通り道である脊柱管が何らかの原因で狭くなり、神経やその周辺の血管などが圧迫されてさまざまな障害が起こる状態を指します。

【解説】腰椎椎間板ヘルニア

正常な椎間板
正常な椎間板

原因は生まれつき脊柱管が狭いことが深く関係しており、加齢に伴って起こる病気や骨の棘「骨棘(こつきょく)」や椎間板の膨張、関節部の靭帯である黄色靭帯の肥厚(厚くなること)といった変化など骨の変性ができたりがあると脊柱管が狭くなり「脊柱管狭窄症」が生じてくるのです。50代以降の中高年の人に後発します。

症状の特徴 ~症状がだんだん進む~

「間欠跛行」(かんけつはこう)という症状が代表的です。
「間欠跛行」とはしばらく歩くと脚が痛くなったり、しびれや脱力感が起こって歩けなくなり、少し休むとまた歩けるようになるという状態のことです。

歩ける持続時間は狭窄の程度によって違い、軽症の人は10分程度、重症の人は1~2分歩くのが精一杯で、すぐに痛みや痺れで歩けなくなってしまいます。

これは歩いて背骨が動くことによって、脊柱管が狭くなり神経への圧迫が強くなるからです。
しゃがんだり、座ったり休むなど前かがみの姿勢になると脊柱管が広がり、またしばらくは歩けるようになります。また歩くと痛みが出ますが、自転車などに乗っていると痛みは出ません。

その他、腰を後ろに曲げると痛みが増す「後屈障害型腰痛」も共通した症状です。
どこの神経が圧迫されているかで様々な症状がでてきます。

神経の束の1本「神経根」が圧迫された場合
神経に沿って腰から脚にかけて痛みやしびれが起こります。 片方だけ圧迫されている時は片足に、両方の神経が圧迫されている時は両足に症状が現れます。

神経の束全体「馬尾(ばび)」が圧迫された場合
神経の束が圧迫されているので、両足のしびれや麻痺が広範囲に及びます。下肢の脱力感も見られます。

馬尾は膀胱や直腸の働きにも関係しているため、排尿・排便障害が出たり、会陰部のほてり・異常感、男性では性的興奮がないのに勃起が起こることがあります。

先生の

危険な病が潜む!
「間欠跛行(かんけつはこう)」の見分け方

「間欠跛行(かんけつはこう)」という症状は、脊柱管狭窄症に限ったものではありません。
実は「閉塞動脈硬化症」という足の血管の動脈硬化がすすみ、血管が細くなったり、つまったりして、充分な血流が保てなくなる病気でも「間欠跛行」は起こります。

この区別は慎重に判断することが大切です。一つの目安になるものをご紹介しましょう。
「間欠跛行」が起こったとき、「どのような姿勢になれば楽になるか」に特徴が出ます。

どのような姿勢になれば楽になりますか?

  • 【 脊柱管狭窄症の休み方 】
    しゃがむか、前かがみに 座って休むと
    回復する
  • 【 閉塞性動脈硬化症の休み方 】
    立ったまま休んでも回復する
    (姿勢は関係ない)

診察の現場でも、患者さんが「間欠跛行」を訴えた時は、この部分を詳しく聞いて判別をしています。

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