診察室
診察日:2006年12月19日
テーマ: 『年末全身総チェック!日本の名医が無料診断!家庭でできる人間ドックスペシャル』
「呼吸器内科症例〜吸わないあなたも…〜」
「整形外科症例〜静かに忍び寄る悪魔〜」
「脳ドック症例〜悪魔のダム建設〜」
「認知症症例〜ある老夫婦の場合〜」

『呼吸器内科症例〜吸わないあなたも…〜』

I・Mさん(女性)/55歳(発症当時) 自営業
夫と一緒に30年間、自動車修理工場を切り盛りしてきたI・Mさん。結婚当初から夫の喫煙を気にし、健康のために禁煙するよう訴え続けていましたが、夫はいっこうに聞き入れてはくれませんでした。でも恐ろしい病は、夫ではなく、タバコを吸わないI・Mさんの身体を蝕み始めていました。いつものように階段を上っていた時、特に急いだわけでもないのに息切れがし始め、それ以上、上るのがおっくうになったI・Mさん。歳のせいと思い込んでいましたが、異変はさらに続きました。
(1)階段を上るのがおっくうになる
(2)咳が続く
COPD=慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)
<なぜ、副流煙からCOPDに?>
「COPD(=慢性閉塞性肺疾患)」とは、なんらかの原因により空気の通り道である気管支に炎症が発生。さらに症状が進むと肺の器官・肺胞に炎症が起き、最終的にはその壁が広い範囲に渡って破壊され、肺が膨らんだまま動かなくなるという恐ろしい病です。そしてこの病が恐ろしいのは、いったん起きた機能障害は二度と回復しないこと。そう。一日中酸素吸入を受け続けなければ、生きていけなくなってしまうのです。このCOPDを引き起こす最大の要因、それこそが喫煙。COPD患者の実に95パーセント以上が、喫煙者だと言われています。でも、I・Mさんはまったくタバコを吸わなかったはず。なのになぜ、COPDになってしまったのでしょうか?犯人は、タバコの先端から立ち上る「副流煙」。実はこの副流煙、喫煙者がフィルターを通して吸う煙の数倍の毒性を持つと考えられているのです。密閉された狭い事務所の中、ヘビースモーカーだった夫と30年以上の間、一緒に仕事をしていたI・Mさん。彼女はこの副流煙に含まれる有害物質を、自分では全く気づかぬまま吸い込み続けていました。こうして長年の間、肺胞の壁を冒された結果、肺全体のおよそ4分の1が働かなくなっていたのです。その後の検査で、夫もCOPDと判明。しかも病状はI・Mさんより重く、肺の機能の実に半分近くが失われていることがわかりました。とはいえ、そんな状態になるまで、I・Mさんにも夫にも、ほとんど症状らしい症状は出ていませんでした。実はこれこそ、COPD最大の落とし穴!この病気は相当症状が進み、肺胞の大半が破壊されないと、異変が表面化してこないのです。事実、国内の年間患者数は40万人程度ですが、潜在的な患者数はその10倍以上!実に530万人はいると考えられているのです。
『整形外科症例〜静かに忍び寄る悪魔〜』
Y・Jさん(女性)/58歳(発症当時) 専業主婦
ここ数年、編み物に熱中し、カルチャースクールに通って腕を磨いていたY・Jさん。ある 夜、編み物が一段落し、伸びをした次の瞬間、いつもの肩こりに鈍い痛みを感じました。肩 こりなんていつものことと、気にも留めていなかったY・Jさんですが、異変はそれだけで はなかったのです。
(1)肩こり
(2)手のしびれ
(3)手先が不器用になる
(4)手足に力が入らない
頸椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)
<なぜ、肩こりから頚椎症性脊髄症に?>
「頚椎症性脊髄症」とは、頚椎、つまり首の骨の間にある椎間板が薄く潰れて、脊髄を圧迫、手足のしびれや歩行障害といった症状が出る病。最悪の場合、Y・Jさんのように手足が全く動かなくなってしまうこともあります。国内における潜在的患者数は、およそ10万人。50代以降の中高年に多く発症し、近年の高齢化とともに、増加の一途を辿っています。この病の最大の原因、それは加齢。歳をとると、頭の重量によって首の骨の間にある椎間板が次第に潰れ、はみ出していきます。実はこの現象は、誰にでも例外なく起きること。事実、中高年の方のレントゲン写真を見ると、みな多かれ少なかれ、はみ出しているのです。そして、この病気の恐ろしいところは、Y・Jさんのように何気ない症状が多いため、往々にして見過ごされてしまうということ。でもそれこそが最も危険!あの肩こりや手のしびれを感じた時、Y・Jさんの頸椎では、すでに椎間板が潰れ、脊髄を圧迫し始めていました。その後も椎間板は着実にはみ出し続け、ついにあの瞬間。転倒したY・Jさんの首に、強い衝撃が襲いかかり、完全に脊髄が断裂。その結果、脳から伝わっていた信号は全く届かなくなり、彼女は手足の自由を奪われてしまったのです。
『脳ドック症例〜悪魔のダム建設〜』
N・Tさん(男性)/45歳(発症当時) 会社員
広告代理店の営業マン一筋20年、仕事柄、一週間の半分は付き合いで飲んで帰る生活を送 っていたN・Tさん。そんな生活を何年も続けた結果、スリムだった身体もすっかり立派に なり、豪儀な性格と、かっぷくの良さから社長と呼ばれていました。それから2年後、日頃 の仕事ぶりが認められ部長に昇進したN・Tさん。昇進祝いの飲み会で、何軒もハシゴし、 午前様で家に帰った時、なぜか右手と右足が同時にしびれはじめました。30分ほどでしび れはすっかり消えたため、一安心していましたが、それこそが最初で最後の警告だったので す。
(1)右手と右足が同時にしびれる
隠れ脳梗塞 ⇒脳梗塞 
<なぜ、手足のしびれから脳梗塞に?>
「脳梗塞」とは、脳の血管がなんらかの原因で詰まってしまい、脳細胞が壊死。最悪の場合、死に至る恐ろしい病です。N・Tさんの脳のMRI画像を見ると、左半分に大きな黒い影があり、脳梗塞が起こり壊死した場所を示しています。突然襲った脳梗塞。しかし実は彼の脳の中では、3年も前からある異変が起きていました。3年前のN・Tさんと同じ状態の脳のMRI画像を見ると、一見何もない普通の脳に見えますが、よく見るとところどころに黒い小さなシミが・・・。実はこれらが全て脳梗塞なのです。「隠れ脳梗塞」。脳の血管の末端部分に血液が詰まり、数ミリ程度の小さな脳梗塞が起きている状態。脳梗塞とはいえ、小さすぎて全く症状が出ないため、「無症候性脳梗塞(むしょうこうせいのうこうそく)」とも呼ばれています。しかしこの症状がないのが落とし穴。これは死を招く大きな脳梗塞の始まりなのです。N・Tさんの場合も、症状は全くありませんでした。そして、暴飲暴食を続けた結果、隠れ脳梗塞をさらに多発。大きな脳梗塞への道をひた走ってしまったのです。倒れる前日に感じた右半身のしびれは、脳の太い血管に一時的に梗塞ができたために起こった脳の発作。これこそが、最初で最後の警告でした。そして、ついに大きな脳梗塞に襲われたN・Tさん。なんとか一命は取り留めたものの、右半身不随という重い後遺症が残ってしまったのです。大きな症状が現れないまま進行する「隠れ脳梗塞」。もしかしたら、あなたにも同じことが起きているかも知れません・・・。一度壊死してしまった脳細胞は、元には戻りません。生活習慣に心当たりのある方は、是非一度検査をおすすめします。
『認知症症例〜ある老夫婦の場合〜』
M・Sさん(女性)/70歳(発症当時) 専業主婦
一人息子も独立し、定年後は悠々自適の第二の人生を満喫していたM・Yさん(72歳)、M・ Sさん夫妻。しかし、最近、夫婦揃って名前などがすぐに出てこず、「あれ、それ」と言うこ とが多くなっていました。お互いに年を取ったのだから仕方ないと思っていましたが、ある 時から、2人の物忘れに微妙な違いが現れ始めます。妻のM・Sさんが自分のしたことまで 忘れるようになってしまったのです。一瞬「まさかボケたんじゃ」と思った夫のYさん。でも、普段は今まで通り元気そのもので、特に変わったところがないため、楽観的に考えて いました。しかし、異変はそれだけではなかったのです。
(1)あれ、それと言うことが多い
(2)自分のしたことを忘れる
(3)料理の味付けが変わる
(4)無気力
(5)鏡に映った自分と会話する
アルツハイマー病(認知症)
<なぜ、アルツハイマー病に?>
「アルツハイマー病」とは、脳が少しずつ萎縮することで、脳の認知機能が失われてしまう病です。数年かけてゆっくりと進行。しかもその多くは65歳頃から発症するため、単なる老化と見分けが付きにくいのが、やっかいなところ。M・Sさんの場合もそうでした。そして・・・気付いたときには、鏡に映った自分を認識できないという状態までアルツハイマーは進行してしまったのです。残念ながらアルツハイマーの原因は未だ解明されておらず、完全に治療することは、現在の医療ではできません。しかし、もし物忘れがひどくなったと感じたあの段階で、専門医に相談をしていれば、薬による治療で発症を遅らせたり、病気の進行を緩めることができたはず。そう、アルツハイマーは、早期発見が何よりの予防法なのです。早期発見のメリットはそれだけではありません。実は、アルツハイマー以外の認知症の中には、治療可能なものもあるのです。それが「慢性硬膜下血腫」など血管の異常からくる認知症や、甲状腺機能低下症など、身体の異常がもとで起こる認知症。この場合、原因となった病気を治療してしまえば、進行を完全にストップすることができるのです。
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