授業風景

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神戸市立若宮小学校

2012年2月3日

授業風景10

進化する天気予報

授業対象5年生2クラス(45名)

この日の担当は、テレビの天気予報の最新技術を開発した技術スタッフと、気象予報士清水とおるさん。みんなの生活に欠かせない情報の1つ、天気予報について、勉強しました。

「テレビやラジオの『天気予報』は『生活予報』」

天気予報といえば、一般的には、「晴れるか雨が降るか?」「暑いか寒いか?」という情報が中心ですが、テレビやラジオの天気予報では天気に関する生活情報も伝えます。
たとえば、去年の夏、そしてこの冬、天気予報のときに頻繁に見られたのは「でんき予報」。気温と電気の使用量は大きく関係しているからです。
テレビやラジオ番組の「天気予報」の中では、それ以外にも季節に応じて「花粉情報」「さくら開花情報」など、天気に関係していて生活に役立つ情報を、たくさん伝えています。

「天気予報で使われる『AR』ってどんな技術?」

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ラジオでは大正時代から、テレビでは昭和20年代から天気予報が始まりました。
最初の頃のテレビの天気予報は、黒板にチョークで等圧線を書き、低気圧、高気圧のマークをマグネットで貼っていたとか。今はコンピューターで作画し、朝日放送の天気予報では、「AR」という技術も使われています。


「AR」というのは、英語で”Artificial Reality”といいます。日本語に言い換えると「現実拡張」。難しそうな言葉ですが「現実の世界にコンピューターを使って情報を付け加えること」で、簡単に言うと「あるはずのないものが、まるでそこにあるように見える技術」のことです。
このARという技術を使い、白黒の絵がついた正方形の板をテレビカメラに向けて出すと、テレビカメラとつながっているコンピューターが「この絵のときには このCGを出す」という判断を下します。すると、テレビ画面には、天気にちなんだ3次元でカラーのCG(コンピュータグラフィックス)を出すことができます。授業では、様々な白黒の絵がついた正方形の板をテレビカメラに見せて、どんなCGが出るかをみんなで試してみました。


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さらに、清水とおるさんのお手本を見たあと、実際の天気予報の原稿と気圧配置などのCG、さらにARのボードも使って最新技術を駆使した天気予報の実習を児童にしてもらいました。
ABCの天気予報のときに流れるBGMをかけながら、児童が気象予報のCGが映っているモニターの前に立って天気予報の原稿を読む姿がテレビ画面に映し出されると、それはまるでプロの気象予報士による本物のテレビの天気予報のよう!ちょっぴり緊張しながら、とても上手に天気予報を伝えていました。

「気象予報士 清水とおるに密着!」

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清水さんの場合 毎朝6時くらいにABCに来て、夜8時過ぎに帰るまでにテレビで2、3回、ラジオでも2、3回天気予報を担当しています。
「天気予報の1回1回の放送時間は短いので、その短い時間の中でいかに『わかりやすく伝えられるか』が勝負です」と清水さん。
さらに「気象のことが大好きでこの仕事を選びました。気象予報士は人の生活に役立つ、時には人の命を救う、とても有意義な仕事です。