授業風景

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池田市立神田小学校

2013年1月22日

授業風景28

ドキュメンタリーと取材の基本『インタビュー』について

授業対象5年生(84名)

今回訪問した小学校は池田市の南西部にあります。運動系だけでなく、吹奏楽や太鼓など音楽に関するクラブ活動が盛んだと聞きました。今回授業を受けた5年生の児童はまさに今、社会科で「情報」について勉強を始めたところとのことですが、ホンモノの放送機材を見るのは初めてだったそうです。

「ドキュメンタリーを作る理由」

今回は、報道で「ドキュメンタリー番組」を制作している講師が登場です。出前授業では、豊臣秀吉の時代に起きた「慶長伏見大地震」を題材にしたドキュメンタリー番組を編集して児童に見せました。講師は番組制作の理由を「みんなが忘れている自分の地域の歴史や災害について調べてそれを番組にして、視聴者にもし地震などの災害に遭ったらどうやって身を守ったらいいかを考えてもらおうと思いました。」と述べました。そして、およそ400年前に起きた伏見地震の原因の1つは、ここ池田市を通る長い断層のずれだったということを話すと、「えー!!またそんな大きい地震が来たらどうしよう・・・」と、子どもたちはにわかに落ち着かない様子に。「伏見大地震クラスの地震が起こる確率は低いけれど、どんな地震や自然災害がいつ身近で起こるか分からないよね。だからこそ、自分の住んでいるところが昔どんな場所だったかを知り、いざとなったらどうやって身を守るか考えることが大切なんだよ。」と優しく語りかけていました。


「インタビューに挑戦!」

写真ドキュメンタリーあるいはニュース、情報番組などで「取材」をする場合、インタビューは欠かせないものです。どうしてインタビューが必要なのでしょうか?「その人しか知らない情報を聞き出す」「いろいろな意見があることを知らせるため」など、できるだけ真実にせまるためにインタビューをします。この日は「私の得意なこと、または苦手なこと」を隣の席の友達とお互いにインタビューすることにしました。初めに、講師がインタビューの際の注意点を説明します。
(1)インタビュアー(質問者)は答える側に何を聞きたいのか、そしてより具体的な話をしてもらえるような質問を考えよう。
(2)インタビュイー(答える側)は相手の目を見て、自分の気持ちを相手が分かるように大きな声ではっきり話そう。

と伝えました。何組かは教室の前に出て、まるで番組中の取材のようにマイクを握り、カメラに向かってインタビュー体験をしました。そのうちの1人は「パズルが得意であること」「小さいパズルを組み合わせて大きなものをつくりあげると感動すること」「もっと難しいパズルを短い時間でしあげられるようになりたいこと」などをうまく答えてくれました。もちろん答える側の答えをうまく引き出せたのは、問いかける側も上手に質問できていたからです。


写真授業の最後には、「取材やインタビューの時に気を付けていることはなんですか?」という質問が児童から出ました。 「相手の気持ちに寄り添うこと」「『ハイ・イイエ』という答え方にならないよう、答える人の考えなどがよく分かるような質問を考えること」と講師は話しました。子どもたちはほかにも聞きたいことがたくさんあったようで、授業後も講師をぐるりと取り囲んで質問攻めにしていました。これからもどうか「知りたい!」という気持ちを忘れないでくださいね。