授業風景

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三田市立三輪小学校

2013年7月11日

授業風景36

熱中症に集中豪雨 身を守るには・・・

授業対象5年生2クラス(59名)

今回の授業は、出前授業の定番になったと言っても過言ではない『お天気』『放送局の天気予報』に関するもの。
そして講師は、こちらもおなじみとなった気象予報士 清水とおるさん。清水さんのお話は普段の天気予報のオンエアと同様、とっても分かりやすいとどこの学校に行っても児童達にも大人気なのです。

今回伺ったのは兵庫県にある三田市立三輪小学校。


「暑い!そして熱い授業」

当日の気温は30度を超える暑さだったのですが、授業をしている教室にはクーラーが無いため室内の温度は34度。子供達は首に保冷剤を巻いてやってきました。そんな中、清水さんの登場に「テレビで見たことある!」との言葉も飛び出し、興味津々の眼差し。子供たちの熱気も相まって自然と熱い授業になります。

写真まずは放送局で清水さんたち気象予報士がどんなふうに仕事をしているかを映像で紹介。「テレビを見たり、ラジオを聞いている人にわかりやすく 短い言葉で天気に関する情報を伝えるのはなかなか難しいです」と清水さんは話していました。
次は暑さに関するクイズです。観測史上世界で一番暑い所って知っていますか?正解はアフリカでもインドでもなく、アメリカ カリフォルニア州にあるデスバレー国立公園、何と摂氏56.7度。ただし、これは地上1.5メートルにある日陰で観測した温度。地表はもっと熱く目玉焼きが焼けちゃうそうです。因みにその日の昼休み、三輪小学校の校庭の地表温度を測定すると摂氏41度。「地面に近い所は皆さんの目線の高さよりもかなり熱いんですよ。」と清水さん。さらにクイズは進みます。今年に入って関西地方で最も暑かった所はどこでしょうか?写真正解は6月13日に記録した豊中市の摂氏37.9度。(出前授業に行った7月11日現在)実は、豊中市は従来観測気温が高くなりやすい傾向があるのを知っていましたか?それは、気象データを観測するアメダス(AMEDAS=Automated Meteorological Data Acquisition System)の設置場所が大阪空港に設置されているからなんです。大阪空港は広大な滑走路のアスファルトがあるので地表が熱せられやすいという特徴があるという説明も受けました。今年は梅雨明けが例年に比べて2週間早かった事もあり猛暑になるとの清水さんのお話。そこで注意しなければいけないのが熱中症です。その対策などについても勉強しました。

「知ってますか?特別警報&緊急避難経路」

写真暑さが続くと大気の状態も不安定になり、熱中症と並んで注意したいのが集中豪雨です。ここからは映像も取り入れた授業です。2008年に起こった神戸・都賀川の鉄砲水による水難事故のニュース映像。この事故で5人の方が命を落としました。鉄砲水が出た様子は、都賀川の普段の穏やかな表情からの、そのあまりもの変貌ぶりに児童達も驚きを隠せません。夏に多く発生する、集中豪雨などから身を守る為に覚えて欲しい2つの言葉を勉強してもらいました。まず1つ目は今年8月から運用が開始される『特別警報』。特別警報とは、数十年に一度起こるような最大クラスの「豪雨」「地震」「津波」「暴風」「高潮」など、重大な災害が起こる可能性がある時に出される警報の事です。そして2つ目は『ハザードマップ』。いざとなった時の緊急避難経路の事です。三輪小学校のある場所は土砂災害指定区域に指定されていて、実は大雨が降ったら大変危険な地域だったのです。その際身を守る為に、天気がいい時に自宅から避難所までの安全な経路を確認しておいたほうがよい事を学んでもらいました。
単に気象に関すること、そして放送局の天気予報についてを勉強するだけでなく、気象現象に伴う危険も多角的に勉強できるのが、様々な情報を扱う放送局ならではの出前授業の醍醐味です。

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