授業風景

申し込む

守口市立八雲東小学校

2013年9月26日

授業風景38

世界で一つだけのラジオCMを作ろう!

授業対象5年生1クラス(42名)

今回の授業は、私たちの出前授業で初のテーマとなる『ラジオCM』についての授業。一般的にテレビCMは広告代理店が制作し同じものをたくさんの放送局が放送する事が多いですが、一方、ラジオCMはそれぞれの放送局で制作する事が多いです。
今回の講師は、昨年の日本民間放送連盟賞ラジオCM部門でも最優秀賞を受賞、様々なラジオCMの賞レースで、名前を連ねる事が常連となっている野本友恵プロデューサー。今回は単にラジオCMについて勉強するだけでなく、実際に全て児童自身の手でイチからラジオCMを作ってみました。


「テレビCMとラジオCMの違い」

CMとは「コマーシャルメッセージ」の略で、おもに企業が自社製品を買ってもらう為や、社名や商品の認知度を上げる為に、ラジオやテレビ番組の前後や途中に入る広告の事です。ラジオとテレビでは、メッセージを発信する手法に様々な違いがあります。視覚的に訴える事ができるテレビでは、画像でインパクトを与えながら、音楽やキャッチコピーでそれを盛り上げるものが多いのですが、ラジオは音声のみのメディアである為、『言葉』や『音』を大切にしながら制作します。それらを学んでもらう為に、まずはテレビCMを画像なしの音声だけで聴き、その後画像と共に視聴する事でテレビCMにおいて画像がいかに大事かを体感できました。次に、ラジオとテレビ両方で実際に流れている、同じ会社の同じ商品のCMを比較して、ラジオとテレビのCMの違いを勉強しました。そして野本先生の登場です。早速野本先生の「作品」を一緒に聞いてみると、児童から笑いや「おー」っという感嘆の声が上がりました。

「ラジオCMを作ろう!」

写真今度は児童みんなでCMを作ります。「みんなが住んでいる町に新しいレストランができました。そのラジオCMを作って下さい。」お題はそれだけです。どんな規模のレストランなのか?何料理なのか?何が名物なのか?全て自由。ラジオCMの1つのCMの基本となる20秒でそれらを全て伝えてなければなりません。約40人のクラスを4つのグループに分け、ディレクター、タイムキーパー、ミキサー、効果音、出演者と担当を決めてもらい、2週間かけて原稿を考えました。提出された原稿を見て、野本先生もビックリ!釣り上げられる所から調理されタコ焼きとして食卓に上がるまでをタコ目線で綴られたタコ焼き屋のオモシロ原稿から、食後でもお腹が減って来そうな20年間継ぎ足し熟成された秘伝のタレが自慢の老舗焼肉店のCM原稿などプロ顔負けの内容ばかり。写真そんな児童達に負けられないと自然と野本先生も力が入ります。本業のラジオCM制作や編集終わってからも深夜までかかって、効果音や音源を用意しました。そして授業当日は、実際に公開放送などで使う機器を持ち込み、現役のラジオ技術エンジニアも参戦し、本物さながらのCM収録。まずは声のみを収録、その後効果音を入れて、最後にバック音楽を選定しミキシングという3段階で収録しました。収録時間は全ての行程を合わせると、実に60分近くと長時間に及びましたが、児童も興味津々で飽きる事なく、他のグループの収録も真剣に見学していました。出来上がった作品も上々の出来栄えで、児童達も大喜び。その場でCDに焼いてプレゼントすると、先生からも感謝の声を頂きました。

写真 写真

ラジオを聴くことがあってもコマーシャルを作るのは、おそらくみなさんにとって初めての体験。授業が終わっても、その盛り上がった熱気は収まらず、終礼が終わっても私たちスタッフにあれこれ質問に来たみなさんの姿は忘れることがないでしょう。

みんなの感想
児童の皆さんからの感想をいくつかご紹介します。
  • 普段できないことができて楽しかった。
  • セリフを言う時、緊張した。
  • OKがでるか心配だった。
  • プロの人も失敗することがあるんだなと思った。
    →機材の操作を間違えました、恥ずかしい限りです(スタッフ)

みんなの感想