新・企業史博物館

2月1日(水)放送

ピップ株式会社
【 第3夜 】活かされた卸売業者としての経験

一日にたった一回だけ放送したテレビCM。やがてこれが評判となり大ヒットとなった「シャンプーハット」。そのわずか3年後にまたもや大ヒットが生まれる。磁気を帯びた小さな金属の玉を丸い絆創膏で貼り付る健康グッズ、その名も「ピップエレキバン」。肩凝りなどの患部に直接働きかけて血行を促進するという、それまでにない新しい商品であった。磁性体と絆創膏、なんの脈絡もない2つの物を組み合わせるという発想はどこから来たのか?

実は、かつて卸売り部門で取り扱った商品の中に、一大ブームとなった磁気ブレスレットがあった。救急絆創膏も扱い商品だった。卸売業者としてありとあらゆる医療用品を扱ってきた藤本株式会社の社員にとって、この二つは決してかけ離れた商品ではなかったのである。

1972年に発売された「ピップエレキバン」は、ユニークなCMも評判になり大ヒット。ロングセラー商品として会社の屋台骨を支える商品へと成長してゆく。1984年、藤本株式会社は「ピップフジモト」に社名変更した。

ピップ株式会社