ポツンと一軒家
日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家。そこには、どんな人物が、どんな理由で暮らしているのか!?
衛星写真だけを手がかりに、その地へと赴き、地元の方々からの情報をもとに、一軒家の実態を徹底調査しながら、人里離れた場所にいる人物の人生にも迫っていく。
1枚の衛星写真から、どのような人がどんな暮らしをしているのかに思いを巡らせるのは、MCの所ジョージとパネラーの林修。ゲストは的場浩司と岩渕真奈。
今回訪れたのは、愛媛県にあるポツンと一軒家。海に近い山の中腹にポツンと切り拓かれたこの地…だが、海沿いにある最寄りの集落では、なかなか一軒家の情報が集まらず、地元住民の方々がまさかの大集合!そして、大捜索の果てに出会った、愛媛の山奥での夫婦の秘蔵ストーリーとは!?
愛媛県の海にほど近い山の中にポツンと一軒家を発見!衛星写真で確認すると、山の中腹の斜面が切り拓かれ、低木が並ぶ一角に一軒家がポツンと建っている。捜索隊が向かったのは、瀬戸内海沿いにある集落。軒先で作業中の女性を見つけると、ご主人とともに、衛星写真を確認してくれることに。目印となりそうなテニスコートは判明したものの、家のことまではわからないという。
そこで、近所の女性のお宅へと向かうと、続々と住人のみなさんが集結!しかし、昔は集落だったものの、現在のことは詳しくわからないまま。そこで、地元に詳しい男性のお宅へと案内してもらうことに。しかし、その男性でさえ「行ったことがない場所」となかなか情報が得られない。そこで、町一番のご長寿の男性の元へと訪ねることに。すると、「ここはミカン農家の作業用倉庫で間違いない」と、ついに有力情報にたどり着く!しかも、目指す一軒家のある場所まで車で案内してくれることに。
地元住人の協力を得て、ついにポツンと一軒家へと向かうことになった捜索隊。集落を後にし、目印のテニスコートを越え、深い山道が開けると、そこには瀬戸内海を見渡す絶景が!山から見下ろす美しい海の景色を横目にさらに山道を進むと、やがて山の斜面に広がるミカン畑が見えてきた。
そこで収穫作業をしていたのは、「まさか、ここまで来るとは思わなんだ」と笑う男性だった。同い年の奥さまと20代の時に結婚、婿養子としてこの地にやってきたという男性。かつてはミカン農家が15世帯ほどの集落だったそうだが、昭和60年代に農作物が輸入自由化となり、ミカンの値段が暴落。次々と農家が廃業し山を下り集落は消滅。ご夫婦も、ふもとの集落に移住したものの、この地へと通いミカンを育てている。
最盛期には12000坪の敷地で1500本ものミカンを育てていて、現在は900坪、100本までに縮小したが、早生と晩生の2種類を丹精込めて収穫し出荷も行っているという。
「(妻の)両親が苦労して切り拓き、残してくれたこのミカン畑。山を荒らすよりは見栄えがいい」とにこやかに話すご主人に、「この地で生まれ育ったわけではないのに、大切にしてくれて感謝しています」と語る奥さま。収穫作業に密着し、かつて暮らしていた住居跡を案内してもらう中で、捜索隊は“秘蔵の夫婦ストーリー”に触れていく。