月〜金曜日 18時54分〜19時00分


京都・丹後の海辺 

 丹後半島のリアス式海岸の海辺はその自然美ときれいな海の水で知られ、夏は京阪神方面からの海水浴客でにぎわっている。大陸との交流があった日本海文化圏のこの地方には遺跡や古い社寺、伝説が多く残っている。日本海の海の幸、背後の山の幸にも恵まれ、マリンレジャーの地として人気を集めている。


 
小天橋(久美浜町)  放送 8月12日(月)
 久美浜町は京都府の日本海側で一番西に位置し、兵庫県と境を接している。湖のように波穏やかな久美浜湾と外海を隔てているのが約3kmの砂州・小天橋(しょうてんきょう)。宮津の天橋立になぞらえて名づけられた通り、日間(ひま)の松原と呼ばれる白砂青松の海岸が美しい。遠浅で海水浴には最適で夏には毎日家族連れでにぎわい、子供たちの歓声があがっている。小天橋の西端が幅約50mの水路で日本海に通じており、湊大橋によって対岸と結ばれている。湾内ではカキ、ハマチ、車エビなどの養殖漁業が盛んだ。

小天橋

(写真は 小天橋)

砂丘メロン

 久美浜湾と小天橋、日本海の美しい眺望を見渡すには、湾の東南にある標高192mの甲山(かぶとやま)の展望台が最適で小天橋の日間海岸の松原などの見事な眺めが楽しめる。他に小天橋西端の対岸にある大向展望台、久美浜湾に中央に突き出た大明神岬からも違った眺めが楽しめる。冬には数万羽のカモや白鳥が渡ってきて、湾岸の雪景色とマッチした素晴らしい景観を創り出す。
 このあたり一帯の砂丘ではメロン、スイカ、モモ、ナシ、ブドウなどの果実栽培が盛んで、海水浴の合間に浜辺の売店でみずみずしいメロン、スイカにかぶりつき、疲れを癒す人たちも多い。

(写真は 砂丘メロン)


 
浦島伝説(網野町)  放送 8月13日(火)
 久美浜町の東隣、網野町は日本最北の子午線通過地で海辺に子午線塔が立っている。
日本の標準時を決める東経135度の子午線は、兵庫県明石市の明石天文科学館のものはよく知られているが、網野町はその真北にあたる。
 この塔から海岸沿いに少し東へ行くと浦島太郎を祭る小さな社殿の島児(しまこ)神社がある。神社の脇には浦島太郎(浦嶋子・うらのしまこ)と亀の石像があり、近くには嶋子の屋敷跡も残っている。また竜宮から亀に乗って帰ってきた海岸の万畳敷など、浦島太郎にまつわる遺跡、伝説の地が多い。丹後に伝わる浦島伝説は2つあり、ひとつは東隣の伊根町にある浦嶋神社のもので、もうひとつがこの島児神社に伝わるものである。

島児神社

(写真は 島児神社)

夕日ヶ浦

 浦島伝説は「丹後国風土記」や「日本書紀」にも出てくる。丹後国風土記の記述では5世紀後半の雄略天皇のころ、この土地の嶋子が漁に出て五色の亀を釣り上げた。この亀が美しい乙女に変身し、嶋子をつれて竜宮へ行き夫婦になった。里心がついた嶋子が玉手箱をもらって故郷に帰ってきたが、すでに300年が過ぎており村には誰も知った人はいなくなっていたとの伝説。最もなじみの深い内容の浦島太郎の話は、江戸時代のお伽草子向けに作られたもので、丹後に伝わる浦島伝説とは微妙に違う。
 日本海側には夕日が水平線に沈む夕景スポットが多いが、島児神社から西へ向かい久美浜町へと続く夕日ヶ浦海岸は、その名の通りロマンチックな夕景の名所。「日本夕日100選」にも選ばれており、真っ赤な太陽が海と空を染めながら沈む夕景は壮大で、時のたつのを忘れて見とれてしまう。この近くには夕日ヶ浦温泉があり、温泉宿で温泉と海の幸の料理も楽しめる。

(写真は 夕日ヶ浦)


 
琴引浜(網野町)  放送 8月14日(水)
 網野町の東寄りの白砂の海岸・琴引浜は「鳴き砂」で有名。この砂浜を足の裏でこするようにすり足で歩くと「キュッキュッ」と言う音がするので琴の音に見立てて琴引浜の名がついたようだ。
 この音は砂の中の石英が砕ける時に出る音で、砂がきれいで乾いていないと鳴らない。
冬の荒波に洗われた砂が浜に戻り、春から初夏にかけての晴天の日が一番よく鳴るそうだ。
砂の中にたばこの灰が混じっているだけでも鳴らなくなるほど敏感で、地元では貴重な砂浜をきれいに保存する運動に取り組んでいる。琴引浜を訪れる人たちはこの鳴き砂を守るため、海や浜辺を汚さないようマナーに気を配り大切にしてほしい。

琴引浜

(写真は 琴引浜)

丹後琴引温泉

 琴引浜の一部の砂浜に太鼓浜と呼ばれるところがある。砂浜の下が岩場になっており、この上で足踏みをしたり、相撲の四股を踏むと太鼓のような音がする。鳴き砂、太鼓浜には人間の力では作りえない偉大な自然の力と神秘さを感じる。
 今年の秋に「鳴き砂文化館」がオープンする。日本はもとより世界の鳴き砂を集めて展示し、自然保護を訴えて鳴き砂の保護をアピールする。体験コーナーでは容器に入った鳴き砂を鳴らすことができる。
 琴引浜の浜辺には温泉が湧き出ており、無料で誰でも自由に入れる。このほか網野町の日本海沿岸には数多くの温泉があり、マリンレジャーとともに温泉も楽しめる。

(写真は 丹後琴引温泉)


 
丹後の幸(丹後町)  放送 8月15日(木)
 周囲1km、巨大で荒々しい岩肌の岩礁・立岩は、丹後町のシンボルでもある。聖徳太子の異母弟・麻呂子親王が大江山の鬼を追い詰め、この立岩に封じ込めたと言う鬼退治伝説は巨大な岩礁にふさわしい話である。
 この立岩と日本海を見つめるように立っているのが間人(はしうど)皇后・聖徳太子母子像。丹後町の中心に「間人」と言う地名がある。この地名を「たいざ」と読める人は少ない。6世紀末の飛鳥時代、用明天皇の皇后で聖徳太子の生母の穴穂部間人(あなほべのはしうど)皇后が、蘇我氏と物部氏の激しい対立による乱を逃れ、この地に避難してきた。
やがて争いも収まり、大和に帰ることになった皇后は、自分の名前の「間人」をこの地の地名にした。ところが里人は皇后の名前を口にするのは恐れ多いと、皇后がこの地を退座されるのにちなみ「たいざ」と呼ぶようにした。

間人皇后 聖徳太子母子像

(写真は 間人皇后 聖徳太子母子像)

間人漁港

 この間人にある間人漁港には毎日、丹後の海でとれた新鮮な魚や貝類が水揚げされる。
この新鮮な魚介類を使ったレストランや料理店が町のあちこちにある。その日に水揚げされた魚介類によって、その日もメニューが決まると言い、店に行って見ないと何があるかわからないのも魅力のひとつになっている。
 丹後町宇川に平成13年(2001)にオープンした、日帰り温泉施設「宇川温泉よし野の里」は小高い丘の上にあり、日本海を眺めながら入る「竜宮」と美しい竹林を眺めて入る「香具夜」の2つの大浴場がある。毎日、日替わりで男湯と女湯が入れ替わり、男女のへだてなく両方の眺めが楽しめる。併設のレストランでは丹後の海の幸、目の前の農園で収穫された野菜類を使った料理に舌鼓を打つこともできる。

(写真は 間人漁港)


 
海岸遊歩(丹後町)  放送 8月16日(金)
 丹後町の海岸線は次から次へと変化に富んだ眺めを展開している。海中からニョッキリと屏風のように立つ高さ13mの屏風岩。打ち寄せる日本海の荒波を受け、悠々とそびえ立つ姿は力強く美しい。
 日本三景の宮城県の松島に勝るとも劣らないリアス式海岸の奇岩で形作っているのが丹後松島。朝日を受けてシルエット状に浮かび、日没には真っ赤に染まる夕焼けの海に浮かぶなど、一日のうちに何度も趣を変える丹後松島の眺めは最高と言えよう。いくつもの小島が海に浮かぶように見えるが、どの島も陸続きなっている。

屏風岩

(写真は 屏風岩)

経ヶ岬灯台

 丹後松島は磯釣りの名所でもあり、夏は水のきれいな海水浴場として京阪神方面からの海水浴客でにぎわう。その中でも平(へい)海水浴場は環境省の「日本の海水浴55選」に選ばれたほど、水のきれいな海水浴場と知られている。
 丹後半島最北端の経ケ岬の眺めも素晴らしい。140mの断崖の上に建つ白亜の経ケ岬灯台は、明治31年(1898)の初点灯以来1世紀以上、今もなお日本海を往く船の安全を守り続けている。経ヶ岬灯台からは視界がよければ能登半島を望むこともできる。この灯台は映画「新・喜びも悲しみも幾年月」のモデルにもなった。

(写真は 経ヶ岬灯台)


◇あ    し◇
小天橋北近畿タンゴ鉄道丹後神野駅下車徒歩15分。 
甲山展望台北近畿タンゴ鉄道甲山駅下車徒歩40分。 
子午線塔北近畿タンゴ鉄道網野駅からタクシーで8分。 
島児神社北近畿タンゴ鉄道網野駅からバス浅茂川下車徒歩5分。 
夕日ヶ浦海岸北近畿タンゴ鉄道木津温泉駅からタクシーで5分。 
琴引浜北近畿タンゴ鉄道網野駅からバス掛津下車徒歩5分。 
間人皇后・聖徳太子母子像・立岩北近畿タンゴ鉄道網野駅からバス丹後町役場前下車徒歩10分。 
宇川温泉よし野の里北近畿タンゴ鉄道網野駅からバス久増下車徒歩5分。 
屏風岩北近畿タンゴ鉄道峰山駅からバス筆石下車徒歩10分。 
岩丹後松島北近畿タンゴ鉄道峰山駅からバス此代下車徒歩5分。 
経ケ岬灯台北近畿タンゴ鉄道峰山駅からバス経ヶ岬下車徒歩15分。 
◇問い合わせ先◇
久美浜町役場商工観光水産課0772−82−2006 
久美浜町観光振興会0772−82−1781 
小天橋観光協会0772−83−0149 
網野町役場商工観光課0772−72−6602 
網野綱観光協会0772−72−0900 
夕日ヶ浦観光協会0772−74−9350 
丹後町役場商工観光課0772−75−2509 
丹後町観光協会0772−75−0437 
宇川温泉よし野の里0772−76−1000 

◆歴史街道とは

     日本の歴史の舞台を尋ねながら、日本文化の魅力を楽しみながら体験できる
ルートのことです。
     伊勢・飛鳥・奈良・京都・大阪・神戸の歴史都市を時流れに沿ってたどるメインルートと地域の特徴を活かした8本のテーマルートが設定されています。

 

(1)・・・ひょうごシンボルルート   
(2)・・・丹後・丹波伝説の旅ルート
(3)・・・越前戦国ルート              
(4)・・・近江戦国ルート              
(5)・・・お伊勢まいりルート         
(6)・・・修験者秘境ルート           
(7)・・・高野・熊野詣ルート         
(8)・・・なにわ歴史ルート           

    歴史街道計画では、これらのルートを舞台に
  「日本文化の発信基地づくり」
  「新しい余暇ゾーンづくり」
  「歴史文化を活かした地域づくり」
を目指し,
    官民188団体によりソフト・ハード両面の事業が推進されています。

◆歴史街道テレフォンガイド

     テレビ番組「歴史街道〜ロマンへの扉〜」と連合した各地の歴史文化情報を提供しています。
                  TEL:0180−996688    約3分 (通話料は有料)

 

◆歴史街道倶楽部のご紹介

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