月〜金曜日 21時48分〜21時54分


琵琶湖の夏 

 夏は琵琶湖が最もにぎわい華やぐ季節。湖岸では色とりどりの水着姿での水遊び や水泳、湖上ではボート、水上スキー、琵琶湖巡りの遊覧船が行き交う。琵琶湖周辺 には琵琶湖にかかわりのある施設が数多くあり、日本最大の湖・琵琶湖を学ぶことが できる。琵琶湖の淡水魚を中心にした料理も豊富で、グルメファンを満足させてい る。


 
滋賀県立琵琶湖博物館  放送 8月14日(月)
農家/琵琶湖博物館の展示 琵琶湖の歴史は遠く400万年前までさかのぼる。そして人間が琵琶湖周辺に住 みつき、かかわりを持ち共存しながらその恵みを受け始めたのは約1〜2万年前。そ んな琵琶湖の生い立ち、人と琵琶湖の歴史、湖の環境と人々の暮らし、淡水の生きも のたちなどを展示し、さらに湖と人間のより良い共存関係を目指そうと、平成8年 (1996)に草津市烏丸半島西側に滋賀県立琵琶湖博物館が設立された。
 博物館では、ザリガニになってえさをとったり、魚の目で世界を眺めたりできるいろいろな体験コーナーもあり、子供たちも楽しみながら琵琶湖の歴史や淡水の生きものたちの生態が勉強できます(体験学習・ディスカバリールーム/1階)

(写真は 農家/琵琶湖博物館の展示)

トンネル水槽 館内のトンネル水槽は竹生島周辺の湖中を再現したもので、トンネル状の左右、 天上を魚が泳いでおり、水中にいるのと同じ感覚で魚の生態が観察できる。このトン ネル水槽は水族展示コーナーへの入口にあたる。水族展示コーナーには、淡水に生息 する魚類など約200種、2万匹を集めている。今、環境の変化で琵琶湖の固有種のビ ワコオオナマズ、ニゴロブナ、イサザなどがめっきり減っている。
 このほか、湖底遺跡や湖上交通、漁労、治水と利水など、人と琵琶湖とのかかわ りの歴史を模型や出土物などで展示したコーナー(2階展示室)、近畿の水がめと言われている琵琶湖を守るため、湖と人間の望ましい関係を探るコーナーなどがある。
(写真は トンネル水槽)


 
草津宿本陣  放送 8月15日(火)
草津宿本陣 草津は東海道五十三次の52番目の宿場町で、東海道と中山道の分岐点でもあ る。江戸時代は宿場町として栄え、本陣2軒、脇本陣2軒、旅籠(はたご)は多いと きには約130軒もあった。
 2軒の本陣は田中七左衛門本陣と田中九蔵本陣。旧街道沿いにある白壁の草津宿 本陣は田中七左衛門本陣で、当時の面影をよく残しており、昭和24年(1949) に国の史跡に指定された。平成8年(1998)に8年間の大修理が終わり、宿場町・ 草津のシンボルとして一般公開されている。
(写真は 草津宿本陣)

上段の間 この本陣は江戸時代中期の享保3年(1718)の草津宿大火で焼け、膳所(ぜぜ)藩の特別のはからいで城内にあった「大津瓦ヶ浜御殿」を移築して再建した。建面積約1540平方m(468坪)、部屋が39もある豪壮な建物。玄関から畳廊下を奥へ進むと大名らが宿泊したり休息した上段の間がある。
 宿帳、関札には忠臣蔵で有名な浅野内匠頭や吉良上野介のほか、徳川幕府14代将軍家 茂へ降嫁した皇女和宮、ドイツ人博物学者シーボルトらの名が記録されている。ま た、大名、公卿らの関札も残っている。
(写真は 上段の間)


 
草津市立水生植物公園みずの森  放送 8月16日(水)
ハスの群生 琵琶湖は水生植物の宝庫。琵琶湖に突き出た草津市烏丸半島東側に、草津市立水 生植物公園みずの森がある。その東側の湖面に広がる9.3haのハスの群生地は日 本で最大級。淡紅色のハスの花が咲き競う7月中旬から8月中旬ごろの眺めは壮観 で、烏丸半島だけでしか見られないすばらしい光景だ。
 このハスの群生地のそばに平成8年(1998)にオープンした水生植物公園み ずの森には、ハスやスイレンの総称ロータスの名から名をつけた「ロータス館」や水 生植物が観察できる湿生花園、教材園などがある。
(写真は ハスの群生)

ロータス館アトリウム ロータス館へのスロープの壁面には水辺の風景が描かれている。パリ・オランジ ュリー美術館「睡蓮(すいれん)の間」に描かれたモネの作品を再現したものだ。常 設展示室にはロータス文化やロータスアートなど、人とロータスの結びつきを科学、 文化、芸術などの視点から紹介している。映像ホールではハスとスイレンの生態や品 種、ロータスの歴史、2000年前の種子から蘇った大賀ハスなどを、様々な映像で 紹介している。
 温室には、スイレンの花が1年中咲き、約65種の内外の水生植物や熱帯植物が観 賞できる。湿生花園ではミソハギ、カキツバタ、ガマなど30種の水生植物が観察で き、初夏から秋にかけては色とりどりの花が咲き競っている。
(写真は ロータス館アトリウム)


 
志賀町・近江舞子と味覚  放送 8月17日(木)
近江舞子浜 琵琶湖西の近江舞子の浜は京都、大阪から近い格好の水泳場としてにぎわう。比 良山系の山並みをバックに約4kmにわたって白砂青松の浜が続き、琵琶湖八景のひ とつ「涼風・雄松崎(おまつざき)の白汀(はくてい)」としても有名な景勝の地。 湖面に突き出した雄松崎を中心に舞子北浜、舞子中浜と舞子南浜に分かれており、この夏も若者、家族連れのひとたちが色とりどりの水着姿で装い、水遊びやボート、水上スキー、キャンプなどを楽しんでいた。
(写真は 近江舞子浜)

鮎 近江舞子は水遊びだけでなく、比良山への中継地点としての利用者も多く、キャンプ、テニス、フィッシング、スキー、ハイキング、イチゴ狩りなど、四季を通じてアウトドアスポーツが楽しめる。
 また、湖畔の料理店や民宿では湖の幸・アユの塩焼き、コイの洗い、フナ料理などが賞味でき、水遊びに疲れた体をいやしてくれる。その中でも琵琶湖のフナのなれず しは、全国の食通の間で人気が高い。
(写真は 鮎)


 
高島町・白鬚(しらひげ)神社  放送 8月18日(金)
琵琶湖に立つ大鳥居 大津から琵琶湖西を北へ約30km、JR近江高島駅から南へ約2.5kmの湖 の中に、白鬚神社の丹塗りの大鳥居が立っている。広島・宮島の厳島神社を思わせる ところから“近畿の厳島”とも呼ばれている。湖岸を走る国道の前の老松に囲まれて 境内に社殿(国・重文)がある。創建は垂仁天皇のころと伝えられており、長い歴史がある。白鬚神社の祭神は道の守り神と言われている猿田彦命(さるたひ このみこと)。
国や人をよき方向へ導くと言われ、海上、陸上の交通安全の祈願に参 拝する人たちが多い。
(写真は 琵琶湖に立つ大鳥居)

拝殿 謡曲で有名な「白鬚」はこの神社の縁起をうたったもので、延命長寿の白鬚の神 として崇められ、長寿を祈願した翁の絵馬があちこちにかかげられている。また白鬚 神社を比良明神とも呼ぶ。
 現在の社殿は豊臣秀頼が慶長8年(1603)に造営したもので、桃山時代の特 徴がよく残っている。拝殿は寛永元年(1624)に建立され、明治時代に再建され たときに本殿に接続されたため、現在のような複雑な形式になった。9月5、6日の 秋の大祭は高島町はもとより、近郷から交通安全と長寿を祈る参拝者でにぎわう。
(写真は 拝殿)


◇あ    し◇
滋賀県立琵琶湖博物館●JR草津駅(西口)から
  近江鉄道バスで琵琶湖博物館前下車22分。 
●琵琶湖汽船シャトルボートで大津港より草津烏丸半島港へ
草津市立水生植物公園みずの森●JR草津駅(西口)から近江鉄道バスでみずの森下車。
●琵琶湖汽船シャトルボートで大津港より草津烏丸半島港へ
草津宿本陣JR草津駅下車徒歩10分。
近江舞子浜JR近江舞子駅下車徒歩5分。 
白鬚(しらひげ)神社JR近江高島駅からバスで白鬚神社前下車。 
◇問い合わせ先◇
滋賀県立琵琶湖博物館077−568−4811 (代)
草津宿本陣077−561−6636 
草津市教育委員会文化財保護課077−563−1234 (代)
草津市立水生植物公園みずの森077−568−2332 
近江舞子水泳場キャンプ事務所077−596ー0520 
白鬚神社0740−36−1555

◆歴史街道とは

     日本の歴史の舞台を尋ねながら、日本文化の魅力を楽しみながら体験できる
ルートのことです。
     伊勢・飛鳥・奈良・京都・大阪・神戸の歴史都市を時流れに沿ってたどるメインルートと地域の特徴を活かした8本のテーマルートが設定されています。

 

@・・・ひょうごシンボルルート   
A・・・丹後・丹波伝説の旅ルート
B・・・越前戦国ルート              
C・・・近江戦国ルート              
D・・・お伊勢まいりルート         
E・・・修験者秘境ルート           
F・・・高野・熊野詣ルート         
G・・・なにわ歴史ルート           

    歴史街道計画では、これらのルートを舞台に
  「日本文化の発信基地づくり」
  「新しい余暇ゾーンづくり」
  「歴史文化を活かした地域づくり」
を目指し,
    官民188団体によりソフト・ハード両面の事業が推進されています。

◆歴史街道テレフォンガイド

     テレビ番組「歴史街道〜ロマンへの扉〜」と連合した各地の歴史文化情報を提供しています。
                  TEL:0180−996688    約3分 (通話料は有料)

 

◆歴史街道倶楽部のご紹介

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歴史街道推進協議会