Story
ストーリー
第9話
置き手紙を残して伊織(佐野晶哉)の元を去った香帆(久保田紗友)は、伊織のことを想いながらも、兄・臣(時任勇気)のマンションへと暮らす場所を移した。香帆がいなくなり、大学でもバイト先のカフェでも自失の日々を送る伊織。
一方で、臣のマンションで新たな生活を始めた香帆の元に、実咲(森高愛)が訪れていた。恋人のリュウジ(比嘉秀海)が社内で浮気をし、リュウジと別れを決意しながらも思い悩む実咲。何も言えない香帆だったが、話を聞いていた臣は「実咲ちゃんは間違ってないよ」と言葉をかける。
そんな折、香帆の元に真也(長谷川慎)から「出版おめでとう」と着信が入り、小説の感想を語る真也。結婚していた頃は「小説なんて趣味」と一蹴していた真也の変わりぶりに戸惑う香帆に対して、真也は「契約が切られそうな商談相手に香帆の小説のファンがいて、妻として会ってほしい」と懇願する。
香帆は真也の妻として、商談の席へと向かうことに。そこにいたのは、真也の取引相手である宝条不動産の社長・伊佐夫(吉満寛人)と伊織だった…!伊織は伊佐夫の息子として、香帆は真也の妻として再会する。
伊佐夫が電話で席を立つと、伊織、香帆、真也の3人が残され、不穏な雰囲気が流れる…
第8話
真也(長谷川慎)の無茶な懇願を断り切れず、1日だけ妻のフリをして金織家で朝を迎えた香帆(久保田紗友)。卒業アルバムを見ながら新居へと引っ越したばかりの幸せだった日々を思い起こす。
一方でアカリ(川津明日香)から、香帆が真也の家にいることを聞かされ、不安なまま朝を迎えた伊織(佐野晶哉)。香帆が帰ってくると平静を装って迎えるが、香帆の口から真也の家に戻っていたことを聞かされると、ショックを隠せない。自分を犠牲にしてでも相手の頼みに応えてしまう香帆に対して、「自分を大切にしてほしいです」と約束を交わす。
伊織に好きな人ができて喜んでいた父・伊佐夫(吉満寛人)に呼ばれ、料亭でごはんを食べることになった伊織。いつもは飲まないお酒を飲みながら、香帆が離婚歴のある女性であることを父に告げる。和やかな雰囲気だったが空気が一変し、父は結婚には絶対反対の意思を見せる。
ほろよいになり家に帰った伊織は、香帆さんに「充電、させてもらえませんか?」と両手を広げ、ハグを求める。
そんな折、伊織の自宅へ伊佐夫が訪れ、「バツイチの女なんか許さん」と一方的に見合いすることを説得。会社を継がせることも考え直すという伊佐夫に対して、伊織は香帆への気持ちは揺るがないことを告げるが、香帆はその話を聞いてしまい…。
第7話
カフェでのバイト中も、なぜ香帆(久保田紗友)がメガネからコンタクトレンズに変えたのか気になる伊織(佐野晶哉)。家に帰っても、その理由が気になり、集中できず、直接本人に聞くことに。香帆は、“地味な私のせいで、伊織くんに恥ずかしい思いをさせられない”と、実咲(森高愛)とプライベートサロンで自分に似合うメイクを教えてもらっていたことを告げる。そんな香帆に対して、伊織は、“これ以上、魅力的になるのは困ります”と真っ直ぐ香帆を見つめる。
香帆が自分のために努力していたことを知り、幸せな気持ちでいっぱいの伊織は、香帆のことを想いながらハヤシライスを作る。2人で夕食を食べている途中、香帆は単行本を手にしながら発売日が決定したことを報告する。「先生、おめでとうございます」「サイン、お願いします」と、2人でサイン会ごっこをしながら和やかな時間が流れる。
2人の距離が近づく中、真也(長谷川慎)とバッタリ鉢合わせする香帆。見違えるように美しくなった香帆に対して真也は、誰と住んでいるのか、どこに住んでいるのかを問い詰める。
数日後、真也からの着信が・・・会社に離婚したことを告げておらず、“急遽部長が自宅に来るから料理をふるまって欲しい”と告げられる。香帆は何も言わず電話を切った後、スマホを握りしめながら真也が毎日深夜まで飲み歩いて「同期の奴らに負けるくらいなら、ぶっ壊れた方がマシ」とボロボロになっている姿を思い出す―――
大雨の中、伊織がバイトを終えて自宅マンションに帰ってくると、エントランスにはアカリ(川津明日香)が待ち構えていて…。
第6話
伊織(佐野晶哉)の家で暮らしはじめ、穏やかな時間を過ごすようになっていた香帆(久保田紗友)。新たな連載作品として、学生の恋愛小説の執筆の依頼が来た香帆は、伊織との1日カップルの設定で“デート”を通して、学生の恋愛をリサーチすることに。
伊織が選んだデートコースは水族館。楽しそうな香帆の姿に見惚れる伊織は、思い切って手を取り、2人で手をつないだまま水族館デートを満喫する。伊織との“水族館デート”で気になったことをメモに取っていく香帆は、幼いころには両親と出かけたことがなく、真也ともデートをほとんどしたことがなかったことを思い返し、伊織と過ごす時間に喜びを覚えていた。
デートと称したリサーチを終えた帰り道、伊織は小指を差し出し「またこうしてデートてくれませんか?」と誘う。その言葉に、香帆もそっと小指を差し出して約束を交わす。
そんな2人を離れた所から見つめる影が――――。
一方の真也は、部屋は荒れ放題になり、洗濯も炊事もできず、出社時にはシワシワのシャツしかないありさまだった。仕事でもミスが目立つようになり佐藤部長(吉田ウーロン太)からはこれまでにないほどの叱責を受けていた。
そんな中、香帆から離婚したことを告げられた実咲(森高愛)は、その原因が真也とアカリの不倫関係だったことを聞きつけて…。
第5話
離婚の心労を抱えたまま伊織(佐野晶哉)と暮らしはじめていた香帆(久保田紗友)。
夜、夢でうなされる香帆が元夫・真也の名前をつぶやく寝言を聞いてしまった伊織は、動揺しながらも香帆の助けになりたいと誓う。
「これ以上、迷惑をかけられない」と考えすぎる香帆に対して、「香帆さんが眠りにつくまで、ずっと手を握っています」と頼ってほしい伊織。2人ははじめて同じベッドで眠りにつくことに・・・。小学生の頃からの夢を叶えた香帆の話を聞きながら、伊織は自分の不甲斐なさを感じるのだった。
そんな折、香帆が執筆したデビュー小説が書籍化されることに。
自分のことのように喜ぶ伊織の姿に、香帆は自身のことに対して一切の興味を抱かなかった真也との日々を思い起こす。
真也との生活の中で、自分のことなんて、どうでもいいと思い込んできた香帆。伊織の無邪気な優しさに触れたことで、香帆は自分にとって小説がどれほど大切だったのかを思い出す。
「私、家政婦じゃないんだけど」
真也(長谷川慎)と、家事ができないアカリ(川津明日香)の生活は言い争いが絶えない。窮屈で真也との生活に耐えきれなくなったアカリは荷物をまとめながら
「(香帆を)捨てたんじゃなくて、捨てられたんじゃない?」と吐き捨て、家を出て行ってしまう。
ひとり家に残された真也は、香帆宛に届いた封筒にふと目を向ける。そこには、香帆の小説が掲載された文芸誌が入っていて…。
第4話
離婚後、家に居場所がなくなった香帆(久保田紗友)は、新たな家へ入居する3か月先まで、伊織(佐野晶哉)の自宅に居候するかたちで一緒に暮らすことに。お世話になっているからと、家事全般をテキパキとこなす香帆と、香帆がそばにいることに幸せを感じつつも気遣う伊織。
香帆に頼ってほしい伊織は、大学の友人・水瀬(髙橋大翔)に相談を持ち掛ける。“体を鍛えれば、頼ってもらえる”という水瀬の指南を素直に受け入れた伊織はスポーツジムで体を鍛え始める。
一方で、伊織は父の伊佐夫(吉満寛人)から見合いを強引に勧められていた。香帆への想いを日々強くしていた伊織は、伊佐夫に対して「好きな人ができたんです」と思い切って宣言し、他の女性と付き合うつもりがないことを告げる。その言葉に、伊佐夫は“男だったら強引に行けばいい”と、意外にも伊織の恋を応援するのだったが…。
真也(長谷川慎)は不倫相手のアカリ(川津明日香)と当たり前のように同棲を始めていた。しかし、総菜を皿にも移さず、そのまま食卓に出すアカリに対して「こういう手抜きは許すつもりがない」とため息交じりに苦言ばかりを言い、アカリをイラつかせる。
真也との生活に息苦しさを感じ始めていたアカリ。真也の同僚・リュウジ(比嘉秀海)から「真也と付きあってるんだよね?」と問い詰められると、「結婚していることを知らなかったんです…」と被害者面に豹変し、「相談に乗ってください」と色目を使うのだった。
そんな二人の様子を、リュウジの恋人で香帆の親友・実咲(森高愛)は、いぶかし気に見ていて…。
第3話
深夜の公園へと駆けつけ、ベンチにひとり座っている香帆(久保田紗友)を見つけた伊織(佐野晶哉)。
自分を責めながらも10年連れ添った夫と別れることになったと告げる香帆に、
「香帆さんのことが好きです」と、伊織はまっすぐに告白する。
全てを自分で抱え込もうとする香帆に対して、伊織は「香帆さんが自分のことを嫌いになりそうなら、俺が好きにさせてみせます」と、一緒に住むことを提案。香帆は「部屋が見つかるまで」と、伊織の厚意を受け入れることに。
翌朝、香帆が自宅へ荷物を取りに戻ると、真也(長谷川慎)はおらず、ベッドの上には女性ものの下着が…。香帆は目をそらすように荷物をまとめると、真也と暮らした日々に別れを告げ自宅を出る。
「今までありがとう。私のものが残っていたら捨ててください」。
浮気相手のアカリ(川津明日香)と新たな生活を始めていた真也だが、香帆からのメールを見て苛立ちが募る。
夫婦生活に終止符を打ち、編集担当の川角(円井わん)から短編小説の連載依頼を受け、新たな人生を歩み始めた香帆。伊織の広い自宅で2人の“共同生活”が始まる――。
第2話
「離婚、しよっか」
深く悲しみながらも、離婚を決意した香帆(久保田紗友)。
思い返していたのは、1年ほど前に真也(長谷川慎)から「結婚する?」と持ち掛けられたときに、うれしくて泣いてしまった日のことだった――。
香帆は、しばらく休んでいた小説を執筆する決意を新たにし、新しく住む家を探し始めるのだった。
伊織(佐野晶哉)は、しばらくカフェに来ない香帆のことばかり考えていた。ある日のバイトの帰り道、香帆の姿を見つけると、思わず声をかけてしまう。いつもとは違う香帆の様子に気づきながらも踏み込めないでいた伊織だったが、思い切って食事に誘うことに。
慣れない空間に、戸惑う二人だったが、やがて香帆が駆け出しの小説家であることを打ち明けると話は盛り上がり、香帆がみせる笑顔に伊織は嬉しくなるのだった。連絡先を交換すると、伊織は喜びをかみしめながら帰路に着く。
その一方で、住む家が決まるまで、真也と一緒に暮らすことをお願いしていた香帆。
しかしその夜、真也は不倫相手のアカリ(川津明日香)と一緒に香帆の待つ家へ…。
第1話
宝条伊織(佐野晶哉)はカフェでバイトをする大学生。一代で宝条不動産を築き上げた父を持ち、後継者として厳しく育てられた。そのため、損得勘定で近づいてくる人達に対して強い警戒心を抱いており、特に恋愛とは程遠い人生を送っていたのだが…。ある日、カフェの常連客・香帆(久保田紗友)が、自分のことよりも先に相手を気遣う姿を目にしてから、香帆のことが気になる存在となっていく。
そんな伊織に気づいた店長の沢口(きたろう)は、「彼氏いるか聞いてあげようか?」と優しく気にかけ、伊織の同級生で友人の水瀬(髙橋大翔)は、「あのお姉さんに恋してんな!」と、伊織が初めて見せた“恋する表情”につい喜んでしまう。
だが、香帆が既婚者であることを知った伊織は複雑な想いを抱く。
そして、香帆の思いやりの深さに触れた伊織は、振り払おうとすればするほど想いを募らせていくのだった。
ある日、香帆は夫・真也(長谷川慎)の浮気現場を目撃する。
香帆のことをまるでモノのように扱うモラハラ気質の真也。
「一回の浮気くらいで文句言うなよ」
「俺はいつだって離婚したっていいと思ってるからな」
一途に支え続けてきた香帆に対して、悪びれることなくなじる真也。
そのあまりの言動に耐えられなくなった香帆は、真也との離婚を決意するのだった。