2019/02/06

ついに発効!日本と欧州 世界最大級の自由貿易協定

こんにちは、パリ支局の工藤です。

今月、日本とEU(ヨーロッパ連合)の間で、ある協定が発効になりました。

18年10月の安倍総理とマクロン大統領の会談でも「日欧EPA」は主要議題だった18年10月の安倍総理とマクロン大統領の会談でも「日欧EPA」は主要議題だった

「日欧EPA」=「日EU経済連携協定」と呼ばれる枠組みです。ものすごく簡単に言ってしまうと、日本とEUの間で貿易をするときに、お互いの関税を撤廃しましょうというものです。日本と欧州あわせて人口約6億4千万人、GDP規模で世界の4割を占める、世界最大級の自由貿易圏になります。

EUと輸出入を行う日本企業にとって大きなメリットになるだけでなく、日本の多くの消費者にとっても、お得なことがいっぱいあるんです。

すでに日本の大手スーパーなどは、欧州産ワインの値下げや還元セールが行われていて、体感された方もいらっしゃるかと思います。協定ではEUから日本が輸入するワインの関税は即時撤廃されました。チーズやパスタ、チョコレートなど、本場ヨーロッパのものを食べてみたい食品も、段階的に関税は撤廃されていきます。

フランスのワインがこれからはもっと気軽に日本でも楽しめることにフランスのワインがこれからはもっと気軽に日本でも楽しめることに

さらに、革製品や履物も対象には含まれているので、憧れのブランドショップのカバンや靴が、値下げになることもあるかもしれません。

一方で、欧州でのビジネスチャンスの拡大も期待されています。

とりわけ注目されているのが、日本酒や水産加工物です。フランスでは日本酒の消費量が急伸中で、値段が下がればさらなる普及も見込まれます。

欧州では毎月のように日本酒のイベントが開かれるている欧州では毎月のように日本酒のイベントが開かれるている

パリでの食品見本市には「EPA発効後」を見据え、多くの日本企業が参加パリでの食品見本市には「EPA発効後」を見据え、多くの日本企業が参加

また意外なところでは、フランスでは日本の冷凍ホタテの人気があるんです。

北海道産のホタテには仏料理界も大注目北海道産のホタテには仏料理界も大注目

大振りで旨みがぎゅっとつまった日本産のホタテには、フランス料理界も注目しています。水産物の関税撤廃も大きなチャンスになっています。

他にも、日本の誇る「乗用車」への関税も、8年目には完全撤廃されることになります。

もちろんメリットばかりではありません。日本の農家や企業は、さらなる競争激化にさらされることになります。また、欧州の企業による日本の公共事業の入札への参加範囲が拡大することになります。

EPA発効を契機に、日欧の関係がより緊密になることが期待されるEPA発効を契機に、日欧の関係がより緊密になることが期待される

アメリカ・トランプ政権の影響で、雲行きが怪しくなっている部分もありますが、世界の潮流は自由貿易圏の拡大にあります。その荒波の中を日本はどう進んでいくのか。そして何を守っていくのか。近視眼的にならずに、大きな展望が必要になっています。

シャンハイ★Shanghai