2019/10/16

フランスで結婚!日本の結婚式との違いとは?

Bonjour!パリ支局の石森オリビエです。

私事ですが、今年の9月に結婚パーティを行いました。既に数か月前に入籍はしていたのですが、パーティは気候が良く招待客の都合のつきやすい9月に行う事にしていたのです。

ルイ14世の生家。現在は4つ星ホテル、結婚式場としての利用も可能ルイ14世の生家。現在は4つ星ホテル、結婚式場としての利用も可能

ホテルからの眺め。高台になっているので、パリを一望できます。さすが太陽王が生まれた場所!ホテルからの眺め。高台になっているので、パリを一望できます。さすが太陽王が生まれた場所!

場所は僕が育った町、サン・ジェルマン・アン・レーのホテルです。このホテルはルイ14世の生家であり、過去に何人もの王族が結婚式を行ったことでも有名です。

ホテルの中。妻との結婚式ではこの場所でウェルカムカクテルを振る舞いましたホテルの中。妻との結婚式ではこの場所でウェルカムカクテルを振る舞いました

式場のテーブルセッティング。メニューはもちろんフレンチ!式場のテーブルセッティング。メニューはもちろんフレンチ!

妻と僕の結婚パーティは、「フランス式」「日本式」というのにはこだわらず、自由な雰囲気にすることを前提にしていましたが、結果的にいわゆる「フランス式」に近い形になりました(妻と僕が和装だったこと以外は…)。準備もいろいろと大変で予想外のことも多々ありましたが、最終的には涙あり、笑いあり、感動ありの、とても楽しいパーティとなりました。

では、一体フランスの結婚式とはどんなものなのでしょうか?

◆フランス伝統の結婚式とは

最近では結婚式での伝統行事をやらない場合も多いですが、フランスの結婚には面白い伝統がいくつかあります。

ヨーロッパの現在の結婚式の形はキリスト教に大きく影響されています。映画などでよく見る、教会のヴァージンロードや真っ白なウェディングドレスは元々、キリスト教の儀式で使用されるものです。フランスの伝統的な結婚では、市役所で入籍する結婚式を行った後、教会で結婚の儀式を行います。そして、その後に親族や友人を招いたパーティを行うのです。これをすべて一日でやるので、新郎新婦は朝から深夜まで大忙しです。現在は(特にパリなどの都市部では)キリスト教の結婚の儀式を行わない人々も増えており、市役所で入籍をした後、教会での儀式は行わず結婚パーティへ、というパターンを取る人も多いです。妻と自分もこのパターンで、教会での式は行いませんでした。

教会で結婚の儀式を行う場合、新婦は新郎の左側に立つのが伝統です。これには諸説ありますが、一説によると、中世は結婚式で結婚に異議のある人が新郎に立ち向かって行く事もあったそうで、そういった人に対抗するために新郎はいつでも右手で剣を振り上げる準備をしていたからだとか。今となっては、新郎に立ち向かうどころか結婚式で異議をとなえる人さえいないのが普通ですが、この立ち位置の伝統はしっかりと残っています。

また、フランスにも新婦が結婚式で身につけると縁起が良いとされるアイテムがあります。「古いもの」「借り物」「新しいもの」そして「青いもの」の4つです。それぞれに意味があり、順番に「家族との縁」「運」「成功」そして「夫婦間の忠誠心」を表しています。

最後に、面白い伝統行事をひとつ紹介します。結婚パーティが終わりに近づくと、新郎新婦は自分たちの部屋へ移動しますが、この部屋の場所は誰にも知らされません。結婚パーティに参加した親しい友人たちは、かくれんぼのごとくこの部屋を探し、新郎新婦を見つけたら彼らと一緒にオニオングラタンスープを食べる事ができます。これには長い一日を終えた新郎新婦とゆっくり話す時間を持つ、という意味があるそうです。18世紀ごろにレシピが完成したオニオングラタンスープは庶民の人気メニューの一つであり、当時は結婚式の終盤で、疲れたお客さんにふるまわれたのが、この伝統の発祥です。昔ながらの習慣ですが、面白いので現在でも結婚式で行う人々もいるそうです。

◆どう違う?フランスと日本の結婚式

僕は日本での結婚式に行ったことがないのですが、色々な人から聞く話によると日本の結婚式は、すごくフォーマルで大規模なものという印象です。もちろんフランスでもそういった結婚式を行う人はいますが、フランスの結婚式は親族や友達等の「親しい人の集まり」という前提なので、特に仲がいい人を除いて仕事関係の知り合いなどは招待しないのが基本です。例えば、南仏で行われた僕のフランス人の従姉妹の結婚パーティでは、食後に音楽をかけて、みんなで踊ったりするようなアットホームなパーティでした。

そんな風に雰囲気はアットホームなフランスの結婚パーティですが、パーティの前に市役所や教会に行く事もあるので、服装はフォーマル〜セミフォーマルの事が多いです。僕たちの結婚式はランチの時間帯ということもあり、もう少し自由度の高い「スマートカジュアル」というドレスコードにしました。「スマカジ」ってなんだ!?と突っ込まれたりもしましたが、結果的に男性は蝶ネクタイの方からノータイの方までいましたし、女性は着物やチャイナドレスなどの伝統衣装やカラフルなワンピースと、みんなそれぞれ自由な服装で来てくれて良かったと思います。

◆フランスの結婚パーティではデザートが目玉!

クローカンブッシュ。フランスの伝統的ウェディングケーキクローカンブッシュ。フランスの伝統的ウェディングケーキ

クローカンブッシュのてっぺんについている装飾クローカンブッシュのてっぺんについている装飾

フランスの結婚パーティの目玉は「クロカンブッシュ」や「ピエスモンテ」と呼ばれる伝統のデザートです。「クロカンブッシュ」は、シュークリームをピラミッド状に固めたもので頂上には新郎新婦の人形などの装飾が飾られており、日本でもよく見るウェディングケーキの原型となったものです。何段にも高く重ねられたこのデザートの姿はとても華やかで、これぞウェディングケーキという風格。シュークリームの「シュー(chou)」という言葉はフランス語でキャベツという意味で、豊かな収穫や子孫繁栄などの願いが込められています。昔ながらの伝統では、まず新婦が最初の一口を、二口目を新郎が食べます。そして、一人一人のゲストにシューを配って回ります。

フランスではドラジェというお菓子を各席に添えておくのが伝統ですフランスではドラジェというお菓子を各席に添えておくのが伝統です

また、フランスの結婚パーティではテーブルの各席に「ドラジェ」というアーモンドやチョコで作られた丸いお菓子の包みが置かれます。丸いものは縁起が良いとされているのです。また、砂糖で包まれたアーモンドは結婚の甘さと苦さを表しているという説もあります。リアル!

◆二次会

フランスでは結婚パーティ自体が深夜まで続く場合もあるので、いわゆる二次会は行わないのが普通です。僕たちの結婚式は会場がホテルだったこともあり、夕方には終了する予定だったので、日本の二次会というコンセプトを導入しました。二次会の参加者は世界各国(日本、アメリカ、イギリス、ハンガリー、ドイツ、オランダ、ベルギー、そしてもちろんフランス)から集まった友人たちです。久しぶりに高校や大学の友達と朝まで大騒ぎし、学生時代に戻ったような不思議で楽しい時間を過ごす事ができ、本当にやってよかったと思いました。

というわけで、今後も仕事を頑張りつつ暖かく自由な家庭を築いていきたいと思っております。今後ともよろしくお願いします!

シャンハイ★Shanghai