2019/08/09

炭酸ジュースが値上がり!?その理由は―

こんにちは、パリ支局の工藤です。

去年の話しになりますが、自宅近くのスーパーに買い物に行ったときの出来事です。
いつもの牛乳と、いつもの卵とバター、私はお決まりの品々を買い物かごに放り込んでいきました。そしていつもの炭酸ジュース…ここである異変に気づきました。「ん??なんか小さい…」。2週間に一回は買う、某有名炭酸ジュースのボトルが小さくなっていたんです。これまでは2リットルだったものが、1.75リットルに。でも値段はほぼ同じ。むむむ。これはいったい…

帰宅してすぐ、インターネットで調べまくりました。
そして、ある新聞記事を発見。
「Taxe Soda」。どうやら「ソーダ税」という税金が原因とのことでした。

スーパーに並ぶジュース。砂糖の含有量で税額も増えます。スーパーに並ぶジュース。
砂糖の含有量で税額も増えます。

「ソーダ税」とは、炭酸ジュースなど砂糖入りの飲み物にかけられる税金で、正確にいうとソーダではでなく、含有する砂糖に対して課税されています。

税収面が期待されているというよりも、健康問題の側面から導入されていて、フランスでは2012年に初導入。それが去年、税率が変更となりました。値上げするよりも、量を減らして値段はなるべく据え置いたほうがいいだろうという企業側の戦略が、ボトルが小さくなった真相のようです。
ソーダ税はフランスだけではなく、アメリカの一部の州や、ヨーロッパのいくつかの国でも導入されていて、検討中や議論になっている国もあわせると20ヵ国ほどになります。

ちょっと気になったので、珍しい税について調べてみました。
さすが歴史あるおフランス。
色んな変わった税金の話しがありました。

1つ目は「カエル税」。あのゲロゲロと鳴く「蛙」です。

ときは中世のフランス。蛙の鳴き声がうるさくて眠れないという領主が導入した税で、領民たちが夜な夜なお堀の水面を叩き、蛙を黙らせるという任務にあたったそうです。基本的には「労働」の形で納める税だったようです。

パリ近郊にある堀に囲まれた中世の古城跡。蛙がいたら確かにうるさいかもしれませんが…パリ近郊にある堀に囲まれた中世の古城跡。蛙がいたら確かにうるさいかもしれませんが…

お次は「トランプ税」。

18世紀ごろのフランスのトランプ。手作り感満載ですが、これが正規品。18世紀ごろのフランスのトランプ。手作り感満載ですが、
これが正規品。

17世紀ごろ、ブルボン朝時代のことです。当時トランプは貴重な遊び道具だったこともあり、偽造や輸入は禁止され、製造できる場所も決まっていたといいます。そこできっちりと税金を納めた正規品のみ、カードや封に判子が押され、世の中に出回っていました。

ここまで「トランプ」を保護したのは、トランプ製造が当時それだけ貴重な産業とみなされていたからだそうです。実はこのトランプ税、20世紀初頭に日本でも導入されていました。

世界の国々には色んな変わった税金がかつてあったり、今もあったりします。「ヒゲ税」「ポテトチップス税」「月餅税」。興味のある方はぜひ調べてみてください。逆に日本人が当たり前に思ってる税金でも、世界的には珍しいというケースもあります。代表的なのは「入湯税」。温泉好きな私にとっては「少しくらい仕方ないな」と思えるものですが、外国の人には奇妙に見えるかもしれません。

税金からはその国の文化や思想、時代背景、為政者の思惑など、様々なものが見えてきます。徴収方法や利率からも色んなことが読み取れます。

フランスでは会社員も毎年確定申告。ようやく今年、源泉徴収が始まりました。フランスでは会社員も毎年確定申告。ようやく今年、源泉徴収が
始まりました。

今の私たちにとっても、生活にかかわる大きな関心事である税金のこと。少し違った視点で「税金」を見てみると、新しい発見があるはずです。

シャンハイ★Shanghai