Story
ストーリー
第1話






都立高校に通う羽沢由宇(葵わかな)はある日、校舎の壁一面に無心でチョーク画を描く大崎真央(神尾楓珠)に出会う。真央が描く絵に、真剣な眼差しに、そして惜しげもなくその絵をホースで洗い流し、屈託のない笑顔を浮かべる真央のすべてに、由宇は「運命の恋」を信じるほど、心を奪われる。
真央の影響で絵を描き始めた由宇は、その楽しさを知り、努力家の一面を発揮してメキメキと上達。好きなことに打ち込み世界を広げていく由宇は、真央にとってもいつしか特別な存在となる。やがて迎えた卒業式の日、ようやくお互いの気持ちを伝え合った二人は晴れて恋人同士になるが、由宇は神戸の美大への進学が決まっていた。そばにいられないことに不安を感じつつも、真央のある言葉に背中を押され、由宇は新しい生活に一歩を踏み出す。
神戸と東京の遠距離恋愛中の二人が会えるのは、2カ月に一度。由宇は寂しさを抱えながらも、真央の愛に支えられ、いつかアートカフェを開くという真央の夢に自分の未来を重ねることで、一人暮らしの日々を乗り越えていく。しかし3年後、就職活動と卒業制作に追われ、会う頻度が減ってしまったことに限界を感じた由宇は、真央のそばにいたいがあまり、ある選択をしてしまい…。
そんな二人の知らない時間と場所で、真央の幼馴染の西颯(藤原丈一郎)と真央の妹の大崎莉津(本田望結)、由宇と真央の母校に通う高校生の蒼(山下幸輝)と沙知(大塚萌香)、仕事で忙しい日々を送る野北駿太郎(白洲迅)と宮内郁子(市川由衣)の人生が絡み合い、それぞれの運命の針が動き始めていた…。