孤高の音色で紡ぐ、詩心溢れるロマンティック・ピアニズム
牛田智大 ピアノ・リサイタル

　20代半ばとなりさらに深化が止まらない牛田智大。日々研鑽を積み、その確かなテクニックから紡ぎ出される美しい音色、音楽の内面に細緻なまでに迫る叙情性は、巨匠の片鱗を感じさせます。
　今回のリサイタルのプログラムを思案した牛田智大がメインに選んだのは、シューマンとショパン。同じ1810年に生を受けたこの２人の作曲家の数ある名曲の中から、シューマンの「クライスレリアーナ」とショパンの「即興曲 第１番〜第３番」そして、「ピアノ・ソナタ 第３番」をお届けします。
　「クライスレリアーナ」は、シューマンも愛読した作家 ホフマン創作の“楽長クライスラー”からインスピレーションを得た作品。後に妻となるクララへの思慕を込めた８曲からなるシューマンのピアノ作品中でも最高傑作の一つで、ショパンに献呈されました。
　そして、ショパンの傑作「即興曲 第１番〜第３番」「ピアノ・ソナタ 第３番」は、牛田智大のリサイタルでは初演奏となります。ショパンの作品が持つ広壮な風景を牛田智大の深淵なる“静”と燃えるような内面の“動”が交錯する、情感溢れる音色で響かせてくれることでしょう。牛田智大のロマンティシズム溢れる演奏にご期待ください。