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【大阪】「元の体に戻してほしい」 強制不妊国賠訴訟

12/12 19:16

旧優生保護法の下で、強制的に不妊手術を受けさせられた近畿地方の75歳の女性が、国に損害賠償を求めた裁判の第一回口頭弁論で、女性は「元の体に戻してほしい」と訴えました。

弁護団によりますと、近畿地方の女性(75)は15歳の時に日本脳炎にかかり、後遺症で知的障害になりました。高校を卒業した後、母親に連れられて大阪市内にある産婦人科の病院に入院。同意なく不妊手術を受けさせられたということです。70代の女性の姉が、新聞やテレビの報道で「強制不妊手術」の被害に関する情報を知ったことがきっかけで、女性は9月、大阪地裁に提訴。不妊手術を受けさせられて、子どもを産み育てる機会を奪われたなどとして、国に3300万円の損害賠償を求めています。12日に開かれた第一回弁論で、女性は車椅子に乗って出廷し「夫から跡継ぎの子を産んでくれと頼まれたが、産むことができずショックを受けました。手術をして、子どもを産める元の体に戻してほしいです」と訴えました。国側は請求の棄却を求めています。

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