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神戸製鋼・石炭火力発電所の運転差し止め請求棄却 神戸地裁「健康侵害などの危険性認められず」
03/20 22:14
神戸製鋼が増設し、2月に稼働を始めた2基の石炭火力発電所について、住民グループが運転の差し止めなどを求めた裁判で、神戸地裁は訴えを棄却しました。
訴状によりますと、神戸市灘区などの住民グループは、神戸製鋼が増設した2基の石炭火力発電所が稼働を始めることにより大気汚染につながり、健康に安心して生活する権利が侵害されるなどとして神戸製鋼などに対し、発電所の増設や運転の差し止めを求め、提訴していました。
これまでの裁判で、神戸製鋼側は「環境への影響審査もクリアしていて、増設や運転に違法性はない」などとして訴えを棄却するよう主張していました。
20日の判決で、神戸地裁は「稼働によって原告らの健康などが侵害される具体的な危険性があるとは認められない」などとして住民側の訴えを棄却しました。
(原告の男性)「私たちは今日の判決に対しては断固抗議しながら、原告団会議で確認した通り控訴して頑張ります」
判決後の会見で住民らは、今後も「裁判所や国際社会などに引き続き訴えていきたい」と話しました。