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海外パビリオン建設始まらず…「万博が成立しなくなる」と国に危機感 建設業界に協力求める
07/07 17:46 配信
大阪・関西万博の開幕が1年9ヵ月後に迫る中、海外パビリオンの建設が一向に始まりません。
建築に必要な申請は、地元・大阪市に7日午後の時点でまだ1件も出ておらず、危機感を抱く国側は建設業界に対し、「建設が開幕までに間に合わない場合、国際博覧会として成立しなくなることが危惧される」など、切実な文面でパビリオン建設に協力するよう求めていることも分かりました。
大阪湾岸にある人工島・夢洲が会場の大阪・関西万博では、米国やドイツなど約50の国・地域が独自にパビリオンの建築物(タイプA)をつくる計画を立てています。
ただし、大阪市には各国から出るはずの「仮設建築物許可」申請が、7日になっても1件も出ていません。
審査には2ヵ月程度はかかるため、早くても着工できるのは秋以降になる見込みで、工事の遅れが懸念されています。
国側が6月下旬に作成した文書では、海外パビリオンをめぐって国内の建設業者との契約が進んでいないとしたうえで、「参加国側による準備の遅れや、人材不足、資材の高騰」などが背景にあるとしています。
その対策として、必要があれば参加国に対して予算の増額や、デザインの簡素化によってコスト削減や工期短縮をはかることを要請するとしています。
また国と万博協会は建設業者側に順次、説明に回るともしています。
大阪府の吉村洋文知事は7日に報道陣を前に、「海外パビリオンについては、さまざまな課題を乗り越える努力をしている最中。国と博覧会協会が海外(の参加国)に対して直接働きかけることになる」と述べました。
最終更新:07/07 17:46