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「基本に立ち返り安全に」保津川下りが3ヵ月半ぶり運航再開 事故にあった女性「同じことが起きないように」

07/17 17:53 配信

 3月の転覆事故以降、運航をとりやめていた京都の「保津川下り」が約3ヵ月半ぶりに再開しました。

 (保津川遊船企業組合)「何がなんでもゼロ災で頑張ろう!」

 万全を期しての再出発。

 (出発前の観光客)「安全対策というのは、多ければ多いほどいいと思う」「スリルを楽しんでいきたい」

 3ヵ月半ぶりに再開した保津川下り。

 (大井田記者リポート)「午前9時15分すぎです。最初の船が乗客らを乗せて出発していきました」

 事故が起きたのは今年3月。京都府亀岡市の保津川で、川下りをしていた船が転覆。乗っていた29人全員が川に投げ出され、船頭2人が死亡しました。

 船を運航する組合は事故後、船頭が転落しないよう船を改良し、救命胴衣は自動で開くものに変更。夏以外は固型式の物を着用するということです。さらに出航できる川の水位の基準も、事故前の85cmから65cmとより厳しくしました。

 二度と事故が起きないよう、救助訓練など再発防止に取り組み、17日の再開までこぎ着けました。

 一方、国の調査が続く中での再開に、事故にあった女性は複雑な心境を抱いています。

 「1日でも早い営業復活が望まれるが、正しいかどうかは私にはわからない。同じ事が起きないようにしてくれるんだろうという想像ですね。新しい保津川下りであることを再認識しながら、進んでいただけたらと」

 そして迎えた再開初日の17日。天候にも恵まれ、穏やかな保津川を、乗客を乗せた船が安全に進んでいきました。

 (千葉記者リポート)「保津川下りの第1便が嵐山に到着しました」

 (乗船後の観光客)「景色がすばらしくて、船頭のサービスも最高でした」「しっかりと救命胴衣とかの説明があったので、安心して乗れました」

 無事の到着に安堵の表情を浮かべる組合の代表理事。

 (保津川遊船企業組合・豊田知八代表理事)
 「しっかりとお客様に安全な保津川下りを見せなければならないと思っていたので、船着き場に着いて、笑顔で拍手をしてもらったときは、本当にうれしかったです」「基本を守れば、事故は起こらないと思っているので、きちっとこれからもやっていけるように意識が変わっている」

最終更新:07/17 17:55

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