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入院6日後に突然死亡…70代男性の妻に独自取材 「カテーテル治療後に複数患者が死亡」告発文にあった夫の名前 神戸徳洲会病院で一体何が?

07/18 17:34 配信

 神戸徳洲会病院でカテーテル処置後、複数人が死亡したと告発があった問題。
 入院から6日後に亡くなった男性の妻を独自取材しました。

(兵庫県内に住む女性)「透析に行った日に入院ということで、入院の荷物を持って病院に行きました。それきりです」

 女性は、今年2月に70代で死亡した夫のことが今も気にかかっています。
 夫は痛がっていた足を治療するため入院し、6日後に突然死亡。死亡診断書には「誤えん性肺炎」と書かれていました。

(女性)「だんだん、おかしいという気持ちになってきて、ニュースで徳洲会のことを見て『えらいこっちゃ』と思って」

 夫が入院していたのは「神戸徳洲会病院」。全国で病院を運営する医療法人・徳洲会が、37年前に神戸市で開設した総合病院です。

 そんな地域の中核を担う病院をめぐり6月、保健所や警察にある告発文が届きました。

 告発文によると今年1月以降、心臓や足の血管を広げるための「カテーテル」を通す処置を受けた患者6人が死亡、さらに複数の人が処置後に容体が悪化しているというのです。
 死亡した患者のうち5人は、循環器内科の1人の男性医師が担当したものです。

 今年2月に亡くなった女性の夫も告発文に名前がありました。死亡する5日前に、足のカテーテル治療を受けたとみられています。

(女性)「手術のことなんかこれっぽっちも言わなかったですね。(夫とは)けんかしていたけど、こんななったら『痛かったやろな』とか『つらかったやろな』と」

 告発を受け、神戸市の保健所が2度にわたり病院に調査へ。そして・・・

(徳洲会 医療安全管理・質管理 玉井洋太郎部長)
「本来、すべての亡くなった患者に対して、レビュー(検証)をする必要がある。その点の検証が不十分だった」

 7月14日、神戸徳洲会病院は院内で調査委員会を開き、終了後の会見で死亡した2人の患者については「医療事故」だったと認めました。

一方で・・・
(徳洲会 医療安全管理・質管理 玉井洋太郎部長)
「手術が間違っていたかどうかはこれから検証していただく」

 事故であることは認めたものの「”医療ミス”かどうかは分からない」として、国の医療事故調査制度を使って、死亡した患者2人への処置について調査を依頼することを明らかにしました。

(神戸徳洲会病院の関係者)
「事故が何件か起きて検証した方がいいんじゃないかと上申したんですけど。被害が出るのを最小限に抑えることができたかもしれないのにできなかった」

 関係者は「病院が早くから検証していれば、事態はここまで大きくならずに済んだのではないか」と話します。

さらに・・・
(関係者)「彼が赴任して、すぐに数例発症して。『これは絶対おかしい』と、ほとんどの医師達が疑問を持っていました」

 果たして、医療ミスはあったのか、調査結果が待たれます。

最終更新:01/19 12:43

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