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【京アニ】青葉被告は大宮駅前での無差別殺人を企て 検察側「責任能力はあった」 弁護側「心神喪失で無罪」 初公判終わる

09/05 16:18 配信

 京都アニメーションに放火されて36人が死亡した事件で、殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(45)の初公判が5日午後4時頃に終わり、心神喪失で無罪を主張する弁護側に対し、検察側は完全責任能力があると指摘しました。

 午前10時半すぎから京都地裁で始まった初公判で、車いすに座った青葉被告は起訴内容について、やや弱々しい声で「間違いありません」と認めました。
 また「事件当時はこうするしかないと思っていたが、こんなにたくさんの人が亡くなるとは思っておらず、現在はやりすぎたと思っています」と述べました。

 続いて弁護側は、「被告は妄想にとらわれていて心神喪失で無罪、または心神耗弱で刑の減軽をされるべきだ」と主張。

 一方、検察は冒頭陳述で、被告には「小説のアイデアを盗まれた」といった妄想があったことを認めつつ、完全責任能力はあったと述べました。
 また事件の1ヵ月前には「投げやり感」を強め、包丁6本を持って埼玉県の大宮駅前で無差別殺人を企てたものの、断念していたとも指摘しました。

 午後からの証拠調べでは、検察は亡くなった36人の死因など被害状況に関する証拠を、一部を匿名にして読み上げました。

 起訴状によりますと、青葉被告は2019年7月18日、京アニのスタジオにガソリンをまき、火をつけて社員36人を殺害し、32人に重軽傷を負わせたなどの罪に問われています。

 法廷では多くの被害者の遺族らも傍聴していて、一番の争点は被告の刑事責任能力の有無となる見通しです。

 裁判は143日間の長期間に及ぶ予定で、判決は来年1月25日に言い渡されます。

最終更新:09/05 16:18

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