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閉鎖された旧市立図書館が廃墟化 解体費用8億円がネック 「子どものための施設を」明石市民は活用求めるも兵庫県は返還を要求
09/14 17:11 配信
明石市の市立図書館だった建物が閉鎖されて3年以上が経過しました。
周辺には草が生い茂り、入口が封鎖され廃虚と化したこの場所は、兵庫県の明石公園内にあり、県が市に貸している土地です。
放置が続く今も維持費などに税金が投入されています。
この建物を巡って明石市が揺れています。
(兵庫県・斎藤元彦知事)「この問題の最終的なボールは明石公園の土地を県から許可を受けて設置している明石市にあるので、明石市が主体的にどういう風な解体のあり方、その後の利活用をしていくか考えるのは当然のことかなと思っている」
なぜ、兵庫県知事が明石市に苦言を呈する事態になっているのでしょうか。
1974年にオープンした旧明石市立図書館。
県は図書館としての利用を条件に明石市に土地の使用を許可していました。
老朽化などの理由から建物を2020年に閉鎖。
これを受け県は、市に対し今年3月末までに更地にしたうえでの土地の返還を求めていました。
ところが約束の期限から5ヶ月過ぎた今も実行には移されていません。
なぜ市は返還しないのか、当時の市長はこう述べていました。
(泉房穂市長(当時))「返還は当然だが、解体には8億円もの税金を使うことになる。目的もないのに漫然と更地にするのはどうなのか」
この現状に明石市民はー
(明石市民)「もったいないですよね、何かに利用すればいいのにね」
(明石市民)「カフェとかやったらいいんじゃないか」
(明石市民)「せっかく子どもが増えているので子どものための施設を増やしたりとか。動物園や水族館ができたらいいなと」
明石市議も今の状況を問題視しています。
(榎本和夫市議)「放置されているけども年間約300万円の維持管理費がいる。(県と市)どっちが悪いという問題ではない。こうなった以上、これからきちんと協議をしながら良い方向に持っていってほしい」
放置されてきた空き公共施設は今後、どうなるのでしょうか。
14日の市議会で、丸谷聡子市長も解決に意欲をみせました。
(丸谷市長)「私としても『早期に解決したい』との思いで動いている。明石公園の価値を高め市民に喜んでもらえる整備に向けて、議会の皆様にもご協力いただき県と市が連携をして進めていきたいと考えている」
最終更新:09/14 17:11