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ジェネリック大手の沢井製薬 胃炎治療薬で検査不正 粉末を別カプセルに移し替え 試験担当者「上層部からの指示」と認識も「事実認められず」

10/23 17:53 配信

 ジェネリック医薬品大手の沢井製薬は、胃炎などの治療薬の品質試験で、不正があったと発表しました。カプセルの粉末を取り出し、別のカプセルに詰め替えた上で、試験をしていたといいます。

 不適切な試験が確認されたのは、沢井製薬が九州工場で製造する胃炎や胃かいよう向けの薬「テプレノンカプセル50ミリグラムサワイ」です。

 会見を開いた沢井製薬によりますと、2015年以降、粉末が胃の中で支障なく溶け出すかどうかを調べる際、実際に使うカプセルとは別のカプセルに粉末を移し替えた上で試験をし、製造・品質の管理基準に基づく手続きを怠っていたということです。

 今年4月の九州工場での試験で、不正が発覚。

 沢井製薬は、6月に弁護士らをメンバーとする特別調査委員会を設置するとともに、7月、使用期限内の薬を自主回収しました。

 沢井製薬は、カプセルを替えて実施する試験を担当者が「上層部からの指示」と考えたため、不適切な試験が継続されたとした上で、「管理職以上の上層部が指示または黙認した事実は認められない」としています。

 また、現時点で健康被害の報告はないと話しています。

最終更新:10/23 19:06

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