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異次元の少子化対策の目玉『こども誰でも通園制度』は意味があるのか? 「月10時間では意味がない」「子どものためになる」など保護者の受け止めは様々

12/04 17:53 配信

 岸田政権が肝いり政策として掲げている「異次元の少子化対策」。その目玉のひとつにあるのが「こども誰でも通園制度」です。

 これは満3歳未満の保育所に通っていない子どもを保育施設に一定の時間、預けられる制度。現在、保育所入所には、保護者の就労要件がありますが、この制度は誰でも利用可能です。
 対象は6ヵ月から2歳までで、1人あたりの利用時間は月10時間が上限。

 子育てをしている親は、新たなこの制度をどう受け止めているのでしょうか。

(2歳児の母)「(子育て中は)時間がないので、息抜き絶対したいのであってもいいんじゃないかな」
(4歳児の母)「美容室、病院に行くときに子どもを一緒に連れて行くというのは経験上大変なので、その間ちょっとでも預けられるのはいい点だと思う」

 歓迎する声がある一方で・・・。
(5歳と1歳の子どもがいる母)「月10時間!?月10時間ですか?それはあんまり意味がないように思います」

(4歳と0歳の子どもがいる母)「旦那ともデートしたいなとか、ゆっくり買い物したいと思ったりするので、ご飯食べて移動してとなると3~4時間はほしいかな」

(3歳と0歳の子どもがいる母)「(自分の)趣味になれば半日とかかかるので、もうちょっとほしいです。週1回、半日ぐらいはほしいです」

 この制度、実はすでに全国各地31の自治体で、モデル事業が進められています。
 そのうちのひとつ、大阪にある高槻双葉幼稚園。ここでは、303人の3歳以上の園児とは別に、7月から2歳児を対象とした「こども誰でも通園制度」のための新たなクラスを設置しました。利用は週1回で、事前登録制。1回あたりの保育時間は約4時間です。

(岡部圭二園長)「まず1日12名の定員ということでやらせていただきまして、なんとかうまく回ってるかなと思っています」

 利用した子どもの数は3ヵ月間で延べ340人。保護者からの評判も上々のようです。

(2歳の子どもがいる母)「週1回だけですけど、すごい助かるし。先生は大変かもしれないですけど、すごく感謝してます」

(2歳の子どもがいる母)「自分の時間が取れるようになったので息子がいる時にできない家事とか、ちょっと1人でランチしようかなとか、そういうのもできるようになったので。ありがたいなと思います」

 子どもが来年度から幼稚園に入園予定という女性は・・・。
「少しでも幼稚園の雰囲気とかに慣れてもらえたらいいかなと思って。家だけではなかなか気づけないところを気づかせていただけて、とてもありがたいなと思ってました」

 しかし「こども誰でも通園制度」は、保護者のための制度ではなくあくまで子どものための制度。今回、モデル事業を導入した高槻市もこう強調します。

(万井勝徳子ども未来部部長)「子どもたちのために一定期間通園して、いろんな専門の保育者から見てもらったり、子ども同士のふれあいをしたりするという経験を積んでもらうということが、ターゲットであり、効果であると、そのための目的やと。2歳までの子どものための制度として、やっぱりあるべきではないかなと考えています」

最終更新:12/04 17:53

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