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遺族の望んだ「心からの謝罪の言葉」はあったのか? 青葉真司被告に死刑求刑 最終意見陳述で「質問に答えてきたので付け加えることはない」 京アニ放火殺人
12/07 17:48 配信
京都アニメーション・放火殺人事件の裁判が結審の日を迎えました。
検察は青葉真司被告に死刑を求刑しました。一方、弁護側は無罪を主張しました。
(寺脇(池田)晶子さんの夫)「きょうで最後やね・・・」
(Q.長かったと感じますか?)
「そう問われると逆やな、短かったと思う」、「俺って頑張ってやれたかなって。晶子や子どもは納得してくれたんかなって」
3ヵ月に及んだ青葉真司被告の裁判員裁判。
6日の裁判で青葉被告は初めて謝罪の言葉を口にしましたが、遺族にとっては複雑な心境です。
(寺脇さんの夫)「(きのう)青葉さんに質問をしたときに『後悔をしています』『反省をしています』『再発防止に協力します』という話をいただきました。ただ、私の中で真に向き合って反省をし謝罪をしたとはちょっと思えないかなと」
京都アニメーションの放火殺人事件で亡くなった寺脇(池田)晶子さんの夫が青葉被告に求めるのは事件と向き合うことです。
(寺脇さんの夫)「可能であるならば被害者・遺族が前向きに今後生きていけるように・・・。本当に最後なんで何か青葉さんの心からの発言(が欲しい)。それが謝罪であれば万々歳だが、心からの言葉というのを語ってもらえたらなって。青葉さん自身のためにも、事件に向き合ってほしいなと思う」
青葉被告は、京アニの第1スタジオにガソリンをまいて放火し36人を殺害したなどとして殺人や放火などの罪に問われています。
7日の最終弁論を含め22回にわたって行われた異例の裁判員裁判は「事件の経緯や動機」と「刑事責任能力の有無や程度」、「量刑」に分けて審理されました。
7日午前10時半すぎから始まった論告の中で、検察側は死刑を求刑しました。
「妄想は限定的で、一方的な逆恨みによる類例なき大量放火殺人。刑事裁判史上突出して多い被害者数で、極刑を回避すべき事情はない」
紺のジャージ姿で車いすに乗って出廷した青葉被告は終始うつむき検察から死刑を求刑された瞬間、目をつぶったようにも見えました。
6日に続き法廷に立った寺脇さんの夫はー
「晶子にはアニメーターとしての明るい未来と、子どもと歩む幸せな人生があるはずでした。晶子は正直、青葉さんを恨んでいると思います。
下される判決は12歳の息子が聞いて理解できるような内容であってほしいし、ここに立ちたかったであろう晶子が受け入れられるような判決を仏前に報告できるよう強く強く本当に強く望んでいます」
一方、弁護側はー
「(被告は)妄想の世界の中で生き、妄想の影響で事件を起こした。心神喪失により無罪または心神耗弱により減刑されるべき。また、心神喪失や心神耗弱ではなかったとしても被告に死刑を選択するべきではない」と主張しました。
審理の最後に青葉被告はー
「質問に答えるということはちゃんとやってきたので、この場で付け加えて話すことはありません」とだけ意見を述べました。
判決は来年1月25日に言い渡される予定です。
最終更新:12/07 19:42