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「被告は家族同様に生活していた」 2歳女児熱中症死 祖母と内縁関係だった男に懲役6年判決 大阪地裁堺支部

12/13 20:05 配信

 大阪府富田林市で2022年、当時2歳の女児が熱中症によって自宅で死亡した事件で、女児をベビーサークル内に閉じ込めたなどとして保護責任者遺棄致死と逮捕監禁の罪に問われている男に対し、大阪地裁堺支部は13日、懲役6年の判決を言い渡しました。

 桃田貴徳被告(52)は去年6月24日から27日にかけて内縁関係の小野真由美被告(47)と共謀し、自宅に設置したベビーサークルに、小野被告の孫の優陽ちゃん(当時2歳)を計57時間閉じ込め、同月27日夜に手足を粘着テープで縛った上でそのまま29日まで十分な水や食事を与えずに放置して、熱中症で死亡させたとされています。

 桃田被告と小野被告らは同月24日から外泊を続け、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などを訪れていました。

 桃田被告側はこれまでの裁判で「内縁関係は解消されていて、養育者としての認識がない」などとして無罪を主張。

 一方の検察は、桃田被告にも保護責任があったとした上で「小野被告と同等の責任を負う」などとして懲役7年を求刑していました。

 13日の判決で大阪地裁堺支部は、「被告は2年半にわたって家族同様に生活していた」と指摘し「保護責任があった」と認定。

 さらに小野被告との共犯関係(共同正犯)も認定し、桃田被告にも保護責任者遺棄致死と逮捕監禁の両罪が成立すると判断しました。

 その上で「わずか2歳11ヵ月という年齢で、劣悪な環境で手足を緊縛され、身動きすら取れない中、十分な食事や水も与えられず、亡くなった被害者が味わった苦痛は察するに余りある」などとして桃田被告に懲役6年の判決を言い渡しました。

 小野被告の裁判は、来月始まる予定です。

最終更新:12/13 20:05

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