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迫る“72時間” 懸命の救助活動続く 崩れた土砂の下から「車の一部」発見 和歌山の70代男性と連絡取れず 奈良・下北山村

12/26 17:52 配信

 奈良県下北山村で土砂崩れが発生してから生存率が下がるといわれている72時間が迫っています。救助作業が進められるなか、巻き込まれたとみられる車の一部が発見されました。

(大野雄一郎アナウンサー)
「いまレスキュー車両が現場に到着して救助隊員が降りてきました。もう1台のレスキュー車両も到着しました」
「大型のレスキュー車両から救助に使われるとみられるバギーが運び出されました」

 発生から3日目。午後になって、現場はさらに慌ただしくなりました。
(大野アナ)「様々工具が積み込まれたバギーが規制線を越えて現場に向かっていきます。救助隊員が4人乗っています」

 23日夜、奈良県下北山村の国道沿いで起きた大規模な土砂崩れ。巻き込まれた軽自動車からは53歳の男性がすでに助け出されましたが、他に少なくとももう1台がいまも土砂に埋まっているとみられています。

 警察には、和歌山県内の女性から「父親が三重の熊野に釣りに行くと出かけたまま連絡がつかない」と電話があったことが分かっています。

 ただ、救助は難航。現場斜面のさらに上、北側と南側の2ヵ所に大きな亀裂が見つかり、二次災害の危険が高まったためです。

 このうち、北側については、亀裂付近の岩の塊を取り除くため、遠隔で操作する無人の重機が25日のうちに準備され、作業開始。しかし、夜通し続けるのは難しいと判断され中断していました。
(奈良県県土マネジメント部・安井広之次長)「朝から作業を再開して、北側の大きな岩塊については、ほぼほぼ除去し終えた状況です」

 そして26日午後、事態は動きました。
(吉野消防署・堀宏道署長)「午後3時7分、行方不明となっていた当該車両、車の一部を確認しました。人については確認できていません」

 発見された車は、行方不明の車と同じナンバーだということです。この車に乗っていたとみられる和歌山県内の70代の男性とは、いまも連絡が取れていません。

 土砂崩れ発生から約68時間が経過。生存率が大幅に下がると言われる「72時間」が迫るなか、懸命の作業が続いています。

最終更新:12/26 20:56

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