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「もうちょっとの辛抱やで」“孤立集落”から要介護者が自衛隊ヘリで避難 ABC取材班も同行【能登半島地震発生12日目】

01/12 20:10 配信

 日に日に犠牲者の数が増えつつある能登半島地震。未だ“孤立状態”が続く集落へ向かう自衛隊のヘリに、ABCテレビの取材班が同行しました。

 任務は要介護者の安全な場所への移送です。
 ここは、約300人が身を寄せている輪島市の鵠巣地区。街はあの日からほとんど手つかずのままです。

 隊員らが急ぎ向かったのは、避難所のひとつになっている公民館。避難所から出て来たのは98歳の女性です。

(女性の親族)「電気もないし水もないから、避難所のほうに来てもらうように説得して、ずっとこんな生活だったんです。今やっとこうやって助けてもらったんで」

 ようやく届き始めた物資を頼りに介護をしながらここで避難生活を送っていました。

(女性の親族)「トイレもポータブルのを使っていたので、その都度世話しないといけなかったんで、そこがつらいですね」「暖のとれるきれいなところに行ければ」

 こちらの80代の男性の目には涙が・・・
(消防隊員)「物資は来ているけど体調の管理がうまくいかなくて」「(ここで体調を崩しても)対応ができないです。救急車呼んでも、2次感染もあるんで。集団で固まっているんで、どうしても感染が増えた場合、被害が増えてしまうんで」

 先ほどの98歳の女性。親族に見守られながら輸送ヘリへ・・・。孤立状態の解消が進まない中、こうした移送は被災地にとって頼みの綱です。

(移送された98歳女性)「ありがとう。整いました。十分です」「(体は)変わったことはないし…お願いします。お願いします」

最終更新:01/12 20:10

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