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「いじめ問題への感度があまりにも低い」組織的な対応しなかったと学校側を厳しく批判 大阪・門真市の中3自殺で第三者委が報告書 「いじめと自殺は密接に関連があると考えられる」と結論

02/15 14:13 配信

 2年前、大阪府門真市で当時中学3年の男子生徒が自殺した問題で、市の第三者委員会が、自殺はSNSで陰口を書き込まれるなどの陰湿ないじめが続いたことによるものと認定したことがわかりました。

 2022年2月、門真市立の中学校に通う当時中学3年の男子生徒が、自宅で自殺しました。

 市は弁護士らで作る第三者委員会を設置し、その年の4月から約1年半にわたって調査を実施しました。男子生徒の遺族らは15日午後に会見を開き、第三者委員会による報告書の内容を明らかにしました。

 報告書によりますと、男子生徒は中1のとき、ほかの生徒により「(男子生徒)死ね」と連呼する動画を拡散されるなどのいじめ5件を受けました。中2でもLINEで陰口をたたかれるいじめ1件があり、中3ではさらに「死ぬこと」を幾度となく求める悪意に満ちたSNSが届くなど、56件にわたる「もはや尋常な数ではなくなった」(報告書)執ようないじめが続いたと認定しました。

 この合計62件のいじめ被害の結果、男子生徒は心身の危機的窮地に追い込まれたとして、「いじめと自殺は密接に関連があると考えられる」と結論づけています。

 また報告書は、学校は本人や保護者からいじめ被害の申告があったのに、いじめの認知や組織的な対応を全くしていないと厳しく批判しました。「あまりにもいじめ問題への感度が低い」「法的に問題があったことは言うまでもない」などと指摘しています。

 報告書の内容について、門真市教委は「公表前なので、コメントは差し控える」としています。

最終更新:02/15 14:13

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