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【速報】近畿日本ツーリスト「コロナワクチンコールセンター」業務で東大阪市への水増し詐欺事件 元支店長らに懲役3年執行猶予5年の判決

03/15 12:52 配信

 近畿日本ツーリストの元支店長3人が東大阪市の新型コロナに関連する業務で約9億円をだまし取ったとして詐欺の罪に問われた裁判で、大阪地裁は15日、3人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

 近畿日本ツーリストMICE支店の元支店長・森口裕被告(55)ら3人は、2021年9月から去年10月にかけ、東大阪市から請け負った新型コロナワクチンのコールセンター業務で、オペレーターの人数を水増し報告し、約8億9000万円を市から騙し取った、詐欺の罪に問われていました。

 これまでの裁判で被告ら3人は「全て事実です」と起訴内容を認め、弁護側は「被害弁済され、3人とも反省している」と執行猶予付きの判決を求めました。

 一方の検察は「利益至上主義の犯行で、結果は重大」として、いずれも懲役3年を求刑していました。

 15日の判決で、大阪地裁は「犯行態様は内容の虚偽を繰り返し巧妙で悪質」とした一方、「不正請求を是認する企業風土が少なからず影響し、懲戒解雇処分を受けるなど一定の社会的制裁を受けている」などとして、3人に対しいずれも懲役3年、執行猶予5年を言い渡しました。

 近畿日本ツーリストは判決後、コメントを出し「このたびはお客様ならびに関係者の方々に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。現在、調査委員会からの調査報告書の提言を踏まえ、グループ全社において再発防止策に取り組んでおります。社会の皆さまからの信頼回復に向け、引き続き全社一丸となってこれらを着実に実行してまいります」としています。

最終更新:03/15 12:52

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