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東アジア最大の鉄剣「蛇行剣」 鞘の一部など復元 「石突」を古墳時代の刀剣で初確認 一般公開スケジュールも発表

03/26 17:03 配信

 奈良市の古墳で2022年に出土した東アジア最大の鉄剣「蛇行剣」の全体像が明らかになりました。

 全長2メートル37センチ、蛇のように曲がりくねった「蛇行剣」は、4世紀後半に造られたとみられる奈良市の富雄丸山古墳で2022年12月に見つかりました。

 調査を進める橿原考古学研究所と奈良市教育委員会は26日、新たな研究成果として、蛇行剣に装着されていた「つか」と鞘の一部を復元したと発表しました。

 「つか」は長さ38センチほどに復元されました。全面に黒漆が塗られ、表面には何らかの文様があしらわれています。

 「つか」の先には古墳時代中期の4世紀末以降に現れると考えられている最古の楔形把頭がついています。

 また、全長およそ2メートル48センチに復元された鞘の先端に付いている18・5センチの細長い「石突」は、古墳時代の刀剣で初めて確認されたといいます。

 (奈良大学・豊島直博教授)「この剣のグリップを作った人は、弥生時代の剣の『つか』とか、古墳時代前期の刀の『つか』のデザインを知っていて、そういうものを統合して新たなデザインを生み出した。それが5世紀には、剣と刀の装具の主流になっていくターニングポイントになるものなのではないか」

 蛇行剣は、3月30日から4月7日まで、橿原考古学研究所付属博物館で、初めて一般公開されます。

最終更新:03/26 19:55

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