関西ニュースKANSAI

　１７日夜の高知県と愛媛県で最大震度６弱を観測した地震は、徐々に被害の状況が見えてきています。

　（記者リポート）「高知県宿毛市の上空です。家の屋根に大きく穴が空いてしまっています。道路の脇には山の斜面から木などが崩れて横たわっているのが分かります」

　高知県梼原町松谷地区は、倒木と落石で道路が寸断され、一時孤立状態となりました。
　
（記者リポート）「震度５弱の揺れを観測した大洲市です。道路に大きな石や木が散乱しています」
　大洲市では道路脇の柵が突き破られ、崖の下から山から落ちてきたとみられる大きな石が見つかりました。

　松山市内に設置されたカメラの映像を見ると、揺れ初めから１０秒ほど経った後、再び揺れが大きくなり画面が激しく動いているのが分かります

　震度５弱を観測した愛媛県八幡浜市の地震発生直後の路上には、慌てて避難した人の姿がありました。
　（店内にいた人）「結構揺れましたね」
　（飲食店スタッフ）「揺れが２種類あったような・・・。とにかくすぐに外へ出ました」

　愛媛県宇和島市の道路は、水道管が破裂し水が道路に溢れています。一部道路では職員らが通行を規制する事態となっています。

　高知県宿毛市では、生活用の２～３メートルの橋が落ちました。
　また、墓石が倒れたほか、ブロック塀が倒れ民家の壁には大きな亀裂が入りました。

　市内の飲食店は、天井の一部が抜け落ち２階の壁がはがれるなどの被害に遭いました。
　（居酒屋「三階」中田常博店主）「こっち来て３５年経つけど、これぐらい揺れたのは初めてやね」

　別の飲食店の厨房ではビールジョッキが床に散乱しました。
　（酒菜「八坂」西田友和店主）「グラスや皿を入れたら（被害は）数十万円ではないか。何万円じゃ済まないと思う。被害を受けた人は聞いていないので、物だけで良かった」

　一方、中学校では敷地内に大きな亀裂が入り、入口のドアが開きにくくなりました。
　隣接する小学校では、校舎と通路をつなぐ留め金が折れるなどの被害があり臨時休校となりました。

　（宿毛小学校　段松淑子校長）「幸いなことに、今のところ子どもたちにけががあったとか、家族の方に大きな被害があったなどという情報はありません。家の中の物が散乱したというのはありますが、けががなかったのは何よりだと思っています」

　この地震で、愛媛、高知、大分の各地で１１人がけがをしたということです。
　気象庁は今後１週間ほどは最大震度６弱程度の地震に注意が必要として警戒を呼びかけています。