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コロナ検査業務の男性自殺 直近30日間の時間外労働は100時間 「過重な業務を命じた」遺族が会社側を提訴

04/23 21:13 配信

 新型コロナウイルスの検査業務などにあたっていた男性がうつ病を発症し自殺したのは、過重な時間外労働を強いられたためだとして、遺族が損害賠償を求め会社などを提訴しました。

 訴状などによりますと、京都府の男性(当時41歳)は、「日本医学臨床検査研究所」で、新型コロナの唾液検査で発生する献体を回収する業務などにあたっていた2020年8月、うつ病を発症して自殺しました。

 男性は新型コロナの蔓延などで業務が増加し、自殺する直前には30日間で約100時間の時間外労働があったとされています。

 男性の妻は会社が長時間労働を抑制する対策を講じず、過重な業務を命じたとして、会社や当時の社長に対し約1億1200万円の損害賠償を求めて23日、京都地裁に提訴しました。

 男性の妻は「夫が自殺したと聞いて、私は仕事が夫の命を奪ったのだと思いました。関係者にはきちんと責任をとってもらいたいし、夫に謝ってほしい」と代理人を通じてコメントしました。

 日本医学臨床検査研究所は「訴状の内容を確認できていないのでコメントは差し控えさせていただきます」としています。

 原告側によりますと、茨木労働基準監督署は男性について、仕事量の急増による心理的負担でうつ病を発症し、自殺したとして労災認定したということです。

最終更新:04/23 21:13

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