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中国政府は「徹底的に取り締まる」 ミャンマー特殊詐欺拠点 中国人1000人を移送予定【記者解説】
02/21 18:27 配信
東南アジア・ミャンマーで、特殊詐欺の巨大な犯罪拠点が築かれていたことが分かりました。そこには日本人を含む外国人1万人以上が監禁されているとみられ、犯罪に加担させられていたということです。
監禁されている人の多くが中国籍だということで、中国では大きな関心が寄せられています。
ANN上海支局・尾崎文康支局長の解説です。
(尾崎支局長)
ミャンマーの犯罪拠点が今週にかけて大規模に摘発され、大勢の中国人が見つかりました。その中国人たちを、チャーター機で中国国内に移送する動きが始まっています。この数日間で、1000人ほどが移送される予定です。
20日、第1陣の200人が到着しました。飛行機から降りる容疑者1人に警察官が2人付き添っていて、厳戒態勢で臨んでいるということがわかります。まさに、中国政府を挙げての「一大プロジェクト」という感があります。
中には、だまされたり強引に連れて行かれたりした人も含まれると思われますが、現時点では「容疑者」扱いなので、それぞれの役割や何をさせられていたかなどを調べることになりそうです。
(Q中国国内の関心は?)
関心はかなり高いと思います。今年1月、中国の若手俳優・王星さんがタイで誘拐され、その4日後、丸刈りの状態でミャンマーで見つかったという事件がありました。この事件で、「中国人が狙われてる」という情報が広まりました。
これまでタイは中国で非常に人気の高い観光地でしたが、今年の春節の海外旅行先は、タイを抜いて日本がトップになりました。一国の経済や、国家間の関係にまで影響するような問題になってきています。
中国では3月、日本の国会にあたる全人代が開催されます。政府としてはその前に「徹底的に犯罪を取り締まる」という姿勢を、国民に示しておきたいという意図があるようです。
(『newsおかえり』2025年2月21日放送分より)
最終更新:02/21 18:27